【coldrain インタビュー】
自ら最高傑作と言いたくなる出来映え
L→R Katsuma (Dr)、Sugi(Gu&Cho)、Masato(Vo)、RxYxO(Ba&Cho)、Y.K.C(Gu)
“coldrain完全覚醒!”と叫びたくなる入魂の一枚である。前アルバム『FATELESS』から約2年振りとなる6thアルバム『THE SIDE EFFECTS』は、ラウドとメロディアスの両翼をさらに広げ、遊び心や実験性も盛り込みつつ、徹頭徹尾に彼ららしさを刻み付けた傑作に仕上がっている。
“coldrain=ラウドロック”
俺たちがやればラウドロックになる
今作は過去作とは違う聴き応えがありました。
Y.K.C
10周年で日本武道館もやったし、今回は原点に立ち戻って、余計なことを考えずに自分たちが思うロックミュージックをやってみようと。だから、聴こえ方が違うように感じてもらえたんじゃないかと思います。Masatoというヴォーカリストが前に出たサウンドになっているし、メタル、ラウドロックとかも意識せずに作りましたからね。
今年ライヴを観た時も演奏陣の破壊力はもちろん、Masatoさんの歌声はさらに覚醒したという印象を受けました。
Y.K.C
そうですね。個々の能力も年々高くなってますからね。
Masato
Y.K.Cのデモを自分たちがいいと思うように変えたし…純粋にバンドをやれました。日本や海外のシーンどうこうも意識してないし、一個一個のフレーズも媚びてないし、単純にやりたいことができたという。前々作の『VENA』(2015年発表の4thアルバム)は自分たちのルーツ音楽を意識したり、前作の『FATELESS』はワイドなサウンドを心掛けたりしたけど、今回は等身大ですね。coldrainという乗り物に乗ってみたぐらいの感覚です。
Katsuma
前作の延長線上にはない作品になったと思います。「SEE YOU」みたいな歌やリズムは今までなかったし、「THE SIDE EFFECTS」みたいな音遣いもやったことがなかったですからね。
coldrainらしさはありつつ、楽曲のバリエーションは過去最高じゃないかと。
RxYxO
過去作の中でも一番、早く人に聴かせたいと思う作品だし、曲の強さも圧倒的だと思います。ベースに関しても曲が求めるフレーズを自然と付けられたんですよ。プロデューサーのMichael “Elvis” Basketteとは前作に引き続き2回目というのもあり、楽しんでレコーディングができましたからね。それも音に出てるんじゃないかと。バリエーションが増えてもcoldrainの芯は太くなっているし、自ら最高傑作と言いたくなる出来映えです。
Sugi
誰々っぽいプレイとかも考えなかったし、自分たちらしさだけを意識しましたからね。
Y.K.C
毎回、世の中の流れを踏まえて曲を作るけど、今はすごく楽な時代が来たなと。グッドミュージックを聴こうという人たちが増えている気がするし、しがらみなく作れたことも大きいですね。
Masato
ラウドシーンに長い間いて、自分でもラウドロックと言ってるけど…だからって“ヘヴィじゃなきゃいけない”“こういう曲じゃないといけない”という考えもなくて。ポップに振り切ってもポップスにならない自信があるし。“coldrain=ラウドロック”みたいな。俺たちがやればラウドロックになるという感覚ですね。
“coldrain=ラウドロック”、今作でその境地に辿り着いたと。
Masato
6月にもヨーロッパを回ったんですけど、その国ごとにcoldrainの受け止め方が違うんですよね。日本は疾走感のある曲が好きだけど、海外では歌メロに対する評価が高くて、必ずしも超アッパーな曲ばかり求めているわけじゃないから。
海外の人はバラードでも大声で歌いますからね。
Masato
そうなんですよ! そうなると、日本でバラードみたいな曲をどう聴かせようか、海外で疾走感のある曲をどう聴かせようかというチャレンジがしたくなって。ヨーロッパから日本へ帰ってきた時に、あえてテンポを落とした曲をセットリストに入れましたからね(笑)。あと、キュウソネコカミやSUPER BEAVERと対バンした時も、自分たちはこういうバンドだ!という表現をいろんな武器を持って魅せるところができたから。
前作の頃は日本や海外での受け入れられ方の違いに戸惑っていた部分もありましたけど、今はそれさえも楽しめていると。
Masato
一番ハードルが高いのは日本だと思ってるんですよ。英詞という要素もでかいし…より踏み込んで伝えなきゃいけないから。今回は新曲のYouTubeに対訳も載せたんですよ。情報がどんどん楽に入手できるようになっているから、より分かりやすくすることに対して妥協してもいいのかなと。英語が分からない人に伝えるためには、俺らがそれを分かりやすく提示すればいいし、そうすれば反応もちゃんと返ってきますからね。
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今回は初めてバラードでMVを作ったアーティスト
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