OLD NICK aka DJ HASEBEがAWAでプレ
イリストを公開 16年ぶりの新作『n
atsuco』に関するミニ・インタビュー

OLD NICK aka DJ HASEBEがAWAで夏にオススメな邦楽を無責任にセレクトしたプレイリスト『Tokyo Summer Groove』を公開した。

――今回のアルバム名『natsuco』(ナツコ)とジャケット・デザインはどのように決めたのか。

アルバム自体は女性の名前にしたいなってイメージがありました。久しぶりのアルバムで自分の彼女みたいな、ずっと付き合っていきたいイメージ。アルバムを手にした人たちが「natsucoがさ〜」って話してくれたら良いなって思いました。今回、カバーも「Merry X’mas in Summer」と「ガラス越しに消えた夏」の2曲を入れたのですが、80年代の昭和感というか、10代の時に影響を受けた邦楽や歌謡曲っていう流れがありました。全体の楽曲にも日本のポップ・カルチャーのメロディー感とか、なにかしら影響を受けてますね。70年代に資生堂のCMで「ナツコの夏」っていうのがあったんですけど、アルバム名はそこから引用したっていうのもあります。ジャケットは自分の作品周りをやってもらってる、ナイジェルグラフっていうデザイナーで。モデルはアグネス・ラムの写真を、こんな感じに描いてほしいって送ったら、似てないのがきて(笑)。それもまたナイジェルっぽくて良いなって思いました。昭和的なギミックを混ぜたアルバムになっていますね。

――なるほど。今回、AWAでプレイリスト『Tokyo Summer Groove』を作ってもらったが、現場でDJを長年やっているDJ HASEBEにとってサブスクはどんなイメージなのか。

「ネガティブな印象は全くないです。サブスクの中でどう自分を表現するか、みたいなことを積極的に学んだ時期もあったんですよ。今のところ、日本の市場がアメリカみたいにサブスクに振り切っていないから難しい。ターゲットの世代もよるんですけど、CDなのか、デジタル・ダウンロードなのか、サブスクなのか、どこをメインに狙うのかがボヤっとしてる。その辺りがまだ難しいなって思います。今回、サブスクの時代になって初めてアルバムが出せたので、これをどう表現して、どういう展開をしていくのかみたいな。これからも学んで楽しめれば良いかなって思いますね」

Text:Toru Miyamoto
Photo:Toru Miyamoto