w-inds.の千葉涼平が植木豪と4年ぶり
のタッグ Love Junxと初コラボする
『WASABEATS』の見どころとは
初演は2014年。その後2015、2016と連続して公演を行い、16年には香港公演も開催。2018年には『BREAK FREE presented by WASABEATS』とショータイトルを変え、世界最大の演劇祭「エディンバラ・フェスティバル・フリンジ」にて1カ月のロングラン公演を行い、THE ASIAN ARTS AWARDの「BEST PERFORMANCE」を受賞するなど、世界的にも評価を得た。
今回のWASABEATSの最新作公演では、WASABEATS2014~2016でも主演を務め、日本だけでなく台湾、上海、香港などで活躍する千葉涼平(w-inds.)を迎える。そのほか、国内外で活躍する実力派ダンサーが多数出演し、ダウン症のある人たちのためのエンターテイメントスクール「Love Junx」と初めてコラボレーションする。従来、ダウン症は心肺機能や筋肉が弱いことから激しい運動は推奨されていなかったが、Love Junxのメンバーはダンスへの情熱を絶やさず、トレーニングを重ね、医学的な常識を打ち破ってきたという。
どんな公演になるのか、そしてどんな思いを持っているのか。植木と千葉に話を聞いた。
植木:『WASABEATS』は、世界タイトルをとるなど、世界で活躍しているダンサーたちが集結する公演です。涼平くんも含めて、ダンスを愛して、さらにその先に行っている人/行こうとしている人が出てきます。そこを一番大事にしつつ、今回は初めてfeaturingという形をとって、「LoveJunx」のダウン症のある方たちとコラボして、新しいダンスの可能性やダンスの本質みたいなものを伝えていけたらいいなと思っています。
ーー稽古も始まり、「戻ってきたな」という感じですか。
でも、Love Junxと出会って、ダンスはそういうことじゃないんだと僕は教えてもらったんです。……僕みたいな気持ちになる人、結構いると思うんです。ダンサーで、YouTubeを見て、「こんな人いるんだ、すげぇな……やめようかな」とか。いろいろな情報が入ってきて、訳が分からなくなる時があると思う。でも、そうじゃないんだと。本当に自分が好きなことを、見せて、磨いて、愛し続けること。それが大切なんだって。僕はそれをLove Junxの子たちに教えてもらいました。
Love Junxのメンバーの待寺優くんは、僕のことを見てダンスを始めてくれた一人。すごく不思議な縁です。僕をテレビで見て、好きになってくれて、優くんはダンスを始めた。そして、今度は彼によって僕が救われました。
……僕とはちょっと違うマインドかもしれないですけど、涼平くんも負けたくないという気持ちはある。これが好きだというのを持っている人で、自分が納得するものを極める。その部分はやっぱり、僕も涼平くんも優くんも3人とも一緒だと思うんです。「憧れが人を強くする」とチラシには書きました。それをこのメンバーで伝えられたら素敵だなと思います。
植木:涼平くんはいい意味で、絶対正義。ダンスに関して、誰が見ても素晴らしいと思うものを持っていて。それを僕はそのままお届けしたいなと思っています。僕が思うってよっぽどだと思うんですが……(笑)。すごく格好いい、そこまできっちり技を決めるんだって思っています。スタイリッシュだし、素敵。僕自身が涼平くんのファンなので、僕が好きな涼平くんをそのまま見ていただきたいなと思います。
あとは、普段のライブパフォーマンスだとできないことをやってほしいなぁと。w-inds.のスタイルでいうと、頭をついてガンガン回るとか、やりにくいじゃない。
千葉:そうですね。
植木:いつもの大きいステージではなくて、やりたい技がもしかしたらあるかもしれない。ダンサーとしてね。涼平くんは、結構マニアックなことも得意なので、その辺を『WASABEATS』だからこそぶちかましてほしい。そして、映像に残しておきたい。僕は映像に残すのが趣味で、好きなんです。映像に残した時の嬉しさがあるんですよ。いつか、年を重ねた時にすごい楽しいんだろうなと思って(笑)。
涼平くんは技を磨きまくっているし、それを映像に残したら最高だから。今までも格好いいシーンが『WASABEATS』の中で撮れています。涼平くんが普段やっている、超マニアックな、B-boyが見たら「そんな技やっているの!?」という技があるので、受ける・受けないとかどうでもよいから、涼平くんが好きな技をやってもらいたいと思います。
千葉:確かに、実際にグループでいるときは、なかなか技をやるタイミングが難しいんです。特に一番躊躇してしまうのが、マイクを置くこと。楽曲の中での尺もあるなかで、マイクを置いてまた拾う。それを見られるのが苦手なんです。「あ、マイク置いた、なんかやるぞ」みたいなのがすごい嫌。なので、グループでは見せにくいというのは豪さんの仰る通りです。
だから技を練習していても、実際ライブでやることって、そんなに多くなくて。何のためにこの技練習しているんだろうな? と思うときもあるんです(笑)。
ーーそこは、『WASABEATS』のためではないのですか?(笑)
千葉:いや、ほんとそれ以外使い道ないんじゃないかという(笑)。自己満足ですよね。何も考えずに新技を練習し始めて、ちょっとできそうになると、そのまま練習しちゃう。それで技が完成するけど、それを披露する場が……ない(笑)。
植木:それは僕もそう(笑)。うちの場合(※PaniCrew)はメンバーが間奏のたびにマイクを取りに来るんです(笑)。でも、涼平くんの場合は、武道館とかで超マニアックなことをやってもねぇ……。
植木:まぁダンサーには届くけどね。ブレイクダンスって回っているときは顔が見えないし、なかなかみんなに伝えるのは難しいから。
千葉:Love Junxの彼らは実際に神風のメンバーにダンスを教わっていますが、僕もブレイクダンスを始めた時に、神風のメンバーに教わっていたんです。そういう共通点がありますし、実際に何年も僕は神風とコミュニケーション取ったりしてきて、内面の部分も分かっている。そこを完全に再現するという形ではないと思うんですけど、パーソナルな部分が分かっているので、ちゃんとその辺を演じられたらと思います。
ーー植木さんは「植木豪」役。その点についてはどうですか。
……(ダウン症のある子を持つ)お母さんの話を聞いたんです。生まれた瞬間のこと、そして、一回希望をなくしたけれど、ダンスと出会うことによって家族の夢があふれて、他では味わえないような経験ができたこと。Love Junxの子たちは、普通でも難しいことに立ち向かって、戦って、それを可能にしてきた。その姿をきっちりここで形にして作品として残したいなと思っています。
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