【宮野真守】宮野真守にしかできない
新たなロックアンセム
約3カ月振りとなる宮野真守のシングル「SHOUT!」は、珠玉のバラードと誉れ高い前作「HOW CLOSE YOU ARE」とは打って変わったロックチューン。《未来の自分へ聞こえるように魂を叫べ》と訴えるパワフルな歌声が、今、貴方の心に突き刺さる。
取材:清水素子
本当に“カッコ良い”としか形容できない曲ですね。力強くて、どんな壁をもブチ壊していくパワーを感じました。
ありがとうございます。今回、『カードファイト!! ヴァンガードG ストライドゲート編』オープニングテーマのオファーをいただきまして。『カードファイト!! ヴァンガードG』のオープニングテーマ「BREAK IT!」(2014年11月発売)と同じく、STYさんと一緒に作っていくべきだろうと思って楽曲制作をお願いしたんです。そこで番組サイドからうかがったクライマックスへ向けてのメッセージ性や、“この作品が最後に何を伝えたいのか?”というところをSTYさんにお伝えしつつ、“曲調はロックでお願いします”と。
ダンスミュージックやクラブミュージックをよく作っていらっしゃる方なのに?
そうなんです。前回もSTYさんと一緒にロックにチャレンジしたのですが、今回はまた違ったアプローチで作っていきたかったし、ストーリー展開的にも逆境に立ち向かう男らしさや、突き抜けていく力強さを、ちょっとした泥臭さも交えながら表現したかったんですよね。そしたらSTYさんも改めていろんな音楽を聴いてくださったり、自分たちにできるエモいロックみたいなところに辿り着けるように試行錯誤してくださったので、もう、デモを聴いた時点で“これはすごい!”となりました。
まさしくエモーショナルなロックチューンの中に、ダンサブルなビート感もあって、他にはない高揚感を作り出していますよね。
はい。エモいロックですごく技巧的なのに、ダンスミュージックのノリがやってきたりもして。その歌詞にもメロディー、トラックワークにも、逆境から抜け出そうという力強い想いが表れていて、本当にすごいなぁと思いました。僕の音楽活動ではプレイヤーとして多様な見せ方ができるように、一曲一曲を演じこなすことを信条にしているからこそ、こういう他にはない化学反応が起きたりもする。そうやって、自分たちにしかできない曲を作れているのが本当にありがたいんです。
役者でもあるご自分の質を活かして、ロックもダンスミュージックもR&Bも多様に見せられる宮野さんだからこそ、どんな化学反応も受け入れられるということですよね。
せっかく最新アルバム『FRONTIER』(2015年9月発売)で新しいステージを切り開けたと思うので、“自分だからこそ生み出せる世界を表現していきたい”っていう想いでいっぱいなんです。今回もデモ曲の段階ですごくレベルが高かったので、それを自分自身が歌いこなせるのか?という挑戦もありつつ、未来へ向かう強さを表現できたらなと、歌入れでもSTYさんとふたりで探りながら進めていきました。そこから未来へ向かう強さを表現したくて…やっぱり生きていると、上手くいかないことのほうが多いじゃないですか。その時に“立ち止まるな!”とは言わないですけど、そこでどうするか?を自分で選択して、進んでいきたいんです。
その力強さが爽快で、聴いていても本当にスカッとする曲ですから、ライヴでも盛り上がりそう。
うん、そうですね。タイトル通り“叫べ!”と歌っている曲なので、一緒に声をあげたくなってくれたらいいなぁと。心が一体になって、みんなが参加できる瞬間を作っていきたいと考えながらやっていたので、特にコーラスの部分では声を聴かせてもらえたら嬉しいですね。
対するカップリングは幻想的な「RINNE」に、明るくポップな「UPSIDE DOWN」と、また対照的で。
こういうロマンチックで不思議な世界観が、自分の楽曲ラインナップにあったら素敵だなと思って選んだのが「RINNE」。女性である由潮の作った柔らかい世界観、女性らしい言葉遣いをあえて僕がそのまま歌ったら、より幻想的でユニセックスな感じが面白いんじゃないかなと思ったんです。
なるほど。そして、「UPSIDE DOWN」は前作シングル「HOW CLOSE YOU ARE」と同じくCJ VANSTONさんとJin Nakamuraさんのコンビの曲ですね。
はい。「HOW CLOSE YOU ARE」のレコーディングをしにロサンゼルスにあるCJさんのスタジオに行った時、突然“次はどんな曲がいい?”って言われたんですよ。その気持ちがすごく嬉しくて、“じゃあ、楽しい曲、明るい曲で”とお願いしたら、後日この曲が上がってきて。もう、本当に感動しました! トラックワークは洋楽のノリで、でも、Jinさんのメロディーラインは日本人の心に突き刺さるもので、その絶妙なバランスが本当に素晴らしいなと。そこに由潮が日本語詞をしてくれて、結局レコーディングは日本でしたんですけど…その時にJinさんが“良い意味で歌声が変わったよね”って言ってくださったんです。しかも、ちゃんと次のステップへのアドバイスもいただけて、デビューの時から見てくださってる方が、そんなふうに言ってくれるのがすごく嬉しかったですね。
結果、非常にバラエティーに富んだ3曲になりましたね。
そう。全然違う世界観なのに、3曲ともキラキラしてて、ポジティブなエネルギーを感じるところは、なぜか共通してるんですよね。シングル発売の翌月には1月の日本武道館ライヴのBlu-rayとDVDも発売されるんですけど、ステージが360度仕様だった分、映像になるとまた違った観え方になっているんですよ! 当日は僕も初めてのチャレンジということで、間近でファンの顔が見えるのが新鮮でしたし、その日参加してくださった方も映像ではまったく違う楽しみ方ができると思うので、ぜひ観ていただきたいですね。
アーティスト
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