東京の新興パーティ“Kids Return”がセルフ・レーベルをローンチ 中心メンバーが1st EPをリリース
東京の新興パーティー“Kids Return”がセルフ・レーベルをローンチ。その中心メンバーであるboys be kkoが1st EP『Someday Song』をリリースした。
“Kids Return”は、Hiroki Nakamuraとboys be kkoにより渋谷のDJバー「KOARA」にて2016年に始動し、翌2017年に活動の場を代官山Saloonに移してからはCherryboy functionやDorianなどをゲストに招き、世の流行には捉われない独自の視点で、良質な音楽を届けるパーティを定期的に開催してきた。
また、深夜という時間帯にも捉われることなく、普段クラブに来れない人や友人にこそ来て欲しいという2人の想いから、デイ・パーティとして開催することにこだわっている。小規模なプロモーションかつデイ・パーティながら、『Timeout Tokyo』の「週末行くべきパーティ」に選出されるなど、徐々に名を広げている。
2018年にはHiroki Nakamura、boys be kko共に都内の主要クラブのパーティにも名を連ねるようになり、ÂmeやSan Soda、Contactでの〈Ostgut-Ton〉のパーティをサポートするなど、その活躍の場を広げている。
そんな“Kids Return”がさらなる展開として、2018年より始動したセルフ・レーベル〈Kids Return〉の第1弾リリースとなるのはboys be kkoによる1st EP。
boys be kkoは通常のライブでは完全ハードウェアのストロング・スタイルで活動しているが、今回は機材の都合もあり、制作の段階からBPMを120で固定し、通常とは異なるアプローチを試みたという。
決してDJツールとしてのトラックではなく、イマジネーション豊かな遊び心のあるサンプリングのチョップやレイヤリング、その隙間を満たすように流れ込む美麗なメロディが特徴的な全3曲は、それぞれが“いつの日か”を想うようなストーリーに満ちた楽曲となっている。
しかし一方で、boys be kko本人が「Âmeに渡すことを意識した」という「Hold space」や、ジャズのチョップを使った「The Fieldへのアンサーソング」だと言う「Fade a big」など、そのコンセプトはフロアから完全に離れることはなく、中東のポップ・ソングをオマージュしたようなタイトルトラック「Someday song」も、アートワークの如く、暗いダンス・フロアに彩りを与えるような仕上がりとなっている。