【果歩 インタビュー】
新しいときめき、新しい出会いって
結構すぐそこにある

果歩

“男子、三日会わざれば刮目して見よ”というが、女子だってわずかな期間で大きく成長する。果歩が2年振りにリリースするEP『まばゆい』がまさにそれだ。アーティストとしての進化の証しがここにある。

シティポップやヒップホップを
“いいな”って思うようになった

新作EP『まばゆい』は前作からの成長を感じざるを得ない音源になったと思いますが、ご自身ではどう感じていますか?

確かに。今回はタイアップ曲がいくつか入っていて、特にTVアニメへの書き下ろしは初めてだったんです(※M3「ゆるり」がTV アニメ『聖剣学院の魔剣使い』エンディング主題歌、M5「センチメンタルガール」が“ポカリスエット×ヤンサカ コラボムービー”テーマソング)。前回は自分の気持ちで曲を作ったり、自分が生活している中で作った曲でリリースしたEPだったんですけど、今回は自分の生活だけで作ったものが半分で、残りの半分は“こういうふうな曲を作ってみてください”みたいな感じで作ったもので、それは初めてだったんですけど、そういう曲をたくさん入れさせてもらってて。そういう意味では自分が今まで作ってきたスタイルとは違うものを作る…自分だけで作ったものじゃなくて、他の人のアイディアとか、“こういう曲って作れますか?”みたいなリクエストに応えたりすることが多くて、自分自身、チャレンジしたEPになっていますね。

成長を一番感じられたのが、まさに「ゆるり」ですね。このファンキーさには軽く驚きました。

アニメには常に戦っている女の子たちがたくさん出てくるんです。その女の子たちはアニメの中で頑張ってるから“エンディングではちょっと休ませてあげたいよね”みたいな話をスタッフさんとかとしていて、“女の子たちの休日とかオフの時の曲だったらすごく面白いんじゃないか?”っていう話から、私は女の子たちの休日を想像して“少しでも癒されるような曲を作りたいな”っていう感じで今回は作りました。

果歩さんはもともとこういうダンサブルな音楽はお好きなんですか?

最近、ちょっとだけヒップホップを聴いたり、横揺れのシティポップみたいなのを聴いたり、詳しくはないんですけど、好きな曲ができて結構聴いてました。もともと私はYUIさんやmiwaさんに憧れて弾き語りで音楽を始めたんですけど、上京していろんな人に出会っていく中で“この音楽、いいな”と思うことが増えて、その中でシティポップやヒップホップを、ちょっとずつですけど“いいな”って思うようになりましたね。

今回のEPのラストに収録されているM8「残春、向暑のなかで」は、弾き語りではありますけど、これもだいぶファンキーな印象がありまして、こういうタイプもお好きなのではないかというちょっと思っていたんですよ。

この曲は…道路の名前とか街の名前を使ってる曲って多いじゃないですか。それがすごいカッコ良くて、憧れていて、もともと住んでいた場所が高速道路の隣…まさにサビの《東京都市計画道路幹線街路環状第7号線》のところだったんですよ。そこを丸ごと使いたいと思って、言葉数が結構多いから、それをしっかりはめていった…みたいな感じです(笑)。自分が聴いていたバンドもそうで、クリープハイプがすごく好きなんですけど、言葉数が多いんですよね。あと、NakamuraEmiさんもすごく好きだから、もともと言葉数の多い曲が好きなので、その辺がルーツになってる気がします。

アーティスト