【1000say】“12星座”と“音楽と太
陽の神”が今回のテーマ

L→R MAN(Vo&Gu)、MICHELLE(Synthesizer)、API(Vo&Ba)、NON(Dr)

生演奏と最先端のデジタルサウンドを融合させた、新しい世界観。1000sayの真髄は、記念すべき初のフルアルバムでさらに開花! ロックシーンの新たな扉を開く会心作を生んだメンバー4人に制作秘話を語ってもらった。
取材:道明利友

3作のミニアルバムを経て、ついにフルアルバム完成ということで、感慨もひとしおじゃないですか?

MAN

はい。今まで自分たちのいろんな側面を見せてきて、今作では今の1000sayとして真髄の部分を出せたかなって。

API

作り上げていく過程でも、どんどんヤバいものができてるって感じてました(笑)。1000say自体がジャンルっていうものに収まっていないバンドだと思っているんですけど、それが今はすごく良い方向に向かっていて、他のどのバンドにも出せないテイストを、今回のアルバムでは更新して表現できてるんじゃないかなと思ってます。

そのジャンルレスな1000sayのいろいろな側面を表現する上での苦労などは、演奏面ではなかったですか?

NON

例えば、生演奏だけだったらある程度“後ノリ”になってもメンバーみんなが合わせてくれるっていうのがあるんですけど、同期音が入るとやっぱりジャストのタイミングでドラムが入るほうが気持ち良い場合が多いし。でも、ジャストではないノリで、メンバー全員で合わせてやれる曲もあったりするし、クリックに対してちょっと遅めだったり、ジャストだったり…。1000sayの曲では、やっぱりいろいろなポイントを意識して私は叩いてます。

MICHELLE

今回はセルフ・プロデュースということで、曲の全体像を固める作業ではMANくんを監督としてやってまして。例えば、ここは星が瞬いてる感じなんだとか、ここは炭酸がシュワッとする感じなんだとか(笑)。彼も今はDTMを取り入れているので、そういう話をしながら僕の音作りに関しても相談しながらやってました。

(笑)。“炭酸がシュワッと”って、どの音のこと?

MAN

(笑)。すごい細かいんですけど、「サジタリウス」のサビの前のブレイクですね。ライヴでは僕もシンセサイザーをプレイするんですけど、ギターはどんなにエフェクターを使ってもギターの音だと僕は思ってるし、ベースはベースの音だからカッコ良いというか。そういうトラディショナルな楽器と、表情をいろいろ変えながら、この世に存在しない音を表現できるツールでもあるシンセサイザーを融合させる新鮮さっていうのは、すごくあります。

その「サジタリウス」もそうですけど(サジタリウス=射手座)、今作は“星座”が重要なキーワードとか?

MAN

はい。“12星座”が今回のテーマで、アルバム全体の12曲が、牡羊座から魚座までっていう流れになっていて…。僕らの中では、一曲一曲がそれぞれの星座のイメージを表してるんです。アルバムタイトルの“APPOLLON”も、12星座とは別にある13個目の星座、蛇使い座の話に出てくるアポロンのことなんですね。アポロンは、ギリシャ神話で“音楽と太陽の神”って言われていて。

MICHELLE

今回のアルバムは、そういうすごく壮大なイメージなんです。ジャケットとかアートワークも、12星座をモチーフにしたイメージで河野未彩さん(DE DE MOUSEなどのアートワーク、堂本剛や中島美嘉とのコラボレーションでも有名なグラフィックデザイナー/映像作家)にやっていただけて。そういうアプローチから1000sayのカルチャー的な側面を感じてもらえたら嬉しいですし、ビジュアルを見ながら音を聴いていただけると、より一層感動が深まるんじゃないかなって思ってます。

1000say

ア・サウザンド・セイ:大学在学中にMANを中心に結成。エレクトロを基調としたバンドサウンドは、デジタルとアナログを包括し、彼らの掲げるコンセプト“次世代ファンタジー”を体現する。

アーティスト