【reGretGirl インタビュー】
傷付くのが分かってても
聴いてしまうんだと思う

L→R 前田将司(Dr)、平部雅洋 (Vo&Gu)、十九川宗裕(Ba)

1stミニアルバム『my』の続編的な2ndミニアルバム『take』が完成! バンドの個性が浸透しつつある今、フロントマン平部雅洋(Vo&Gu)は何を思うのだろうか?

失恋を歌うという一点突破な表現は前作『my』以降、どういうふうに受け入れられている感じがありますか?

分かりやすいんだろうなっていうのは感じますね。“reGretGirl=失恋”にちゃんとなってきているというか。やり方は間違ってなかったかなと思ってます。

女の子と男の子で反応は違ったりするんですか?

どっちも僕の歌詞に賛同してくれるような失恋してる子が多いです(笑)。1回あったのは、ライヴの時に“今日振られた”っていう男の子がめちゃくちゃ泣いてたんですよ。その1カ月後、ライヴが終わってから物販に来てくれた女の子が“先月めっちゃ泣いてる男の子いませんでした? それの元カノです”と。でも、reGretGirlを聴いて、気持ちを改めてヨリを戻したって。そういうこともありました。

(笑)。失恋というか、すごくリアルな苦しい経験については今回の『take』もテーマとしては変わらないのかもしれないけど、前作の痛々しさから少し変化を感じます。

確かに前作は振られた瞬間みたいな内容だったんですけど、それがあってどうなったかという続編に近いのかもしれないです。

ちょっとニュアンスは違うけど、泣くために観る映画に近いのかも。

あぁ(笑)。傷付くって分かってるけど聴いちゃうみたいな。臭いって分かってるのに嗅いじゃうみたいな。僕自身も失恋した時はそういう失恋の曲を聴いてさらに落ち込むんすけど、聴くのは止められないんです。

今回は彼女目線の「よわむし」という曲もあり。

“自分の失恋以外も歌えるんだぞ”っていう気持ちもあって(笑)。この歌詞は友達に聞いた話でもあるんですけど、自分もちょっとこういう部分があって、向こうにこういう想いをさせたのかもなと思って作ったんです。男の子が浮ついてる時に女の子はどう思うかなと思った時に、結局最後は男を許してしまうんやろなと。それでこういうかたちになりましたね。

演奏的に今回手応えのあった曲は?

ミディアムとかバラード系のクオリティーが上がってきたなと思いますね。3ピースなので楽器が少ないんですけど、少ない中でも壮大さがあるというか。特に最後の「黒鳥山公園」は今までのバラードの中では雄大な感じにできてすごく満足してます。

「イズミフチュウ」も地名ですよね。

僕の中で地名が付いてる曲は切ない曲が多いなと思っていて。あと、有名じゃない駅だからタイトルに付けたのはあるかもしれない。誰もが知ってるわけじゃない、本当に利用する人しか知らない駅名を全国の人が知るのってちょっと面白くないですか?(笑)

確かに。素朴な疑問としてなのですが、平部さんは歌詞を書いてる時、しんどくならないですか?

ものによっては歌詞を書いてる時に彼女のこと思い出すんで、“うわー!”ってなることも多いです。でも、“あんなこともあったな、こんなこともあったな”の負の連鎖がどんどん次を出してくれるんで、そこに入るとスラスラ書けたりします。

想いを成仏させるまで時間がかかりますね。

それを聴いてくれる人がいるのはすごくありがたいです。

そう考えたらしんどいのもありなのかも(笑)。

取材:石角友香

ミニアルバム『take』 2018年10月17日発売
No Big Deal Records

  • NBPC-0059
    ¥1,944(税込)



『reGretGirl presents "take out" tour』

10/8(月) 香川・高松TOONICE
w)ヤングオオハラ、TENDOUJI、The Songbards
11/03(土) 福岡・福岡UTERO
w)ネクライトーキー andmore
11/11(日) 宮城・仙台HooK
w)ユアネス andmore
11/18(日) 東京・TSUTAYA O-Crest
w)後日発表
11/25(日) 愛知・池下CLUB UPSET
w)後日発表
12/02(日) 大阪・心斎橋Pangea
w)後日発表

reGretGirl

リグレットガール:大阪を中心に活動中。切なく女々しい歌詞とキャッチーなメロディーが特徴の次世代センチメンタル3ピースギターロックバンド。2017年12月にリリースした全国デビューミニアルバム『my』の収録曲「ホワイトアウト」がアプリ“TikTok”で多数使用されるなど、若者を中心に爆発的に浸透している。21年に1stフルアルバム『カーテンコール』でメジャーデビューを果たし、23年2月に2ndフルアルバム『tear』を発表。バンド名は、平部が当時の彼女に振られた際に“いつか有名になってフッたことを後悔させてやる”と思ったことが由来。

「Shunari」MV

「黒鳥山公園」MV

アーティスト