感覚ピエロが3月から<47都道府県ツアー「KKP TOUR またイかせてもらいます!!47都道府県全国津々ムラ×2!! デリバリー感覚ピエロ!!~チェンジだなんて言わせない~」>を開催中だ。名古屋、東京でのワンマンライブを皮切りに、全国各地でワンマン&ツーマンライブを繰り広げ、7月28日に彼らの地元・大阪なんばHatchでファイナルを迎える。
BARKSでは、同ツアーのツーマン公演の中から4月から7月にわたって毎月ひと組をピックアップ。対バン相手とのインタビューとライブレポートをお届けする。その第1回は17本目となる柏ThumbUpで共演をした
POLYSICS。感覚ピエロからの熱いオファーで実現したという対バンの経緯などを、ライブ直前の楽屋で聞かせてもらった。
◆ ◆ ◆
■自分たちのやりたいことが
■いちばん伝わるのがライブ
──両バンドは初対面だそうですね。
秋月琢登(G):フェスでお会いしたことはあるんですけど、お話をするのは初めてです。
──今回、感覚ピエロが<47都道府県ツアー「KKP TOUR またイかせてもらいます!!47都道府県全国津々ムラ×2!! デリバリー感覚ピエロ!!~チェンジだなんて言わせない~」>の千葉・柏ThumbUp公演の対バンにPOLYSICSを誘った理由は何だったんですか?
秋月:僕、人生初ライブがPOLYSICSさんなんですよ。中学3年の時になんばHatchに観に行ったんですよね。
ハヤシ:初ライブがPOLYSICSなの!?
秋月:そうなんですよ。なんばHatchに行ったのも、その時が初めてでした。
ハヤシ:それは嬉しいねえ。
フミ(B):それはワンマン?
秋月:そうです。で、初めてのライブで整理番号も良くなかったんですけど、2曲目ぐらいで気付いたら前から2列目ぐらいまで行ってたんです(笑)。
ハヤシ:Hatchだったら、10周年(<POLYSICSの10周年OR DIE!!!!〜10周年のバンドって意外と多かったんだね。まぁ、別にいいけど。。。〜>)の最後のほうかもしれないね。
秋月:で、今回、まさか出ていただけるとは思わなかったら、発狂しました(笑)。
滝口大樹(B):“え?本当に出てくれるの?”っていう感じでしたね。
横山直弘(Vo/G):中学生の時に『GiGS』とかのバンド雑誌を読んでると、POLYSICSさんが出てくるんですよ。僕からしたら、完全にメディアに出ている側の人だったから。
西尾健太(Dr):もう唯一無二ですよね。歌から、声から、衣装から。
秋月:あのサウンド感は出せないですよね。
──逆にPOLYSICSは感覚ピエロから声をかけられて、どう思いましたか?
ハヤシ:僕、『ゆとりですがなにか』(※2016年放送日本テレビ系ドラマ)を見てて、感覚ピエロのことは知ってたんですよ(主題歌&挿入歌を感覚ピエロが担当)。
フミ:私は申し訳ないんだけど、「あのドラマの」って言われて、「ああ!」っていう感じでした。
ヤノマサシ(Dr):俺もそう。まさか感覚ピエロさん側がそういう認識でいてくれるとは思いませんでしたね。
ハヤシ:だから声がかかるなんて思ってなかったのから、びっくりしてます。今日は、“どういう人たちなんだろうなあ?”って楽しみにしてきました。
秋月:僕らにどういう印象を持ってましたか?
ハヤシ:オープニングのアノ曲(「拝啓、いつかの君へ」)しか知らなかったから、性格は……どちらかと言ったら、あんまり良くないのかな?って(笑)。
全員:あははははは!
秋月:よく言われます。わりと図星なところもある(笑)。
ハヤシ:いやいや、話したら払拭されたけどね。あのビデオと楽曲のイメージとか、今回のツアータイトルは風俗みたいだし(笑)。チャラくてツンケンしてるのかな?みたいなイメージがあったけど、いま話した感じだと、そんなことないよね。あと、昔(下北沢CLUB)Queの店員が、「ポリと感覚ピエロが一緒にやったらいいんじゃないか」みたいなことを言ってくれたことがあったんですよ。
秋月:へえ!
──ああ、わかる気がします。一見、POLYSICSと感覚ピエロは“異色の対バン”ではあるんですけど、何か共通する部分はありそうですよね。どちらもライブハウスっていう場所を主戦場にして、他の誰にも真似できないことをやっているバンドですし。
ハヤシ:たしかに僕らは、自分たちのやりたいことがいちばん伝わるのがライブだと思ってやってるところはありますね。でも、最初の頃は、ただただ自分の楽しい音を詰め込んでたから、客席と自分たちの間に壁を作ってて。自分たちだけで完結させてた時期もあったんですよ。当時はハンドクラップも煽りもなかったし。
──いまのPOLYSICSからすると想像がつかないです。
ハヤシ:いちばん尖ってた時期ね(笑)。メジャーデビューの時ぐらいとか。そこから海外に行くようになって、もっとこの場を楽しませたいなっていうのが見えてきて。その時にちょうど日本でもフェスができ始めたから、そういう意識でパフォーマンスをしたら、盛り上がる手応えを自分たちでも掴めたっていう流れがあるんですよね。
──もはやPOLYSICSの伝説にもなってる、ライブで食パンを客席に投げ入れるパフォーマンスはいつ頃にやってたんですか?
ハヤシ:あれはインディーズの時ですね。
秋月:食パンを投げてたんですか!?
ハヤシ:観てる人を驚かせたくて。昔のパンクシーンでは豚の臓物を投げるとか、そういうのがあったから。スターリンとかね。
滝口:豚の臓物に憧れて、投げたのが食パン!?
秋月:かわいい!
ハヤシ:臓物を手に入れる方法がわからなかったんだよね(笑)。で、最初に(新宿)リキッドルームで食パンを投げたときに、めっちゃウケて。“これだ!”みたいな。
■若いバンドが“おっぱい”って言うのが
■すげえなと思ってたし、パンクじゃん
──POLYSICSって、いまでこそバンドとしてリスペクトされる存在でもあるけど、最初に出てきたときはちょっとイロモノっぽい見られ方をすることもあったと思うんですよ。
ハヤシ:当時、自分たちではそうは思ってなかったけどね。想像以上に、周りからは変なふうに見られてたんだなっていうのは、あとで気づいたんです。自分はディーヴォっていうアメリカのバンドに憧れてPOLYSICSを始めたんですよ。バンドがつなぎを着て、奇抜なバイザーをして、ロボットみたいな動きをしながら、ローリング・ストーンズの曲をカバーするっていうのが、ものすごい衝撃だったから。
秋月:じゃあ、最初からつなぎを着てたんですか?
ハヤシ:つなぎはマストみたいな感じだったからね。それもあって、周りからは想像以上に変なふうに見られてたのは、あとから知ったんだけど。
──感覚ピエロもそういうところがあると思うんです。初期の頃にいちばん有名だったのが「O・P・P・A・I」っていう曲で。
ハヤシ:あ、(『ゆとりですがなにか』)の劇中歌?
秋月:そうです、めちゃめちゃ見てますやん(笑)。
ハヤシ:「これ、“おっぱい”って言ってるな」と思って気になってた。若いバンドが“おっぱい”って言うのがすげえなと思ってたし、パンクじゃん。そう言えば、俺、中学のときにやってたバンドで、友だちが書いてきた歌詞に「巨乳病院」っていうのがあったんですよ。
全員:あはははは!
秋月:「巨乳病院」はヤバい!
ハヤシ:っていうのを思い出して、恥ずかしくなっちゃった。あれ、何の話でしたっけ(笑)?
──えっとですね、わたしも最初に感覚ピエロを見たときは、演奏はかっこいいのに「おっぱい」言ってるし、正直どう扱っていいかわからなかったんですよ。
滝口:そんなこと思ってたんですか?
──うん(笑)。でも、いまは音楽で説得できるバンドになったし、とにかくライブで楽しませようっていうサービス精神を含めて、どこかPOLYSICSが歩んだ道にも近いのかなと思って。
秋月:たしかにお客さんに盛り上がってもらいたいっていうのは大切にしてますからね。僕らはライブハウス育ちっていうところもあるので。
フミ:どういう音楽に影響を受けてるんですか?
滝口:先輩に地元のライブハウスに連れて行かれて、当時は青春パンクとかが流行ってたんですけど、めちゃくちゃするやつらが多かったから、それを見て育ってたというか。
秋月:だから、売れてる売れてないっていうより、そのライブハウスのトップの先輩バンドの影響ですよね。なので、今日もPOLYSICSさんの良いところはパクりつつ……。
滝口:いやいや、パクるではなく、参考にさせていただければと思います(笑)。
──では、最後にPOLYSICSから感覚ピエロに、長くバンドを続けている先輩としてアドバイスをお願いします。
ハヤシ:本当にPOLYSICSはいろいろな人たちの協力があって……“続けてきた”というよりは“続けてこられた”ので。周りの人とかスタッフを大事にすることが必要なんじゃないかな、と。
フミ:真面目!
ハヤシ:ね(笑)。POLYSICSは特殊なジャンルだから、この音楽を最初に面白がってくれた人たちと、いまだにつながってるんですよ。事務所もレコード会社もね。だから感覚ピエロがやりたいことを面白がって協力してくれる人がいるじゃない? そういう人たちを大切にしながら、一緒に面白がれたらいいよね。それは俺らも21年間やってきて改めて思う。
フミ:最初から思ってたわけじゃないもんね。初期はメンバーチェンジが激しかったし。
──21年目にしてPOLYSICSが新メンバーを迎えたのも、つながりのひとつですよね。
ハヤシ:そう、彼(ギターのナカムラ)とは13年前に対バンをやってたんです。
ナカムラリョウ(G):それこそ僕が昔バンドをやってた時にPOLYSICSのファンで。
ハヤシ:そういうつながりがあって、こうやっていま一緒にやれてるのも何かの縁だし。ここで先輩として言えるのは、そういうところかな。
秋月:ありがとうございます!
横山:その一言一言に重みがあって、“(深々と頭を下げながら) はい!はい!”っていう感じです。
秋月:僕らは今年5年目なので。20年続けるために大事な核は何だろうな?って考えたりもするんです。だから、いまの言葉は本当にありがたいです。
取材・文◎秦理絵
撮影◎ヤマダマサヒロ
■
Digital Single「一瞬も一生もすべて私なんだ」
主要配信サイトにて配信中
▼iTunes
https://goo.gl/UnUKry▼Apple Music
https://goo.gl/hvoKNs■オトナの土ドラ『いつまでも白い羽根』
放送局:東海テレビ・フジテレビ系全国ネット
毎週土曜日23時40分~24時35分
▼出演者
新川優愛、伊藤沙莉、
酒井美紀、さとうほなみ、瀬戸利樹、清原翔、
柳沢慎吾、
榊原郁恵、加藤雅也 他
番組オフィシャルサイト:
http://tokai-tv.com/shiroihane/■<47都道府県ツアー2018『KKP TOUR またイかせてもらいます!!47都道府県全国津々ムラ×2!! デリバリー感覚ピエロ!!~チェンジだなんて言わせない~』>
03月04日 愛知 Zepp Nagoya
03月09日 東京 Zepp Tokyo
03月01日 埼玉 西川口HEARTS
03月11日 静岡 UMBER
03月17日 大分 DRUM Be-0
03月18日 宮崎 SR-BOX
03月02日 鹿児島 SR-HALL
03月21日 熊本 熊本 B月9 V2
03月23日 福岡 DRUM LOGOS
03月24日 佐賀 Live House GEILS
03月25日 長崎 DRUM Be-7
03月31日 山梨 甲府KAZOO HALL
04月01日 長野 松本ALECX
04月04日 岩手 盛岡CLUB CHANGE WAVE
04月05日 青森 青森Quarter
04月07日 栃木 HEAVEN’S ROCK Utsunomiya VJ-2
04月08日 千葉 柏ThumbUp
04月13日 広島
HIROSHIMA CLUB QUATTRO
04月14日 岡山 CRAZYMAMA KINGDOM
04月18日 愛媛 松山サロンキティ
04月02日 高知 高知X-pt.
04月21日 香川 高松DIME
04月22日 徳島 徳島club
GRINDHOUSE
05月16日 秋田 秋田LIVESPOT2
05月17日 山形 山形ミュージック昭和セッション
05月23日 群馬 高崎club FLEEZ
05月26日 茨城 水戸LIGHT HOUSE
05月27日 神奈川 横浜BAYSIS
05月31日 福島 郡山 CLUB #9
06月01日 宮城 仙台CLUBJUNKBOX
06月03日 新潟 新潟GOLDEN PIGS RED STAGE
06月06日 石川 金沢LIVE HOUSE vanvanV4
06月09日 福井 福井CHOP
06月10日 富山 富山MAIRO
06月17日 北海道 Sound Lab mole
06月23日 岐阜 岐阜CLUB ROOTS
06月24日 三重 松阪M'AXA
06月30日 和歌山 和歌山GATE
07月01日 奈良 奈良
NEVER LAND07月06日 兵庫 music zoo KOBE 太陽と虎
07月07日 京都 京都MUSE
07月08日 滋賀 滋賀U★STONE
07月14日 鳥取 米子 AZTiC laughs
07月15日 島根 松江 AZTiC canova
07月16日 山口 LIVE rise SHUNAN
07月21日 沖縄 桜坂セントラル
07月28日 大阪 なんばHatch
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