【『Fly like an Eagle』】『Fly li
ke an Eagle』 SHIBUYA-AX 2009年6月
30日

撮影:susie/text:ジャガー

異種格闘技戦となった本イベント。普段では並ぶことのないメンツがずらりと名を連ね、早々に競演を始めた。 まずは、独特のキャラを光らせたAmerican Short Hair。幾度となく変化するメロディーラインに、物語を読み聞かせられているようなドキドキやワクワクが得られた。トップバッターという重圧も彼らには関係なく、我が道を突き進むアメショーのプレイに歓声も高まっていく。続いて、先日リリースしたシングル「少女S」が好調なSCANDALが登場。制服姿のキュートなルックスに騙されることなかれ! その見た目とは相反し、けたたましいサウンドを轟かせ、等身大の自分たちを歌い、その逞しさすら感じられる彼女たちの姿に会場中が釘付けとなった。ハーモニーを響かせ、しっかりとした骨太ロックを聴かせてくれたのはOCEANLANE。飄々と、しかし熱量の高いパフォーマンスは圧巻だ。演奏が終わった後も彼らに向けられた温かな拍手はなかなか鳴り止まなかった。“アウェイな感じだけど”とMCで漏らしたメレンゲも、ひと度曲が始まれば、優しく会場を包み込み、自分たちの世界を構築する。肩の力が自然と抜けていく、不思議な力を持った楽曲たち、そのひとつひとつを大事に届ける3人に誰もが心奪われるのだった。そして、イベントの最後を飾るはPlastic Tree。今までの出演者とは違った妖艶な雰囲気を醸し出したかと思えば、“AX!”と何度も客席を激しく煽り、攻撃的で凄まじいステージを繰り広げた。 どのバンドにとっても新たな交流の場だった『Fly like an Eagle』は、観客にとっても特別な夜が過ごせたことだろう。

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