【reGretGirl インタビュー】
失恋から人生を照射する
3ピースバンドが
3rdミニアルバムで見せた深化
L→R 十九川宗裕(Ba)、平部雅洋(Vo&Gu)、前田将司(Dr)
失恋に特化したヒリヒリする歌詞でリスナーの琴線に触れてきたreGretGirlが、3rdミニアルバム『soon』をリリースした。失恋の痛みや恋愛中の心情を描きながらも、年齢を重ねることで過去の自分を俯瞰する視点も浮上。メンバー全員でのインタビューで現在のバンド像を探る。
今回は3人で作っていくこともあって
ひとりで考えるより選択肢が広がった
ミニアルバムでほぼ7曲入りというスタイルができつつありますね。
平部
僕らはまだこれからのバンドなんで、フルアルバムを出してしまうと取っ付きにくいかなって。毎回同じぐらいの曲数なんで、その中で変化を楽しんでもらえたらいいかなとは思ってます。
『soon』の制作にあたってバンドの中の変化はありましたか?
平部
今までって僕がある程度曲を作ったところから手を加えていくことが多かったんですけど、今回は3人で同時に“えい!”って作っていくこともあったので、それが変化になってるかもしれないですね。やっぱり僕ひとりで考えるより3人でやるほうが選択肢は広がるから、曲の幅は広がると思います。
平部さんの歌詞についてメンバーは共有した上で演奏してるんですか?
十九川
もちろん。平部が持ってくる曲もいいんですけど、シンプルにやってて楽しいんですよね。ベースに関しては好き勝手やらせてもらってるし、それに尽きます。
十九川さんはベーシストとしてsyrup16gのキタダマキさんの影響があるとか。キタダさんの演奏と遠からずな印象も持つのですが。
十九川
ありがとうございます。意識したり、困った時には結構聴いてますね。すごく刺激になってます。
前田さんはいかがですか?
前田
気が付いたらこのメンバーになっていて、そのままずっとやってます(笑)。僕は一番好きなのがTHEラブ人間で、歌詞が良いバンドが好きっていうのはありますね。他にもback numberとか日本語の歌詞が好きで。reGretGirlも似てる部分がある思います。
今回で3枚目のミニアルバムということで、どんなことを歌っているバンドかは定着してきましたが、アレンジやアンサンブルについてはどうですか?
平部
わりとどの曲に関してもドラムとギターはシンプルに作ってるんですけど、ベースは“ギターなんか!?”っていうぐらい動くんで。そういうところで他の3ピースと違いを出そうと考えていて、ベースは結構仕事してもらってるなといつも思ってます。
歌詞に関してだと1stミニアルバム『my』(2017年12月発表)は特に失恋直後的で聴いてて痛々しいところもありましたが、だんだんそれだけじゃない部分も出てきましたね。
平部
良くも悪くも一歩引けるようになったんだと思います。やっぱ若さゆえの視界が狭い感じ、幸せな感じが特に『my』には出てたんですけど、その辺を自分らで俯瞰で見れるようになったのかな。
まず今作の1曲目「12月29日」はいきなり歌始まりで、内容も“どうして今日なんだ”という展開ですね(笑)。
平部
これは『my』と2ndミニアルバム『take』(2018年10月発表)にも言えるんですけど、1曲目にはちょっとしたこだわりがあって。再生ボタン押した時に“おっ!”となるので、絶対に歌から始まるようにしています。
リスナーに“えっ?”って思わせておいて、悲惨な誕生日ってことが分かるという。
平部
そうです、そんな感じ(笑)。
演奏はタイトでグルーブもあるから、一瞬、悲惨な内容だということを忘れそうになるんですけど(笑)。
平部
(笑)。テンポが速い曲になってくるとどうしても同じようなコード進行を使ってしまいがちなんですけど、今回はそれは嫌だったんで、ちょっといつもと違うコード感というか、演奏になっているかと。
Twitterに書いてましたね。『take』の収録曲「Shunari」の続編的な内容だって。
平部
そうです。「Shunari」のCメロに《誕生日にフラれたかけた事も》っていう歌詞が出てくるんですけど、それをフィーチャーした曲が「12月29日」なんです(笑)。伏線とか好きなんで、そういう遊び心というか。
「白昼夢から覚めて」はサウンドが新しい。これはどこからできましたか?
平部
これも「デイドリーム」っていう曲が『my』に入っていて、そのアンサーソングじゃないですけど、あの時は振られた直後の気持ちを赤裸々に歌ったみたいな感じだけど、そこからしばらく経って“君だけじゃなくて僕も少しずつ変わってきてるんだよ、それでもいいんか?”みたいなことを歌ってます。“デイドリーム”って“白昼夢”という意味なので、タイトルも“白昼夢から覚めて”にしました。
アーティスト
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