【アマイワナ インタビュー】
自分ができる一番可愛くて
カッコ良いスタイルでやる
アマイワナ
昭和のテクノポップやニューウェイヴ、渋谷系をルーツとした“ドリームパンク”を自称するアマイワナが配信ミニアルバム『SWEET SWEET SWEET』をリリース。そんな新作についてはもちろん、音楽的ルーツやサウンドや歌詞へのこだわり、恋やパンク精神について訊いた。
ロックも好きだし、
気持ち的にはパンクの精神がすごくある
まずはデビュー盤『恋せよ惑星』(2021年3月発表)がカセットテープでのリリースだったり、シングルを7インチレコードでリリースしてきたアマイワナさんの作品形態へのこだわりについて教えてください。
自分自身があまりCDを聴かなくなって。世界中で聴いてもらえる配信が便利なので、便利なものはどんどん使っていきたいというのが、まずあるんですね。でも、物として持っておきたいという気持ちもすごくよく分かるんです。カセットテープやレコードなんてプレイヤーを持っていないと聴けないじゃないですか。それをわざわざ準備して聴くっていうのがすごく面白いと思っていて。私は昭和の若い子たちが当時やってたことをやってみたいという気持ちが昔からあって、カセットテープやレコードを聴くのが大好きなので、自分の作品もカセットやレコードでも発売したいと思ったんです。
今はスマホを使ってサブスクで最新の曲から古い曲まで何でも聴ける時代なのに、カセットテープやレコードの文化に興味を持つのも面白いと思うのですが、アマイワナさんの音楽への目覚めについて改めて聞かせてください。
小学校6年生の時、親に初めてロックフェスに連れてってもらったんですね。フジファブリックとかThe SALOVERSとか、邦楽の00年代のロックが好きになったのが最初で。初めて生で聴く音楽ライヴを体感して“音楽ってすごい!”と思って、ライヴに行ったり音楽を聴いたりするようになる中で、自分でもやってみようと思うようになったんです。
そこから昭和の歌謡曲やテクノポップ、ニューウェイブに興味が行くのが面白いです。
私はロックも好きだし、気持ち的にはパンクの精神がすごくあって、そういうところは今も変わらないんですけど、それと同時に60~70年代のファッションが好きなんですね。昭和のカルチャーを知っていくうちに、テクノポップとかニューウェイブに興味を持ち始めて、ファッションとか音楽とか自分の好きな世界観の全てがマッチしたのがプラスチックスだったり、渋谷系のピチカート・ファイヴだったりしたので、そこからインスピレーションを受けることがすごく多いです。
今作にはピチカート・ファイヴの「メッセージ・ソング」のカバーが収録されていますが、アマイワナさんの歌声やアレンジにすごく新しさや新鮮さを感じたし。歌詞どおり《ぼくからのメッセージ》をアマイワナさんが時代を越えて受け取ったんだなと思いました。
ピチカート・ファイヴはずっと大好きだったんですが、今年初めて野宮真貴さんにお会いして! “夢がひとつ叶った”という気持ちがあったので、この事実を残したいと思ってカバーを入れたんですが、せっかくカバーするなら自分らしくやりたいと。“ドリームテクノ”っぽい感じで自分のカラーも出せて、めちゃくちゃ良いアレンジになったんじゃないかと思っています。ミックスをジンジャー・ルートがやってくれたんですが、“ミックスしていて、すごく楽しかった”と言ってくれたし。完成してすぐに野宮さんに聴いてもらったら“最高です”と言ってもらえたので、本当に作って良かったと思いました。
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自分が可愛いと思ったら、それをやればいいアーティスト
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