【超特急 インタビュー】
決意と覚悟の新体制第一弾
写真左上より時計回り、リョウガ、ユーキ、タカシ、ユースケ、タクヤ、カイ
6人体制となって新たなスタートを切った超特急からシングル「a kind of love」が到着。誰もが心を寄せられる温かなナンバーは、トリッキーな曲が多かった彼らの挑戦を示すもの。シングルとしては4年振りにリーダーのリョウガをセンターに据え、今、彼らは自らの力で道を切り開く。
新曲の「a kind of love」は男女のデート的な描写もありますが、いわゆる恋愛ソングではないですよね?
タカシ
そうですね。AメロBメロは恋愛要素が強いですけど、サビ以降は僕ら自身の8号車(ファンの愛称)に対する“愛”が全面に表れていて、僕自身は体制が変わっても付いてきてくれる8号車への感謝の気持ちも込めました。
タクヤ
タカシの歌い出しがすごくかわいいよね。リアルな情景にいろんな感情や僕たちの決意表明も詰まっていて、新体制一発目に相応しい曲になったなと。率直にすごくいい曲。
ええ。心に染みる良質なメロディーに、やさしく温かいサウンドという“ザ・王道”なポップチューンですね。
ユースケ
超特急って癖の強い曲が多いから、6人体制になった今、そういう挑戦が必要なんじゃないかという話だったので、センターがリョウガと聞いて納得しました。新しい超特急の第一歩は、やっぱりリーダーであるべきだろうと。
リョウガ
今まで僕のセンター曲って世界観の強い曲ばかりなので、“ほんとにいいのか?”って感じでしたけどね。新体制初のシングルだから曲の主人公は超特急であり、それでリーダーの僕がセンターなんだという認識の仕方をしました。
カイ
いや、僕も“リョウガでなければ誰がやる?”と思ってたよ。この歌詞の人物ってすごくやさしくて、引っ張っていくというよりは後ろから支えたり寄り添う人間像だから、それがメンバーの中で一番似合うのはリョウガだと思う。
ちなみにダンスも曲調とギャップがあるそうですね。
ユーキ
曲に似合わずコミカルな動きが結構あります。そういう“らしさ”はぶれずにいたいんですよ。サビもキャッチーでかわいくて、特に《それでもね 僕には君が必要なんだよ》の部分は1番、2番、ラストと観せ方が違うんです。その意味を観た人それぞれで解釈してもらえたら嬉しいですね。
ユースケ
ある意味、僕たちと8号車との関係性をつないでいるフレーズでもあるから、すごく耳に残るし、忘れられないし。この曲が新体制の一発目で本当に良かったです。
タカシ
もちろん僕も“君=8号車”として歌ってます。ただ、聴く人によっては家族とか友達とか…それぞれの“君”を自由に思い浮かべてもらっても面白いと思うんですよ。
カイ
タイトルを意訳すると“愛のようなもの”ですからね。だから、別に人じゃなくても良くて、何かすごく大事なもの、自分にとっての宝物を思える曲なんじゃないかな。
タクヤ
《君が必要なんだよ》と言ってるってことは、曲の主人公の“love”は完成形になってないともとらえられるし。どこか彼は孤独なんじゃないかと感じる部分が、僕にはあるんです。
最後に全員でスカイダイビングをするロードムービー風のMVも、観方によってはいろいろな解釈ができそうですよね。
リョウガ
あれは順にタクヤの車に乗り込んでいくっていう大筋だけ決まってて、細かい動きや会話は自由だったんです。
タカシ
みんなで同じ道を進んで目指す場所…このMVではスカイダイビングをするセスナに向かっていくんですけど、僕は飛行機のおもちゃを見つめながら、空を飛ぶのか飛ばないのか最後まで葛藤してるんですよ。僕の解釈では、それは新しい超特急に付いて行くのか否かの葛藤でもあるんですよね。でも、最後は心を決めて走り出し、空へ飛び出す。
ユースケ
スカイダイビングの順番が僕は最後だったから、みんなが飛んでるのを見て“覚悟を決めて行かなきゃ!”って。
ユーキ
もう、“人生で1回切りだ!”と思って何も考えずにやりました! そこに“どんな困難にも打ち勝って進んでいくんだ”という決意を重ねて飛び終えたら…なんかスカッと吹っ切れたというか。自然と沸き出てくるものがあって、やっぱり普段やらない挑戦は人に不思議な力を与えるんだなぁと。
まさしく新体制1枚目の今回も挑戦だらけだったと。
タカシ
歌の面ではひとりで歌うからこそできるアプローチとして、歌に対する解釈を1曲につき3タイプくらい用意していきました。あとは、より歌詞に向き合うこともイメージして、例えば「a kind of love」がさわやかで光のみのイメージなのに対し、カップリングの「Feel the light」では光だけでなく闇があるからこその危うさも出せたらなと。
カイ
今回のシングルは、僕はもうほんとにタカシをべた褒めです。ここ1年の成長が大きいし、ぶれていないし、ピッチも安定してるし、遊べるところは遊べるしって。コツコツと努力してる姿をみんな見ているので、それが実になっているのはすごい!
タクヤ
うん。タカシひとりの歌声でもまったく違和感なく聴けた。もう1曲の「Party Maker」は完全なライヴチューンだけど、ライヴでは一番やりたくない曲。ダントツで疲れる!
カイ
肩で息しちゃう感じだよね。「Feel the light」もダンサーの個性が際立つ曲で、揃った時に色気が沸き出てくる(笑)。やっぱり僕らはライヴが主軸のチームなので、今回もライヴが楽しみなシングルですね。
5月から東西アリーナツアーも行なわれますが、東西で内容が違う上にユーキさんが総合演出を務められるとか。
ユーキ
はい、年末年始のツアーに引き続き。そうやって自分たち自身で作り上げていくスタイルも、今後さらにかたちになっていくだろうし、編成が変わったことで既存曲も全て新鮮に映ると思うんですよ。メンバーもそれぞれ逞しくなっていくだろうから、2018年は超特急として音楽性のひとつの軸、アーティストとして譲れないものを確立していきたいですね。
タクヤ
ユーキが演出を始めてから、“こんなに超特急のことを考えていて、ちゃんとビジョンがあるんだな。すごい人なんだな”って、僕は彼に対する考え方が180度変わりました!
リョウガ
今までどう考えてたの!? まぁ、以前から2018年はさいたまスーパーアリーナが目標と言ってきたので、そこは変えずに。最大キャパシティーを更新して、なおかつライヴを成功に収められるように頑張っていきたいですね。
取材:清水素子
「a kind of love」MV
アーティスト
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