【MAGiC BOYZ】無限に続く円周率のよ
うに僕たちも続いていきたい

L→R ジョー(DJ)、リュウト(MC)、トーマ(MC)、マヒロ(MC)

デビューからの2年でメンバーの加入と卒業を繰り返してきた小中学生ヒップホップグループのMAGiC BOYZ。そんな波瀾万丈の4人が卒業ソング「3.141592」を5thシングルとしてリリース。そこには“何があろうとマジボを続けていく”という彼らだからこその決意が滲んでいる。
取材:清水素子

前回から半年振りの登場になりますが、この間にミロさんの卒業、そしてZEN-LA-ROCKさんの加入&卒業と、メンバーの入れ替わりが目まぐるしいですよね。

トーマ

今回で5枚目のシングルなんですけど、MAGiC BOYZ(以下、マジボ)はCDを出すたびにメンバーが変わってますからね。とにかくマジボは急展開っていうのが多いんですよ! ある意味スリルが…

リュウト

あるの!?(笑) まぁ、去年4MC1DJが3MCになり、夏にジョーとミロの2DJが加わったと思ったら、また卒業があって。でも、そういった経験のおかげで、他のアーティストさんとは違う個性を持てたと思うんです。

マヒロ

山あり谷ありな分だけ、ファンであるホーミー(ファンの総称)さんたちとの絆も強くなるんですよね。ずっと見守ってくれて、一緒に乗り越えてきたから。

今回の「3.141592」も出会いと別れを繰り返してきたマジボの心情をリアルに写し取った卒業ソングですよね。

マヒロ

僕らMC3人はこの3月で中学を卒業するということで、自分たちが中学で経験したことを書き出して提出したんです。例えば“面倒くさい宿題”とか“廊下を走った”とか、めっちゃ細かいことまで! それを今回楽曲提供してくださったTOKYO HEALTH CLUBのみなさんが上手く歌詞にしてくださったんですよ。

ジョー

僕も普段の1日の出来事を書き出したんですけど、“寝起きが悪い”っていうところを採用してもらいました。

リュウト

ド頭じゃん! 今までの曲は“~したい”とかっていう願望を歌ったものが多かったんですけど、今回は普段の生活を歌っているからマジボの素が出せているんですよね。

言わば等身大。ちなみにタイトルは円周率の頭7桁ですが、小学5年生のジョーさんは円周率って習いました?

ジョー

習いました。でも、タイトルを見た時は気付かなくて、“なんだこれ?”って。

トーマ

まぁ、普通3.14までだもんね(笑)。ただ、これからも僕らの道は続いていくという意味で、あえて小数点以下6桁まで入っているんです。

マヒロ

無限ですからね! 永遠に終わんないですから、円周率は。

リュウト

僕たちもそんなふうになりたいよね。

マヒロ

あと、今回はメロディアスな曲なので、語りかけるような感じで落ち着いて歌いました。今までマジボってテンションの高い曲が多かったので、そのノリで歌ったら全然曲と合わなかったんですよ! ライヴでは、最後のサビで全員で集まって一緒に踊る振りも観どころです。

さらにカップリングではZEN-LA-ROCKさんからのミッションとして3組のアーティストとコラボという名の修行をしていますが、中でもGAGLEさんとの「ON&ON」はリード曲に通じるクールさとメッセージ性のある曲ですね。

トーマ

“ON&ON”というのが“続いていく”という意味なので、それをテーマにメンバーが歌詞を書いたものをHUNGERさんからアドバイスをいただいてかたちにしていったんですよ。

ジョー

打ち合わせの時に“ビートを100回でも200回でも聴く”とか“リアルなことを書きすぎない”とか、リリックを書く時のコツを教えてもらえたのも嬉しかったです。

マヒロさんの《大人に言われてラップをしてた? 確かにそんな時もあったさ》という詞も衝撃でした。そう告白できるまでにラップや音楽と自発的に向き合えるようになったのは、なぜだったのでしょう?

マヒロ

いろんなラッパーさんたちのイベントを観に行って刺激を受けたということもありますけど、メンバーが入れ替わる中で“あの子が抜けたらマジボやっぱりダメだな”ってホーミーの皆さんに思わせたくなかったっていうのが一番ですね。そのために頑張んなきゃいけないって。

リュウト

反対に他の2曲はマジボらしい遊びの利いた曲で、餓鬼レンジャーさんとの「10000000000YEN」は僕たちの欲を出すっていうのがテーマなんです。100億円あったら何がしたいか?っていうことをそれぞれ歌いました。

トーマ

もう1曲の「『ずら』との遭遇!」は、山梨在住のラッパーYOUNG-G(stillichimiya)さんと原田(喜照)さんとコラボした、甲州弁の”ずら”がふんだんに使われている、思いっ切りふざけた楽しい曲です。

3月26日にはZEN-LA-ROCKさんの卒業公演、そして4月30日にはTSUTAYA O-EASTでのワンマンも決まりましたが、今このタイミングで伝えておきたいことは?

ジョー

僕は卒業しません!

一同

おお!

ジョー

まだ加入したばかりだし、最初はDJイベントというものの存在も知らなかったけど、いろんな体験ができて、これからもまだやりたいことがたくさんあるんです。

最年少ですが、ジョーさんってしっかりした方ですよね。

トーマ

しっかりしてます。小学校5年生とは思えない!

リュウト

僕たちが高校受験でライヴがやれない間も、ひとりでDJイベントをやってくれて。俺、5年生でDJイベントに出るとか絶対できないもん。

マヒロ

絶対無理! ZEN-LA-ROCKさんが卒業して、また3MC1DJという新たなマジボが始まるわけですけど、マジボは本当に何があるのか分からないので。

リュウト

毎回が“今”しか観られないライヴなんですよね。それは今までの経緯を振り返っても分かると思うので、今しかない4人のマジボを確立していきたい。

トーマ

卒業パーティーでは今までで最高に盛り上がるライヴを作って、その後もZEN-LA-ROCKさんから学んだ煽り方だったりいろんなことを、しっかり受け継いで進んでいきたいと思っています!

「3.141592」 2017年03月29日発売
STARDUST RECORDS

  • 【お金があれ盤】
    ZXRC-1095 1000円

  • 【これからも盤】
    ZXRC-1096 1000円

  • 【ずら盤】
    ZXRC-1097 1000円

MAGiC BOYZ

マジックボーイズ:高校1年生のMCトーマ、リュウト、マヒロと小学6年生DJジョーからなる4人組ヒップホップグループ。スターダストプロモーションに所属しながらも、幾度もオーディションに落選した経験から生まれた反骨心を原動力に、ラップで世界進出を目指して活動中。NIPPS(BUDDHA BRAND)、MACKA-CHIN(NITRO MICROPHONE UNDERGROUND)ら豪華な制作陣が参加したシングル「MAGiC SPELL〜かけちゃうぞ!ぴっぴっぴっ〜」で2015年3月にCDデビュー。

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