国境を超える癒しの歌。DedachiKent
aが臨む未来
ビンテージ・サウンドに乗せて語られる、<Life is not easy. sometimes if you are Rocket Science>というフレーズ。そう、人生は簡単なことばかりではない。しかし、彼はその後こう続ける。きみが信じていれば不可能なことばかりじゃないさと。その背後で聴こえてくるのは子供の声と小鳥のさえずり、誰もが幸福な風景を思い浮かべるだろう。これこそが『Rocket Science』で彼がプレゼンしたかった風景だ。既に早耳のリスナーの心を奪っているDedachi Kentaが、初のアルバムをリリースした。牧師の家庭に生まれ、6歳からインターナショナル・スクールに通い、18歳で渡米。現在LAの大学に通う10代の青年が、清らかで普遍的な魅力に満ちた歌を生み出した。John MayerやEd Sheeran、Tom Mischから受けた影響を、素直にアウトプットした一作と言えるだろう。日本にも海外にもフィットしないと語る彼は、しかしそれ故にどこにでも行ける。ボーダレスな時代に生まれた原石に迫る。
友達にiPodをもらったんです。その中にJohn Mayerのアルバムが入っていて、僕はレコーディング・バージョンよりもライブ盤の方が好きでした。たぶんそのiPodには2000曲くらい入っていたけど、聴いたのは50曲くらいですね。その中にあるJohn MayerとEd Sheeran、
と
と
をひたすら聴いていました。
ーJohn Mayerは三大ギタリストと言われていましたが、僕は歌の人でもあると思います。彼は本当にいいギターを弾いて、いい歌を歌う音楽家ですが、『Rocket Science』を聴ていると、Dedachiさんのアーティストとしてのゴールのひとつもそうしたところにあるのかなと思いました。
そうですね。本当にその通りで、僕もただいい歌といい音を届けたいっていう気持ちで音楽をやりたい。ひとつのジャンルに留まるのではなくて、色々な人に聴いてほしいし、ボーダレスにいきたいですね。たくさんの人を自分の音楽で励ましたいし、そのためには、なんでもトライしたいと思っています。
ーたくさんの人を励ましたいと言うのは?
音楽を始めた頃、聴いてくれた人に「Kentaの声って凄く癒される」と言われたことがあって、自分はそのために歌っているのかなと思います。この声が人を癒すために与えられたのだとしたら、音楽をつくる時の最終的なゴールは、聴いてくれる人がどんなシチュエーションにいたとしてもハッピーにすること。そういう歌をずっとつくりたいと心がけています。
ーメンタルヘルスの時代だとも言われますし、だからこそ作り手のマインドの持ちようも凄く重要ですよね。
そうですね。ちょっとメンタル的に難しい時には、自分の歌を聴いて癒されることもあるんです。自分が癒されなかったら他の人も癒せないと思うので、それを信じてやっています。
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