【BUCK-TICK】『THE DAY IN QUESTIO
N』2015年12月29日 at 日本武道館
とはいえ、新旧織り交ぜたレアなマテリアルだけが目玉ではないのが、BUCK-TICKならではの奥深さだ。曲の並びにしても、例えば「メランコリア -ELECTRIA-」から「ICONOCLASM」へ、「JUPITER」から「夢見る宇宙」へ、「太陽ニ殺サレタ」から「die」へといったように、サウンド傾向やタイトルや歌詞にちなんだレトリックを通じた連関があり、なぜそのオーダーだったのか、ライヴ中はもちろん、鑑賞し終えた後も、個々にじっくりと探求できる楽しさがある。
言わずもがな、どんな音楽性のものであっても、類稀な求心力で惹き付けていく固有のパフォーマンス自体が全ての基盤である。1カ月ほど前には櫻井敦司(Vo)のソロプロジェクト、THE MORTALのステージも目撃したが、唯一無二のパーソナリティーを持つ彼にしても、やはりBUCK-TICKの一員たる見え方になるから興味深い。当然、他のメンバーも同様で、この5人が集結することでしか生まれない世界が恒常的に会場内を支配していく。
終演後には2016年9月11日の横浜アリーナ公演の実施と『或いはアナーキー』に続く作品の制作へと入ることも発表になった。しばらくは再び地下活動となるが、それもまた次なる変貌に向けた、意欲的な胎動期でしかない。彼らの進化/深化は今も続いている。
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