【ライブレポート】Be Choir、1stシングル発売記念ライブ「想いが皆さんにも届くと信じて歌いたい」
ゴスペルは本来、アメリカで発祥した宗教音楽であり、そこにブルースやジャズといった要素が融合することで進化していった合唱スタイルの音楽だ。その結果、教会だけでなく、さまざまな場で歌われるようになると、さらにはロックやポップスとも結びつき、伝統的な音楽でありながらも、同時に、いまだに発展し続けているという、実にユニークな音楽ジャンルだ。
その最大の魅力は、人が奏でる楽器の中で、アコースティックな最たる存在である“声”にある。たとえば、いくら初対面の人でも、相手の声を聴けば、その人の喜怒哀楽が手にとるように感じ取れるはずだ。このように声には、人間の感情、もっと言えば“魂”が宿っていると言える。その声が幾重にも連ねられ、時に美しく響き、時に爆発的に轟くことで、ゴスペルには、他の楽器では表現なしえない、聴き手の五感を震わせる力を持っているのだ。
そうしたゴスペルに、新たに日本人的な情緒や感性、美意識を結い合わせ、オリジナルのゴスペル・シーンを生み出そうとしている存在が、クワイヤ/マスコーラス(大人数でのコーラス)グループ“Be Choir”ではないだろうか。そんな彼らが、5月23日に、1stシングルCD「天涯 ~そらのはて~」をリリース。そのリリース記念ライブが、2018年5月27日、鶯谷・DANCE HALL新世紀で行われた。