短命ながらもハードロックファンを唸らせたテンペストのデビュー作『テンペスト』
ブリティッシュロック界において、ドラマーとしてジンジャー・ベイカーと並び称されるジョン・ハイズマン。グレアム・ボンド・オーガニゼーションやジョン・メイオールのブルース・ブレイカーズなど、60年代中盤からの彼の活躍は、ジャズ、ロック、R&B、ブルースなどのジャンルを軽々と超えた目覚ましいもので、後世の多くのアーティストたちに影響を与えている。68年に結成したジャズロックグループのコロシアム時代には、圧倒的なライヴなパフォーマンスで多くのファンを獲得した。テンペストはコロシアムの解散後に結成したハードロックグループで、今回取り上げるデビュー作では若手のジャズロックギタリストとして頭角を現し始めていたアラン・ホールズワースをメインに据え、その超絶テクニックが多くの人を驚かせることとなった。