ドレスコーズ 寺山修司との時空を超えた共演、『ドレスコーズの音楽劇《海王星》』に込めた志磨遼平の想い
日本の演劇や文学の世界に大きな足跡を残した巨星・寺山修司と、かつて寺山の戯曲からその名を取った「毛皮のマリーズ」でデビューした志磨遼平。二人のアーティストが時空を超えて“共演”する、『ドレスコーズの音楽劇《海王星》』は、不思議な運命の結び目が産み落とした奇跡の一作だ。寺山修司の未上演作品に眞鍋卓嗣が演出を施し、昨年末から今年初頭にかけて上演された舞台『海王星』では、志磨が音楽監督を務め、ドレスコーズとしての生演奏で全公演に参加。『ドレスコーズの音楽劇《海王星》』は、舞台上でキャストが歌った楽曲を志磨が歌い直した作品だが、童謡、ムード歌謡、シャンソン、ジャズ、ハードロックなど、これまで以上に広範な音楽性と、合唱やデュエットなども含む多様な歌で、バンドのファン以外にも広くアピールする魅力的な作品だ。彼はいかにして、寺山修司の世界を見事に現代的に音楽化することに成功したのか? 刺激と導きに満ちた制作過程について、志磨遼平が語ってくれた。