BACK-ON、“らしさ”と“進化”をみ
せたツアーファイナル

BACK-ONが4月7日に渋谷 WWWで、ワンマンツアー<CHOP KICK TURN TOUR>ファイナル公演を行った。
今回のツアーは3月6日に配信されたデジタル EP「CHOP KICK TURN」のリリースツアーで、東京をファイナルとして4都市で開催された。ファイナル公演の会場はファンで埋め尽くされ、ステージには背面を覆うBACK-ONロゴの入った幕が。更には普段とは違う機材の配置に、開始前からファンの期待値は高まっていく。

開演時間を迎えて流れたのはSEではなく、カンフー映画のワンシーンのようなセリフ。不意を突かれたファンは一瞬戸惑いをみせる。しかし、すぐに低音が響くSEに切り替わり、ファンが手拍子する中メンバーが姿を現した。

1曲目はカバー曲「WILD THING」。3月6日に配信となったデジタルEP「CHOP KICK TURN」でも1曲目に収録されており、映画『メジャーリーグ』のテーマソングだ。KENJI03(Vo&G)が煽りを入れつつTEEDA(MC)がベースを弾き、観客の手拍子の中、会場全体が大合唱。曲途中、テンポチェンジからTEEDAのラップが入ると観客は飛び跳ね、盛り上がりを見せる。

KENJI03はギターを、TEEDAはベースを置き、「Departure」では2MCで会場を盛り上げる。今回のツアー全公演でサポートを務めた誇太朗のドラムから始まった「TELL ME」、そしてここ最近ではライブ定番となった新曲「Switch」を披露。曲が終わったあとのMCでは前述のEPに関しての2人の思いが語られ、そしてツアーファイナルということでTEEDAが客席に降りて、ゲームの曲をオマージュし
たシーケンス、KENJI03のカッティングが鳴り響くギター、そしてドラムのビートの中、TEEDがラップを披露する。

途中で曲を止めて観客へ「いける?」と煽りをを入れたあと、KENJI03がギターをおいて、パッドを使ってリズムを響かせる。誇太朗と息を合わせた演奏の中、TEEDAのラップで観客との掛け合いで会場は一体感を見せる。続いてメドレーで「イマジニ」へと続き、KENJI03とTEEDAのラップが掛け合い、ヒップホップをベースとするセクションではBACK-ONのジャンルレスな幅広さを感じさせた。

KENJI03が「いこうぜ渋谷!」と煽りを入れて続いたのは「Wannabe」だ。こちらもEPに収録された SPICE GIRLS のカバー曲である曲のもつポップさに、更にロック・ヒップホップを混ぜ込んだBACK-ONらしいサウンドで客を圧倒する。そして「Laugh now」「フタリダイアリー」「Misty rain」と間髪入れずに立て続けに披露し、琴のイントロが印象的な「Clown」へ。前半は中国語で後半は日本語と、世界で活躍しているBACK-ONらしい演出だ。

KENJI03の「もう一発いこうぜ」という煽りで始まった「Carry on」では、イントロから会場全体に合唱が起こる。更に「STRIKE BACK」とライブが終盤に向かって攻め続ける曲が続く。続いて『ガンダムビルドファイターズ』のオープニングとして有名な「ニブンノイチ」を披露。この曲中では IKE(SPYAIR)がスペシャルゲストとして登場。会場はさらなる盛り上がりを見せる。嬉しいサプライズで会場の盛り上がりがピークの中、最後に「セルリアン」を演奏し、観客と大合唱の中、終了。

アンコールのコールのあと再び登場したBACK-ONは、「愛言葉」を演奏。本編の温度とは打って変わったロックバラードの演奏に、ファンはこの瞬間を焼き付けるように聴き入る。演奏を終えたMCでTEEDAが、5月から7カ月連続で新曲映像を配信することを発表し、さらには年内にはフルアルバムを発売することへも言及。KENJI03は「これからも全力で」と意気込みを語り、今後の意気込みと感謝の気持ちを込めてアンコール最後に演奏されたのは「Flower」。「次のワンマンで会いましょう」と約束し、BACK-ONの“らしさ”と新しいことに挑み続ける“進化”を見せたライブは大成功で終了した。

写真◎Satria Khindi

セットリスト

1. WILD THING
2. Departure
3. TELL ME
4. Switch
5. RAP~イマジニ
6. Wannabe
7. Lough now
8. フタリダイアリー
9. Misty rain
10. Clown
11. Carry on
12. STRIKE BACK
13. ニブンノイチ
14. セルリアン

アンコール
15. 愛言葉
16. Flower

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