Echoboy

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    Echoboyエコーボーイ

    このエコーボーイ、明らかにジョイ・ディヴィジョンの幻影を背負っている! けど彼らはいたって前向きだ!
    ザ・ハイバーズ(98年に解散)で活動していたリチャード・ウォレンを中心とするエコーボーイ。99年にEP「Frances Says the Knife Is Alive」を、00年には1stアルバム『Volume 1』をリリースした。いわゆる音響系ポスト・ロックとでもいおうか、新世紀サイケデリアを響かせるバンドとして注目を集めている。
    とここで冒頭に戻るのだが、鬱積した情動をギタギタに切り刻むようなカッティング・ループと不協和音。この点ではジョイ・ディヴィジョンの影響を大いに受けていると思われる。しかし、ジョイ・ディヴィジョンがかき鳴らしたのが「憂鬱な人生、早く終わらせたい」だとしたら、エコーボーイは「憂鬱な人生、けど生きていかなきゃ」というようなオプティミスティックなものなのである。だからこそ、スタイルは似通っているのにエコーボーイの曲はこんなにもスウィートに鳴り響くのだ。