【リフの惑星 インタビュー】
やりたいことをやっていれば
それがジャンルになる

L→R 小林亮平(Ba)、緒方 良(Vo&Gu)、松丸怜吾(Dr)、大月 優(Gu)

バンド名が示すように普遍的にグッとくるギターリフで聴かせ、踊らせるUKロックをオリジナルにアップデート。元the ogtzの緒方 良(Vo&Gu)とThe SALOVERS小林亮平(Ba)を中心に2016年に結成されたこのバンドのユニークさの理由を探る。

バンドに対するロマンは
貫いていきたい

緒方さんのそのOasisのTシャツ、MVでも着ていましたね。時代がひと回りしてまたしっくりくる感じですか?

緒方

いいかなと思ってるんですけど、どうなんですかね? リフの惑星自体も俺が好きな音楽を隠さずに、現行の流行ってる音楽に合わせるというよりかは、そこを見つつ自分が十代の頃からずっと聴いてたものをそのまま出してるっていうのがあるんで。

緒方さんがメンバーを探していたタイミングでThe SALOVERSが活動休止に?

緒方

最初の出会いは俺がレコード会社でインターンしてた時、ちょうどThe SALOVERSを担当していて。歳も同じで仲良くなったんですけど、就職をどうしようか考えてた時期にThe SALOVERSが活動休止になったんです。あと、never young beachの鈴木健人が掛け持ちで一緒にバンドをやってたんですけど、彼らが売れ出したタイミングでもあったのでいろいろ重なって。結局、自分は自分でバンドやろうと思って小林を誘ったのがきっかけでしたね。最初はなかなかメンバーが固まらなかったんですが、大学の友達だったギターの大月と、ドラムの松丸は年下なんですけど、それこそネバヤンの鈴木に紹介してもらって今のメンバーになった感じです。

このバンドをどんなかたちにしていきたいかっていうビジョンはありましたか?

緒方

“リフの惑星”って名前がついた時に、リフがあって踊れて、しかもOasisが好きなんで、サビが歌えるのがいいなと。それでそういうバンドにしようと決めてて。

今、世界的にバンドは減少傾向ですが、やはりバンドに対するロマンは強い?

緒方

洋楽も聴いていて、ケンドリック・ラマーとかザ・ウィークエンドとか、リアルタイムでカッコ良いと思うし、ロックロックしたのが最高だとは思わないんです。でも、自分でやるとなるとバンドに対するロマンは貫いていきたいというか、それを目指して始めたバンドなんで、そこは変わらないですね。

そのイメージは松丸さんも加入した時からしっくりきてたんですか?

松丸

もともとメタル好きで、あとからポップスも聴くようになったんですよ。最初はこのバンドで横ノリや4つ打ちを叩くのはあんまり楽しくないって感覚があったんです。でも、昨年ぐらいから“あっ、横ノリも楽しいぞ”と思えるようになって、緒方さんが作ってる楽曲に自分から能動的に4つ打ちを当て込めていけるように変わって、それからはバンド活動をより楽しめるようになりました。

洋楽志向のダンスロックをやるにあたって、緒方さんには日本の今のバンドへのカウンター意識みたいなものはあるんですか?

緒方

大学時代にライヴハウスでバンドを始めて以降、邦ロックやシティポップとか流行っていたどの流れにも馴染めなくて。俺はギターがガンガンうるさいのが好きだし、最初はシーンに対するカウンター意識もちょっとあったんですけど、最近はそんなにないっていうか。いつ頃なのかはっきりとは分かんないですけど、たぶんKing Gnuが出てきたあたりからジャンルどうこうっていうよりはカッコ良ければそれで売れる…そういう流れが来たと思ったんです。自分のやりたいことをやっていれば、いつかそれがジャンルじゃないけど、かたちになっていくっていうのは活動の中で感じます。

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