ソプラノ歌手・鮫島有美子が美空ひばりの名曲の数々をカバー『ひばりさんへのオマージュ』発売
鮫島有美子が、美空ひばりの33回忌を経て、特別メモリアルとして『ひばりさんへのオマージュ』を発売した。
ヨーロッパを拠点に長年世界的な活躍を続けてきたソプラノ歌手の鮫島有美子。1985年に「日本のうた」でレコードデビューを果たし、1990年には日本ゴールドディスク大賞を受賞するなど、これまでリリースしたアルバムも50タイトルを超える。
鮫島有美子は今日に至るまで、美空ひばりの楽曲を歌うアルバムのオファーを幾度となく受けてきたが、鮫島にとって偉大過ぎるひばりの楽曲は簡単には取り組めない存在であり封印を重ねてきた。そうしたなか、美空ひばりの33回忌を経て、満を持してレコーディングに踏み切りったという。
アルバム収録曲は、「川の流れのように」、「東京キッド」などの代表作から、数多くの国民的童謡唱歌を残した山田耕筰が美空ひばりのために作曲をした「山の小駅」「風が泣いている」(2002年リリース)なども含む全12曲。鮫島の美しい日本語の発声で歌うピアノ伴奏を中心としたアコースティックな響きは、言葉と音楽に真実がこもっており、オルケスタ・デ・ラ・ルスのメンバーを中核に編成されたバンドと共演した「お祭りマンボ」はサルサのアレンジでアルバムに絶妙なスパイスを効かせている。
昭和の歌謡界を牽引した不世出の歌手美空ひばり。今もなお多くの人々の魂をとらえ、心を捉え続けているひばりの名曲に、日本クラシック界での日本のうた第一人者鮫島有美子が新たな光を当てた作品と言える。また、ジャケットは日本を代表する美術家の横尾忠則氏が担当している。