SNSは気持ち悪い(ロマン優光)
最近電子書籍版が発売となった、「SNSは権力に忠実なバカだらけ」(ロマン優光・著 コア新書)発売元コアマガジン
意図的な捏造。デマを検証しないまま拡散する人々。客観的な事実よりも自分の中の思い込みを真実として優先する人々。内容よりも言葉の印象を重視する人々。不毛な罵倒。足を踏んでしまっただけの人に死刑を宣告してしまうような、相手がやったことに見合わない過剰な攻撃。これ以外にもある様々な問題も、原発を巡る議論において既に雛型として形成されていました。
反原発運動を左翼的とみなされる人の多くが支持していたため、反左翼という観点からネトウヨとよばれるような人々の一部が原発賛同側についていたり、本来左翼的とは言えないような人が反原発側にいたため前述のようなネトウヨに左翼視され敵視されるという流れもあり、原発を巡る議論から地続きになっている部分も大きいのです。
もし、ちゃんとしてる人なら、右派とか保守とか言われてますよ。左翼のレッテル貼りに過ぎないと言うかもしれませんが、本気で右でも左でもない政治に全く関心のないノンポリの人からネトウヨ認定されてるんだと思いますよ。
共産党と中核は仲が悪いし、反レイシズム界隈と中核も仲が悪いんだから、一緒になって北朝鮮の手先になってるとか無理な設定です。
まず、誰がそんなに金を払っているというのですか。北朝鮮ですか? 中国ですか? 日本共産党ですか? 北朝鮮や中国が日本国内で反日的な活動をするなら、ただの民間の日本人には内実がバレないようにやりますよ。日本共産党にそんな金があったら、現状が全然変わってきてると思いますよ。少なくとも、デモの日当に金使うなら別のことに使うはずです。
高江の反対運動は地元の人たちがやっていたもので、そこに大量の警官を全国から投入したので、色んな界隈から応援が集まったという経緯なわけで、住民主導で始まったものです。外部の左翼が集まって始めたものではないですよ。ネトウヨは基本的に新興宗教に否定的なのに、沖縄に関しては幸福の科学のシンパから出されるデマ情報を信じてるのは変じゃないですか?
そういえば、高江のヘリパッド建設反対派のテント村に漢和辞典があったことで日本語の勉強をしている外国人がいる可能性、ようするに中国人の関与をほのめかしていた人がいたのですが、漢和辞典でなくて中日辞典じゃないとそういうことには使えないと思います。
「長いものに巻かれない人間はおかしい、他の長いものに巻かれているに違いない」みたいな考え方は非常に恥ずかしいというか、自分がそうだからといって他人もそうだとは思わない方がいいとしか言いようがないです。
そりゃ普通に自衛戦争するだろうと思ってる人が大半なんでは。私もそう思っています。九条を支持している人の大半は他国へ侵略戦争をおこなうことに反対しているだけで、防衛戦争に反対している人はほとんど存在しないでしょう。なぜ、極端な方に解釈するのか意味がわかりません。自衛隊の位置付けとか人によって色んな考えはあるし、九条を維持したい人が、全ての項目において改憲を認めない人かといえば、そうではないと思います。
デモも一緒です。あれもネットのオフ会みたいなもんで、主催者はいても、参加者の大半は組織に動員されているわけではなく、個人として参加しているわけです。そういったデモに旧左翼系の団体が動員をかけて参加したりしたこともあると思いますが、大半は関係ないのです。
悪意によってデマを捏造する人は意図がわかりやすいので理解はできるのですが、相互に矛盾するような整合性も現実味もないような話も全て信じているように見える人は理解できなくて怖いです。どっからどこまでがわかってやってる人で、どっからどこまでが本気で信じている人なのかが気になります。人は信じたいものを信じる生き物ですが、それにしたって、あそこまで無心に信じられるのは怖いことです。
変な陰謀論を信じていたり、変にスピリチュアルだったりするような人は問題外なので特に言うことはないです。安倍政権を支持している人を誰でもネトウヨやレイシストよばわりする人たちです。選挙というものは、全ての政策を支持して投票する人ばかりではありません。好ましくない政策があったとしても、他にそれを上回るくらい支持できるものがあれば、その政党を支持しても不思議ではありません。
安倍さんを支持するネトウヨは多いですが、安倍さんを支持する人の全てがネトウヨではありません。そういう人に対して、ネトウヨよばわりするのは理不尽でしかないし、嫌われるだけではないでしょうか。その人に嫌われるだけならまだしも、それを見ていた人からも不快に思われるでしょう。そいつ個人が嫌われるだけならいいですが、彼と似たような主張の人までまとめて反感を買いかねないわけで、非常に迷惑な存在です。敵を増やすことにしかなってないんですよ。
安倍さんに関わることだけでなく、LGBTの問題でも、フェミニズムの問題でも、ちょっとしたことで相手を差別主義者扱いしたり、ミソジニーの固まりのように扱ったりする人たちがいますが、これも本当によくないと思います。
対レイシスト相手なら別にいいですよ。安倍政権打倒を目指すなら数が必要なわけで、最初から話を聞いてもらえない状況をつくるようなことをしたら意味がないですよ。
「そんな重要な話、ツイッターみたいなオープンな場所でするわけがない」って普通は思うと考えてたんですけど、意外にそうじゃないみたいなんですよね。そういうつぶやきをしても身内が楽しいだけだし、罵倒系のツイートもそうなんですけど、飲み屋で人の悪口言って盛り上がったりするのと同じで、身内にしか届かないですよ。正論をロジカルに丁寧に言い続けることが大事なのでは。
それは政治的な話題だけではありません。批判された方は身に覚えがないことを言われているだけなので、相手に対する反感を募らせていきます。一つのミスがあれば全てを間違っていると認定したり。時間の経過による考えの変化を、嘘をついていると罵ったり。そうやって他人を嘘つきよばわりする人間が、わずかな間隔で矛盾したことを言い出すのを非難されて、考えが変わるのは当たり前と開き直ったり。相手の陣営の不祥事は言い立てるが、自分の陣営の不祥事は黙認したり。「こちらの陣営の不祥事は言い立てるが、自分側の陣営の不祥事は黙認するのか!」と指摘する人間が、やっぱり自分側の人間の不祥事は黙認したり。こんなバカみたいなことが繰り返し起こってるのです。
「深淵を覗くものは……」ではないですが、同レベルでやり合っていくうちに傍からは同じように見えてきてしまいます。 お互いに高いレベルでやり取りできるのが理想ですが、相手がどんなに不快なやり方をしてきても、自分は丁寧な正攻法で対応すべきなのだと思います。
深い思想があるわけでもなく、何かに対する反感で感情的な部分に触発されて動いているものだと思います。
そういった存在ですから、いなくなることはなくても大幅に増えることはないだろうと思っていたら、第二次安倍内閣誕生以降にどんどん増加しているように感じられ驚きました。以前より保守や右寄りの人が増加しているのだろうというのは理解できましたし、さらに、そういう人が増えてくるだろうなとは思っていました。日本の内外の状況を考えると、そちら側に向く人が増えても不思議ではありません。
そうではなくて、そういう人たちから見ても当然問題があるような言動を繰り返すような層が、こんなにも増加するとは思ってもみませんでした。
逆に中年以上のある程度裕福な層、教育もお金もある世間的には成功者としてみなされているような別にオタク趣味でもなんでもない人が増えているのです。そういった層に取材にいくとネトウヨ的な陰謀論や歴史観を語る人が非常に多くなったという話を、年ぐらい前から出版業界の知人づてに聞くようになりました。ネトウヨに批判的な人間が考えていたネトウヨ像とは正反対の人たちです。
暇な時間をもて余したネット慣れしてない主婦が2ちゃんに入り浸っているうちに影響を受けるみたいなことが言われましたが、暇な時間が多いほどネットに触れる時間が増えて影響を受けやすいというのは確かでしょうね。
また、「老人、生活保護受給者、マイノリティといった人たちが優遇されることで、自分たちが不当に抑圧され、搾取されている」という思いもあると考えられており、その元凶として左翼に反感を抱いているとも考えられてきました。しかし、最近認識されるようになった社会的成功者でネトウヨであるような人たちにはこれは当てはめようがないでしょう。彼らは強者なのです。彼らがネトウヨ化したのは彼らにとって耳触りがいい意見だからだというのがあると思います。元々選民感、優越感の強い人たちが自分の考えを補強してくれるものとして歓迎したというのはあると思うのです。
左翼嫌いなのはなんとなくわかりますね。労働者の権利とか商売の邪魔ですものね。生活保護とかも弱者の甘えなので嫌いそうです。ネトウヨに影響を受けてそうなったというよりは、ネトウヨという彼らの考え方に近いものを最近ネットで知って取り入れた感じなのではないでしょうか。
少なくとも現在ではネトウヨ的な人たちは年齢・学歴・収入・性別を問わずいるわけで、ネトウヨって今はある意味では普通の人なんですよね。そこを認識しなければいけないのかなと思います。
安倍信者系の人たちは、理想の安倍さんと違う姿を安倍さんが見せだしたとしたら、そのままついていくのでしょうか? 新しいヒーローを探しにいくのでしょうか?
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http://www.coremagazine.co.jp/book/coreshinsho_025.html
http://www.coremagazine.co.jp/book/coreshinsho_027.html
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