【TOTALFAT】全身全霊のメッセージは
どの曲でも崩れない
L→R Shun(Vo&Ba)、Jose(Vo&Gu)、Bunta(Dr)、Kuboty(Gu)
バンド史上初のシングルがついにリリース! その「World of Glory with JOE INOUE」を共同制作した井上ジョーを迎えて(アメリカ在住の彼はSkype経由でインタビューに参加!)、この両者ならではの超ポジティブパワー全開トークをお届けしよう!
取材:道明利友
曲のド頭からジョーくんを含めての大合唱で、めちゃくちゃテンション高い曲ですね。最高です!
Shun
ジョーくんのマネージャーさんがブログで、“運動部の部室みたいな雰囲気がスタジオにある”みたいなことを書いてて(笑)。男連中が集まった状態の空気が入ってるシングルっていうか。同級生っぽい雰囲気が。
Kuboty
暑苦しい!(笑)
ジョー
(笑)。TOTALFATと仕事をさせていただく前に、実はライヴを観たことがあって。そこで演奏していた曲を聴いても、たぶん、今まで聴いてきた音楽も、影響を受けてるアーティストもすごく近いんじゃないかなって思ってて。“最近はどんなバンドを聴いてるの?”って情報交換をすごくしたり、作る曲もかなり似てるものがあるし。それを掛け合わせたらすごく面白いものができるんじゃないかと思ったのが、今回のこういうことの始まりですよね。
Shun
そういうものを共有しつつもこれから先、自分たちの音楽をどうしていきたいかとか、聴き手にどういうものを伝えていきたいかとか、そういう先見的なものへの意見が似てたと思うんですよ。パンクとかロック以外にも、これから自分たちで切り開いて聴いていくべき音楽についてだったり。音色ひとつにしても、例えばブリトニー・スピアーズの新曲の音がヤバいとか(笑)、ロー(低音域)のあの周波数は今まで聴いたことないみたいな、自分たちのバックボーンに気付かないことでも新しいものを取り入れたいっていうところで、お互い同調できて。
ジョー
そういうスタイルって、洋楽も知ってるし邦楽も知ってるっていう僕たちだからこそ成り立つスタイルだと思うんです。いろんなもののハイブリッドというか。
Bunta
うん。例えば、ジョーくんはL.A.で育って、そのL.A.から見た“和”な感じというか。そういうエッセンスが入ってくるような感覚が、ジョーくんと一緒にやるとあったんですよね。ジョーくんのソロを聴いても思うんだけど、それがTOTALFATにもうまく混ざって面白いものになって。なんか、ちょっとね…“武士道”みたいな(笑)。
Shun
アボガドロール的な(笑)。
Jose
分かる! 今回面白かったのが、ジョーくんはアメリカ育ちで英語がペラペラで、そういう人が日本語で歌ってるわけですよね。で、僕らはもちろん日本語のほうが得意な人間だから、“この英語の発音、上手くいかないんだよね”っていうところをジョーくんに相談すると、“じゃあ、そこは日本語でソラミミみたいな感じで歌ってみてください”っていうようなことを言われたりして。で、その感じで歌ってみると、すごく英語の歌詞っぽく発音できてるよって言われたりして面白いんですよ。言葉遊び的な感覚というか。ジョーくんは英語がペラペラなのに、その英語の感覚で日本語を歌うっていう面白さもあるし。
Kuboty
そう。どっちも成り立つんだよね。英語で歌っても、日本語で歌っても。
サウンドもまさに“ハイブリッド”な感じがします。「Don’t Cry!! with JOE INOUE」もそうですけど、勢いの中にダンスビートっぽいリズムがアクセントを加えていたり、プレイヤー的にも新たなアプローチは多々盛り込んだのじゃないですか?
Bunta
そうですね。基本的には4つ打ちで、フックになるポイントでは16ビートな感じもあるし。日本のバンドって全編真っ直ぐに行っちゃうバンドも結構多いと思うんだけど、洋楽のバンドはそういうフックを入れてお客さんを揺らせるバンドが少なくないんですよね。
Kuboty
ギターも、メインの音色はいつもの一番攻撃的な音色なんですけど、その本数が尋常じゃなくて。12弦のアコギから、クリーンから歪みから、タッピングも他の音も鳴ってて。ギターだけで12トラックぐらい重ねてるんじゃないかな(笑)。そうやって重ねまくった結果、すごい新しいハイブリッドな音になったなって。
ジョー
とにかく、聴いてて気持ちいいですよね! その速弾きギターとかいろんなものを詰め込みまくったことひとつにしても、そういうふうに“やってくれる”バンドって最近のバンドであんまりいないと思うし。例えば気分がむしゃくしゃして、車に乗っててすごい速弾きが聴きたいと思ってMP3プレイヤーで曲を探してみてもなかなかないんですよ(笑)。最近は、結構シンプルなものを弾くバンドが多くて。そこでTOTALFATは、どの曲でも“やってくれてる”んですよ! ロックですよね!
“やってくれる感”っていいですね! 聴いて一発で“すげぇなこれ!”みたいな感じになる曲って、やっぱりロックバンドならではだと思います。
Shun
そうですね。僕らのメッセージって、言ってしまえばどの曲もそんなに大差はなくて。それは転じて言えば、TOTALFATが掲げている姿勢は絶対に崩れないっていうことの表れで。僕らの全身全霊を込めた“すごくポジティブなメッセージ”を、この時期だからこそ…震災みたいな出来事が起こってしまった状況もあるからこそ、僕らみたいな音楽は存在意義があるっていうのは、胸を張って言わせてもらいたいです。僕らの作品を聴けば必ず元気を出してもらえると思うんで、ぜひ手に取ってみてください!
アーティスト
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