【Macdonald Duck Éclair】どんなに
ノイジーでも
メロディーの美しさだけは譲れない

L→R Toyomu Futamata(Compose)、Michi Kuninaga(Vo)、Yuki Shimamura(Compose)


取材:高木智史

「“いいアルバムだ!”と3人で自画自賛しました」(Michi Kuninaga)

「全体を通してロックバンド感がありつつも、バラエティーに富んだアルバムを目指しました」(Toyomu Futamata)

長い制作期間の後に完成した最新アルバム『このときめき今すぐ』についてそう語ったMacdonald Duck Éclair。彼らの鳴らす音楽はノイジーなギターとウィスパーなヴォーカル、電子音が融合している。

「今の時代は音楽がたくさんあるので、自分たちの独自性をどう出すか試行錯誤して、今のようなバランスになりました」(Toyomu Futamata)

「3人ともそれぞれ少しずつ違う音楽が好きで、その感覚を融合させているからでしょうか」(Yuki Shimamura)

それが彼らならではの個性になり、聴く者に新鮮な驚きやワクワク感、ときめきを与える。多様な音楽性を混ぜ込んだ音楽だが、作る際に最も重要にしている核は何なのだろうか?

「メロディーの美しさ。どんなにノイジーでもこれだけは譲れないです」(Michi Kuninaga)

その美しいメロディーやソフトなヴォーカル。そして、ノイジーなサウンドのコントラストは確かに耳を惹く。

「パターンを変えて何テイクも試してみたり、曲ごとにヴォーカルをどう乗せるかはすごく大切にしています。例えば、『Touch Me』は最初に録音したのと全然違うヴォーカルになりましたが、とても気に入っています」(Michi Kuninaga)

「曲単位でもアルバム単位でもコントラストは意識して付けています。そのほうがそれぞれの特性が際立つと思うので」(Toyomu Futamata)

ノイジーだが、メロディーの美しい「Clarion」、キャッチーでパンク感のある「Beep Sweep」など楽曲ごとに個性があり、どんな音楽ファンにもアプローチできる今作は多くのリスナーの心を掴むだろう。

「何年経ってもふと聴きたくなる一枚になれたらうれしいです。時間をかけて、煮たり焼いたりスパイスを効かせたり…クセは強めですが、その分美味しく仕上がったアルバムです。ぜひ聴いてください」(Michi Kuninaga)

Macdonald Duck Eclair

マックドナルド ダック エクレア:1998年結成。フレンチポップとパンクが共存する音楽性から“ネオ渋谷系/フューチャーポップ”と称されている。イタリアのSHADO RECORDSよりValvolaとのコラボレーションユニットのフルアルバム『the electronic tomato』をリリースするなど、海外での評価も高い。仮想ロックバンドをコンセプトに古巣KOGA/Grooovie Drunker Recordsよりアルバム『このときめき今すぐ』を発表した。

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