9本目・『怪奇!幽霊スナック殴り込
み』その15:杉作J太郎のDVDレンタル
屋の棚に残したい100本の映画…連載
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DVDレンタル屋の棚に残したい100本の映画
そういう話になってきたのだ。
ここまでのあらすじ。
15年ぐらい前の話です。
場所は横浜みなとみらい。パシフィコ横浜、だったっけ。
ハロープロジェクトの文化祭が行われていた。
秋。
映画の公開は下北沢のアートンで1月末。もう3か月を切っていた。が、作業は暗礁に乗り上げていた。
私は救いを求めていたのだろうか、それとも。最後の晩餐に近かったかもしれない。大好きなハロープロジェクトの文化祭に私は連日、朝から出かけていた。映画製作で忙しいはずなのになせ朝から来ているのだろうとスタッフの〇〇さんが私を見て声をかけてくれた。そして、それならうちでなんかやりましょうかということになった。あべこべですよ、と慌てる私に〇〇さんは、
「そもそも、うちのスタッフがご協力させてほしいって言ってますよね?」
と言ったのだがそれは寝耳に水。そんな話があっただろうか? いま、呼びますね、と待つこと数分。現れたのは若い女性であった。
「あ!」
私は叫びそうになった、いや、叫んだ。
その女性は、阿佐ヶ谷「よるのひるね」でイベント(当時の私の話す内容は映画製作とハロプロ応援)をやったとき、最前列に座っていたお客さんだった。女性ふたりで来られていた。お世辞ではなくすてきな女性(お世辞でなくはっきり言うが、顔の作りとかそういうことにかぎらない、芸能や時事ネタなどまったくない私の話に耳を傾けてみようかという心を持つ時点で内面が慈愛に満ちている。その慈愛が表れているのだろう、私の周辺にいる女性はみんなすてきである。これはギンティ小林が年に15回ぐらい口にすることである)であった。
なぜこんな素敵な女性が私の話を聞きにきているんだろう?
常々思うことである。
四国松山に居を移してからもお客さんは約半分が素敵な女性である。
そのときも、不思議だなーと思っていたらイベント終了後、そのひとりが私に言った。
「映画のことでなにかできることがあればお手伝いできますので。私たち、バンドのサポートとかもしていますので」
私は、そうか、と思った。
私は彼女たちをていねいに見送った。そばにいた映画のスタッフにも、
「ちゃんと手をふろうぜ」
うながした。
そして私は言ったのを覚えている。
「彼女たちはバンドのサポートと言っていたが、おそらくロックバンドの男たちに……くいものにされているのかもしれない。ひどい話だ。ああいう女性たちを俺たちは解放しなければならない。がんばろう!」
その女性が。
パシフィコで私の目の前に表れた。
またも絶句している私に〇〇さんがうちのスタッフで杉作さんのファンなんですよ、お世話になったそうで、と説明した。
「いや、バンドのサポートって……それは?」
私のこころの声である。
彼女はばつが悪そうに笑いながら、
「いやー、あそこでモーニング娘。とは言えなくて。ごめんなさい、バンドって言ってしまいました」
(この項、つづく)
出演/タナダユキ、島口哲朗(剣伎衆かむゐ)、リリー・フランキー、鈴木一功、古澤裕介、DJオショウ、田口敬、横山剣(クレイジーケンバンド)、内藤研、石熊勝巳、モンロー、井上則人、せきまさ、希和、奥平イラ、田原章雄、DJタキシット、ナイス橋本、高谷洋平、山田ゴメス、ごっしー、篠本634、高木JET晋一郎、有村昆、岩岡としえ、黒ゴマ♂、山田広野、大森昌宏、伴ジャクソン、藤崎望、福田高士、桐原史子、佐々木洋、上本輝雄(墓場ニューフェイス)、能地祐子、浅川満寛、手塚能理子、漁港、山田五郎、安斎肇、大槻ケンヂ、川勝正幸、みうらじゅん
監督・脚本/杉作J太郎
音楽/柳家小春
効果音/ファンク入道(ダースレイダー)
主題歌/クレイジーケンバンド『まっぴらロック』
記事バックナンバー:https://wp.me/p95UoP-ik
販売・キングレコード
https://books.rakuten.co.jp/rb/4103775/
※編集部注:配信上の都合でリンクが貼れないのですが、「A」がつくネット通販では中古商品のみとなりますが入手可能です。また、SHIBUYA TSUTAYA等で正規レンタルが可能です。
https://twitter.com/otokonohakaba杉作J太狼XE監督作品 映画「チョコレートデリンジャー」twitterアカウント
https://twitter.com/choco_derri2017
よるひるプロから「杉作J太郎詩集」が発売されました。よるのひるね店頭、中野・タコシェ、新宿紀伊國屋書店本店、神田三省堂、池袋ジュンク堂、池袋三省堂、松山市モア・ミュージックなどでも店頭販売予定です(在庫切れの場合はご容赦ください)。また、一般書店からも書名と版元を伝えて「地方・小出版流通センター経由で」と言えば取り寄せが可能です。なお通販は「よるのひるね」のBASE通販サイトで。なお、楽天ブックスにも取扱あり。
https://yorunohirune.base.shop/
https://books.rakuten.co.jp/rb/17001939/
週に4回!! 愛媛・南海放送ラジオで「杉作J太郎のファニーナイト」放送中。火・水・木/19:00~21:30, 土/21:00~23:00。アプリ「radiko」のプレミアム会員なら日本全国でOK、タイムシフト(あとから聴くこと)もできちゃう! ラジオの未来のためにもみんな聴いてね!
◎番組詳細:https://www.rnb.co.jp/radio/j-taro7/
◎番組twitter:https://twitter.com/jtaro_night
4月の予定 2022/4/22(金) 12時間連続配信!(18時~翌朝6時)※アーカイブ視聴あり 2,000円。
出演者/三留まゆみ・浜崎容子(アーバンギャルド)・枡野浩一・しまおまほ・古泉智浩・柳家小春・井上勝正(熱波道)・三平✕2・小林清美(K&Mミュージック)・ドブリン(青林工藝舎第23回アックスマンガ新人賞・南伸坊個人賞受賞)・鳥生洋文(Tips)・内田名人・伴ジャクソン・劔樹人・待雪アイリ(会心ノ一撃)・みっく(会心ノ一撃)・北村早樹子・角田龍平(蛤御門のヘン)・ロマン優光・ダースレイダー・赤井孝美(米子ガイナックス)・渡部銀鉱・コンバットREC・すずめ園(自由律俳句・ひだりききクラブ)・出雲にっき(自由律俳句・ひだりききクラブ)・杉作J太郎
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すぎさく・じぇいたろう
漫画家。愛媛県松山市出身。自身が局長を務める(男の墓場改め)狼の墓場プロダクション発行のメルマガ、現代芸術マガジンは週2回更新中。著書に『応答せよ巨大ロボット、ジェノバ』『杉作J太郎が考えたこと』など。
https://books.rakuten.co.jp/rb/15332613/
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