【西野カナ】
取材:高木智史
今、沸々と反響を呼びつつある女性アーティストがいる。1989年(平成元年)生まれ、若干20歳の西野カナというアーティストである。では、その西野カナがなぜ注目を集めているのか? 若さか? 応募総数4万名を集めたオーディションでナンバーワンを手に入れた人物が当時16歳だったということは、十分メディアなどへの武器になり得るだろう。しかし、注目すべきところはそこではない。彼女は自らの歌声と表現力の可能性から、その座を勝ち得たのだ。では、彼女は一体どんな魅力を持った女性なのだろう。
小さい頃からいつも鼻歌を歌っていて、音楽を遊びのひとつとして楽しんでいました。
音楽をおもちゃのように遊び、それが結果、自然と体に染み込ませることとなった彼女の幼少時代。そして時を同じくしてもうひとつの能力を身に付けることとなる。彼女は英会話を学び、2度のアメリカ生活を体験する中で洋楽に目覚めた。
クリスティーナ・アギレラ、ジェニファー・ロペス、シアラなどの女性シンガーは大好きで、女性らしくてキラキラしてる、でもその中に強さを併せ持った、そんなアーティストになりたい。
ヒップホップ、R&B、レゲエ…アメリカでの経験がジャンルレスに彼女の音楽の扉を開くこととなったのだ。と、さらにこの渡米によって日本人としての誇りをも持つこととなる。
アメリカに行った時に日本のことをよく聞かれたんです。そういう時に“日本のこと、何も知らんなぁ”って感じたんですよ。その時に日本人の誇りとして何かを持っておきたいと思って、民謡を始めました。
柔らかくもあり、力強い彼女の歌声。その柔らかさは日本民謡というバックボーンがもたらしたものであり、力強さはそもそもの性格、歌に対する強い姿勢がそうさせているのだろう。そんな西野カナのデビューが決定した。デビューシングルは「I」。歌詞は彼女が丸1日部屋にこもって書き上げた。
何度も書き直して作りました。日本語でメロディーに乗り切らないなと思ったところは英語と日本語を組み合わせてみたり…。子供でもなく大人にもなりきれない、18歳の気持ちそのままだと思うんです。現実には無理なことでも、歌の世界だったら、表現できるって信じてるんです。
「I」の中で度々出てくる歌詞の一節、“I don’t wanna know”。それは恋愛における18歳の幼い女の子の現実を“知りたくない”という感情と、その裏返しに実は必死に求めている微妙な想いを綴った彼女のまさに本心なのだろう。
自分の中にあるものを、包み隠さず歌詞に詰めて、自分らしく歌っていきたいです!
そう語る、西野カナ。
2008年春、いよいよ始動する…。
アーティスト
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