良原理恵

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    良原理恵ヨシハラリエ

    孤高のピアニスト、良原理恵。その指から紡ぎだされる楽曲は、霧の立ちこめる森林/冷たく澄んだ夜空……、そういった自然の美しい情景を喚起させるものだ。また、己の内面を静かに見つめて生み出すのだろうか? そこには心の深淵も見え隠れする。
    こういった作品をつくり上げることが出来るのは、彼女の豊富な経験ゆえであろう。大学在学中の92年に、女性3人のユニットでメジャー・デビューするがスグに解散。以後、幾つものバンドの浮き沈みに関わりながら、作編曲/プロデュースの方面でも活躍する。そして一度、日本を離れアイルランド放浪へ旅立った。この体験が現在の彼女に大きな影響を与えているらしい。98年には、ソロ・ピアノで『Watercress』を発表。意志の強い硬いタッチで、クールな色彩を放つアルバムとなっている。