【FLOW】“失敗も大事だ”と言うのは
簡単だけど、 体験して感じて伝える
ことは大変なこと
L→R GOT'S(Ba)、IWASAKI(Dr)、KEIGO(Vo)、KOHSHI(Vo)、TAKE(Gu)
渾身のアルバム『#5』に始まり、09年は3枚のアルバムをリリース。精力的な活動を見せたFLOWが、2010年第一弾となるシングル「Sign」をリリース。痛みがあるから、強くなれる。男子必聴の燃えて泣けるナンバーです!
取材:フジジュン
2009年を振り返って、FLOWにとってどんな年だったかおうかがいしたいのですが。
TAKE
まず1月にアルバム『#5』をリリースして、夏にはミニアルバム『NUTS BANG!!!』、秋には『カップリングコレクション』とアルバムと呼ばれるものは全部出しました。
表から裏まで包み隠さず出して(笑)。
TAKE
そういう意味でも、バンドとして確立の年だったというのが強いかな。5人で作り上げた『#5』でバンドの在り方や指標を示すところから始まって、バンドとしての生き様をより強化したというか。分かりやすく言うと、“ひとり立ちイヤー”ですかね。デビュー7年目にして“FLOWとは?”というのを自分たちの中でずっと自問自答してきた。バンドをどう理解して、糧にしていくかがターニングポイントになった年だったんじゃないかな。
なるほど。そんな中、かなり自由にアグレッシブに活動している印象もありました。それもFLOWというバンド像が5人の中でもかなり明確に見えてきたからじゃないかと。
TAKE
夏をテーマにポジティブなエネルギーが発散された『NUTS BANG!!!』は、バンドがずっと持っていた部分をより特化して形にしたもので。『カップリングコレクション』は、単純な歴史と次のステップに向けての確認って意味もありながら、そこにもポジティブなエネルギーの表現がありました。で、そこだけではなく、人間らしい部分に特化しているのが2010年1発目の「Sign」なんじゃないかなと。あと、今年はライヴがいっぱいできたのが良かったですね。アルバムツアー、『FLOW THE CARNIVAL』があって、年末にもツアーがあって、バンドとしてはすごく健康的ですよね。
KEIGO
うん、まずアルバム3枚出せたのがすごく良かった。自分たちだけで作れた『#5』、FLOWの気質が出せた『NUTS BUNG!!!』、そして形に残った経験を自分たちでも改めて聴けた『カップリングコレクション』。3つが出そろったことで、“FLOWとは?”って疑問がだんだん解けてきたのも分かったし。
『カップリングコレクション』の収録曲はファン投票で決めていたり、内から外からFLOWの個性や魅力を確認できたって感じもありますよね。2009年、いい年でした?
KOHSHI
いい年でした! バンドもライヴも変わったし、お客さんも変わって。今、すごくいい状態だと思いますよ。
TAKE
だから、自信と確信と責任の1年ですよね。ファンの子に対する責任、自分たちに対する責任も負って。あとは好き勝手にやっていきますよ!
自信と確信と責任、大人な考え方ですよね! 実際やってることはそんなに大人じゃなかったりしますけど。
TAKE
アハハハハ! まぁ、他のバンドじゃ考えられないようなことしてますけどね(笑)。
そして、2010年はシングル「Sign」で幕が開けます!
TAKE
アニメ『NARUTOーナルトー 疾風伝』のオープニングテーマとして、すでに10月からオンエアされているんですが、アニメのストーリー的にもかなり重要な場面で“ぜひFLOWに”とお願いしていただいて。すごくありがたいと思ったし、俺らの音楽を求めてもらっているというひとつのかたちでもあるので、やり甲斐もありましたよね。サウンドに関しては、この5人でやれば確実にFLOWになるので、あとはメッセージをどう伝えるかを考えて。
KOHSHI
歌詞は“痛み”をテーマにしています。腰が痛くなって整体に行った時、先生が言った“痛みっていうのは、体が悪いところをちゃんと教えてくれているんだ”って話がずっと頭に残っていて。そこに『NARUTOーナルトー 疾風伝』の話があって、それをテーマに書いてみようと思ったのがきっかけですね。最初にイントロの英詞を書いて、全てのテーマが決まった。聴いてくれた人には“痛み”というネガティブなワードをポジティブに転化するメッセージが伝わればいいなと思ってます。
傷付くことや痛みがあるからこそ、人としてまたひとつ強くなれるという成長物語になりましたね。
KOHSHI
自分もそうなんですけど、実は痛みや不安を抱いていないと逆に生きていけないんですよね。だから、痛みや不安を抱えた人もこの曲を聴くことで少し考え方が変わって、楽になってもらえればいい。
“伝えに来たよ 傷痕を辿って”と、頑張ってる自分を見てくれている人がいるという歌詞も心強いです。
KOHSHI
結局、俺が気付いたことを伝えるのが大事で、“こういう考え方もあるんじゃない?”っていう感じで歌詞を書いてましたね。これからもそう作っていきたいし、そういう理由でも“Sign”って意味があると思うし。
KEIGO
僕もバンドを通して学んだことのひとつに、痛みや失敗、悔しい思いがあったと思うんです。それがないと大きく前に進めないことも学んだし、周りを見ることもできなかった。そこで自分たちが経験したことを歌詞にして、FLOWが発信する。レコーディングの時はひとつひとつの言葉の粒が大事だなと思って、熱い曲なんだけど、どこか冷静さがあるというか。そういう面も表現しようと大事に歌いました。“失敗も大事だ”って言葉で言うのは簡単だけど、体験して感じて伝えることは大変なことですからね。
TAKE
『NARUTOーナルトー 疾風伝』を観ているような子供たちにもね、誰かひとりでも手を差し伸べてあげられる人がいればいいんですけど。それが曲でも良いのかなと思いますよね。
サウンド面に関してはいかがですか?
IWASAKI
サウンドに関しては、自由奔放にやらせてもらた感じがあって。僕らのど真ん中な部分ではあるんですけど、1周回ってきた今だからできる味付けはなされていると思いますね。ギリギリいっぱい攻めてないというか。
GOTS
あとは歌メロが大事なので、そこを邪魔しないように意識したんですけど、出来上がるのは早かったですね。最初からいいバランスで、お手本的な曲に。
TAKE
大きく出たね! 反面教師じゃないよね?(笑)
でも、09年の経験を経て、またバンドの芯の太さが増した印象はありましたよ。
TAKE
そこは意識しているわけじゃなく、目標に近付ける作業をしているだけですけど、2010年の狼煙を上げるにはピッタリの曲になりましたね。そう、僕らあと3年でデビュー10周年なんですよ! だから、そこへ向かう上でも強い意志でやっていかなきゃいけないと思うし、だからこそ10周年を迎えられると思っていて。今はここからはひとり立ちして、歩き出して、走り倒すいい3年間を経て、10周年を迎えたいなと思うんです。もっと多くの人を巻き込んで、FLOWが存在する意味を自覚して。関わってくれた全ての人といい景色が見れたらと思いますね。
アーティスト
編集部おすすめ ライブレポート
-
【FLOW ライヴレポート】 『FLOW THE CARNIVAL 2021 ~新世界~』 2021年8月9日at LINE CUBE SHIBUYA
2021.08.14
-
【JAM Project ライヴレポート】 『JAM Project 20th Anniversary Special『JAM FES.』 <JAPAN ANISONG MEETING FESTIVAL>』 2020年9月19日(土) at ぴあアリーナMM(無観客)
2020.09.23
-
【FLOW ライヴレポート】 『FLOW 超会議 2020 ~アニメ縛りリターンズ~』 2020年2月24日 at 幕張メッセイベントホール
2020.03.20
-
【FLOW ライヴレポート】 『15th Anniversary Final 「FLOW LIVE BEST 2019 in日本武道館~神祭り~」』 2019年1月30日 at 日本武道館
2019.02.06
-
【FLOW ライヴレポート】 『FLOW 15th Anniversary TOUR 2018「アニメ縛り」』 2018年7月1日 at 豊洲PIT
2018.07.06
おすすめ記事
-
『OKMusic』サービス終了のお知らせ
2024.02.20 11:30
-
音楽ファンの声、エールを募集! music UP's/OKMusic特別企画 『Power To The Music』 【vol.89】公開
2024.02.20 10:00
-
今年でデビュー50周年の THE ALFEEが開催する、 春の全国ツアー神奈川公演の チケット販売がいよいよ開始!
2024.02.13 18:00
-
音楽ファンの声、エールを募集! music UP's/OKMusic特別企画 『Power To The Music』 【vol.88】公開
2024.01.20 10:00
-
宇多田ヒカル、 初のベストアルバム 『SCIENCE FICTION』発売決定& 全国ツアーの詳細を発表
2024.01.15 11:00
人気
-
【連載】 Mrs. GREEN APPLE 大森元貴 『ナニヲなにを。』 - 第1回 『自己紹介を。』 -
2014.12.20 00:00
-
【連載】 Mrs. GREEN APPLE 大森元貴 『ナニヲなにを。』 - 第3回 『魔法の言葉は在るということ、を。』 -
2015.02.20 00:00
-
【連載】 Mrs. GREEN APPLE 大森元貴 『ナニヲなにを。』 - 第2回 『忘れられていることを。』 -
2015.01.20 00:00
-
【連載】 Mrs. GREEN APPLE 大森元貴 『ナニヲなにを。』 - 第16回 『巡り合いを。』 -
2016.03.20 00:00
-
【連載】 Mrs. GREEN APPLE 大森元貴 『ナニヲなにを。』 - 第5回 『新年度を。』 -
2015.04.20 00:00