【ユアネス インタビュー】
作家チームみたいな認識のほうが
僕らとしてはいい立ち位置になれる
L→R 古閑翔平(Gu&Programming)、黒川侑司(Vo&Gu)、田中雄大(Ba)、小野貴寛(Dr)
邦楽ギターロックバンドの概念を超えるジャンルの振り幅を誇る4ピースバンドが、さらにテーマを設け映画的な物語性を高いスキルと表現力で結実させた2ndミニアルバム『VII』を完成させた。メンバーの作家活動やソロのフィードバックも活かされた第二章の幕開きだ。
ユアネスを残しつつ
表現のエリアを拡大していく
まず、メンバーそれぞれの活動も並行している中で、ユアネスの今の活動にどんなフィードバックがありましたか?
黒川
古閑は楽曲提供があると思うんですけど、僕個人の話ではパソコンでヴォーカルのデータをちょっと触ったり任せていただいた部分もあったりしたので、今作に活かせたところはあります。結局自分が一番、自分の歌の解像度が高いと思うので、自分の手で触れると、より詰められるところがあったので、このかたちでやれたのはすごく気づきになりましたね。
今作は前作までのユアネスのバンドイメージから相当変化がありますが、古閑さんの中では何かコンセプトがあったんでしょうか?
古閑
ユアネスの今後の活動形態とかライヴの観せ方、表現の仕方を考えていくと、生バンドというよりは劇伴音楽に近いような表現をより追求していったほうが、僕らの音楽としてはいい提示の仕方ができるんじゃないかっていうのも考えて、ちょっとダークなサウンドだったり、打ち込みが多目になったり、英語の表現が増えたりとか、そういうのをチャレンジで入れていってる感じですね。本当はもっと飛び抜けた表現もしたいんですけど、いきなりやるとリスナーさんを置いてけぼりにさせてしまうので、ユアネスを残しつつ表現のエリアを拡大していく感じで作りました。今の邦楽ロックバンドというより、アニメとか劇伴もやるし、楽曲提供もやるし、より作家チームみたいな認識のほうが僕らとしてはいい立ち位置になれると思うので。
具体的にはどの曲から始まったというのはありますか?
古閑
核になってるのはリード曲の「命の容量」ですね。最近あんまり恋愛に関する曲を書けなくて、書いても嘘になっちゃうところがあるというか。それよりも昔から人の死とか命に関して敏感なタイプではあるので、命だったり、残りの時間っていうのを音楽で表現していきたいっていうのが結構強くて。それはこれまでも書いてはきたんですが、今回はより死生観をテーマに作っていこうかなと。あとは、「a couple of times」に関してはちょっと道を踏み外しちゃった状況の人の曲なので、そういうのもテーマとしてはつながっていってると思っています。
なるほど。「命の容量」での演奏のアプローチはどうでしたか?
田中
やっぱり僕とドラムの小野ちゃんはベーシックなんで、最初に熱を込められる場所というか、ドラムのダイナミクスみたいなのがサウンドの命であり、エンジンなので、この曲の血となり肉となるようなところではあるから、僕もいつにも増して気合いが入るプレイになりました。そうやってやっていたら、ヴォーカルだったりアレンジの部分で、もっともっと大きくなっていった曲なので、完成した時は言葉にできないぐらいでした。
小野
レコーディングでも珍しく一緒に、同時に録ったんですよ。すごい抽象的なんですが、鼓動を当てていく感じで一生懸命演奏して、いいテイクが録れたと思いましたね。
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