休みの国

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    休みの国ヤスミノクニ

    何か文句があるのに、それをはっきりと口に出して言えないことがある。だから、どよぉーんとした暗い部屋に閉じこもってギターを奏でてみる。ジャックスのローディーを務めながら、デモ・テープ制作をしていた高橋照幸は、きっとそうやって曲を作ってきたんじゃないだろうか? 彼が「休みの国」として繰り出す音楽には、ロック、サイケ、パンクなどさまざまなスタイルが交錯し、必ず「陰鬱」や「虚無感」といった負のイメージがついて回る。どこかやるせない雰囲気の中で鳴り響くそのサウンドは、あからさまに発せられないがゆえに、逆に鬱々とした強力な攻撃性をもって聴くものに訴えかけてくる。『休みの国』と『FY FAN』という2枚のアルバムは、そういったどうすることもできない脱力感と、その対極にあるラディカルな思想を同時に内包しているのだ。

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