Gorilla Biscuits

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    Gorilla Biscuitsゴリラ・ビスケッツ

    ニューヨーク・ハードコアといえばどうしてもコテコテにタフなイメージが湧くのだが、ゴリラ・ビスキッツはその中に新風を吹き込んだバンドである。メロディアスなハードコア/パンク・サウンドに、押しつけがましくなくリスナーを勇気づける詞で、今もなお支持は厚い。
    結成は86年のこと。80年代後半のニューヨークのハードコア・バンドの例に漏れず、ゴリラ・ビスキッツもメンバー・チェンジが激しく、しかも他のバンドとの掛け持ちも多かった。それでも、ライヴはコンスタントにやり、レコード・デビューは88年に<REVELATION>出したEP『Gorilla Biscuits』においてだ。この1枚で彼らの存在は、ニューヨーク以外にもじわじわと広がっていく。そして翌年、唯一のアルバムとなる『Start Today』をリリースした。ヨーロッパ・ツアーも行なったが、92年には解散してしまう。
    ゴリラ・ビスキッツのサウンドもメロディアスだったが、90年代に広まるスポーティなメロディック・パンクとは、根本的に違っていた。むろん熱いのだが不思議とクールでもあるし、微妙に骨っぽい。そしてシンプルだが、簡単にマネができないほど彫りが深い音楽性だった。テクニックをひけらかすわけではないが、要するにミュージシャンシップが高かったわけである。それは解散後にメンバーが、シヴやクイックサンドでまた新しい展開をしたことを思えば、納得できるだろう。
    活動中には見えにくかったが、バンド自体がなくなった後に、"ゴリラ・ビスキッツ・チルドレン"というべきバンドがじわじわと現われたことで、たくさんの人たちをインスパイアしたのだと思わされる。リリースしたレコードが2枚だけで、ここまで大きな影響力をもつハードコア・バンドは、そうそういない。(行川和彦)

    Gorilla Biscuitsのニュース

    曲・アルバム

    • Start Today

      1989年07月14日リリース
      アルバム・14曲

      • 1 Sitting Round At Home
      • 2 Things We Say
      • 3 Cats and Dogs
      • 4 Stand Still
      • 5 Good Intentions
      • 6 Two Sides
      • 7 Time Flies
      • 8 New Direction
      • 9 First Failure
      • 10 Start Today
      • 11 Forgotten
      • 12 Biscuit Power
      • 13 Degradation
      • 14 Competition

      Start Today

    • Gorilla Biscuits

      1988年01月01日リリース
      アルバム・12曲

      • 1 Breaking Free
      • 2 Big Mouth
      • 3 High Hopes
      • 4 No Reason Why
      • 5 Sitting Round At Home
      • 6 Short End of the Stick
      • 7 Slut (demo)
      • 8 Finish What You Started
      • 9 Hold Your Ground
      • 10 Biscuit Power
      • 11 GM2
      • 12 Hold Your Ground (demo)

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