【超特急 インタビュー】
“面白いけどカッコ良い”から
“カッコ良いけど面白い”へ

L→R シューヤ、リョウガ、アロハ、ハル、タクヤ、ユーキ、カイ、マサヒロ、タカシ

昨年8月に新メンバー4人を迎え、9人組となった超特急から新体制初のアルバム『B9』が到着! サウンド、ビジュアルと全ての面で“Cool & Stylish”をテーマとし、これまで掲げてきたコミカルな表情を一新して、“新生超特急”の進化をこれでもかと叩きつけるさまには、確かな自信があふれている。5月からは新体制初のホールツアーで全国を回る彼らに、もはや死角はない。

楽曲自体も9割がカッコ良くて、
コミカルな要素は1割

今回のアルバムは、なんと“Cool & Stylish”がテーマだそうですね。

カイ

アルバムのテーマというより、今年の超特急のテーマでもあるんですよ。今まで“面白いけどカッコ良い”でやってきたけど、それを逆にしてみようってことですね。人数が増えてダンスの迫力も増したし、まずカッコ良さを打ち出して、“でも、面白い”っていう順番で裏切るのも、すごく超特急らしいじゃないですか。

アロハ

もともと僕はメインダンサー&バックヴォーカルというスタイルを含め、超特急の唯一無二のスタイルに憧れて事務所に入ったんですよ。なので、カッコ良さを先行させる話を聞いた時、“これまで超特急のスタイルを築き上げてきた5人はどうなのかな?”って考えたりして…。

リョウガ

ただ、“カッコ良くするのってどうすればいいんだっけ?”みたいな、若干分からなくなるところはあった気がしますね(笑)。

“ずっと変顔やってきたのに!”っていいう?(笑)

リョウガ

はい。だから、ちゃんと自制しないとふざけてしまいそうで…ちょっと心配です(笑)。

ハル

でも、超特急も最初は“カッコ良い”をアピールしていたのが、どうすれば多くの人に知ってもらえるかを考えて今のスタイルができたと思うんです。なので、新体制になった今、初心を忘れずに新たな一歩を踏み出すという意味ではぴったりのテーマなんじゃないかな?

ユーキ

今回からプロデューサー的なポジションの方がチームに加わったことで、超特急を外から客観的に見られるようになったんですよ。そこで超特急の色だったりカッコ良さを、もう一度見つめ直してみる意味合いも込められたアルバムなので、音楽の完成度だったり、歌やパフォーマンスも全て含めてパワーアップしたものになっているんです。

“Cool & Stylish”ときたら、もうタクヤさんとしては“俺が引っ張っていかなければ!”的な意識もあったり?

ユーキ

“Cool Beauty”ですからね。

タクヤ

いや、別にそれはないです! でも、普通に楽しみでした。ちゃんと己を持っていて、自分の魅せ方を分かっている新メンバー4人が入ってきてくれたからこそ完成したアルバムだから、そこに感謝しつつ、より新しい姿を8号車(ファンの呼称)のみんなに届けられたらいいなぁと。

ちなみにアルバムタイトルの“B9”は“ベストナイン”という意味も含まれているそうで、当然メンバー9人のことを表しているわけですが、これってもともとはプロ野球用語ですよね。

タクヤ

それも間違いじゃないです。元野球部もいますから(と、マサヒロを見る)。

マサヒロ

なんですけど、僕、あんまりよく分かんないんですよ。野球少年ではあるけど、自分がやるのが好きなだけで、プロ野球とかまったく興味がないので。

全員

え!?

マサヒロ

別に好きな選手とかもいないし。ダンスもそうなんですよ。自分がやるのが好きなだけ。

じゃあ、マサヒロさんからしたら“B9”の“B”って何でしょう?

マサヒロ

えーと…“Beautiful”! アーティスト写真のアイメイクからヘアメイク、黒統一の衣装と、全部から大人らしい美しさが前面に出ているので。

確かに、超特急と言えばメンバーカラーというイメージなので予想外でした。

カイ

この9人で突き進んでいく覚悟を純粋に感じ取ってほしかったので、色はいらなかったんです。例えば僕のシャツが青、タクヤのネクタイが緑とかってメンバーカラーが入っていると気になるし、目が散っちゃうので。

タクヤ

その結果、肌色に目が行くから、自然と顔に目が行きますよね。

カイ

生々しさは欲しかったので、肌も必要以上に修正していないんですよ。今を生きている感じを受け取ってもらいたかったので。

それこそ“今”を生きる生々しさや未来への決意は、今作の楽曲からも強く感じました。サウンド的にもカッコ良い曲が大半で、正直言って“これが超特急!?”という驚きもあったり。

タカシ

“カッコ良い”から入ってコミカルは後出しにしようという話だったから、楽曲自体も9割がカッコ良くて、コミカルな要素は1割の想定だったんです。だから、攻めている曲や、野望だったり希望が明確に描かれている曲が多い。歌い方とか世界観も変わってきているので、レコーディング前はシューヤや制作チームのみなさんとすごく話し合いましたね。“歌い分けはこうしたい”や“自分のこんな武器を使いたい”とかって本当に細かいところまでこだわったので、ここまで妥協をせずに挑んだ作品作りは初めてなくらい全てを網羅しました!

なるほど。リード曲のタイトルが“MORA MORA”だけに!

タカシ

はい! MORAってるアルバムなんで(笑)。「MORA MORA」って言ってしまえば、“全ての愛を網羅する”ということなんですよ。なので、レコーディングでも歌い方の音圧をちょっと上げたり、大人っぽいしっとりとした感じも残しつつ、攻めたモードでレコーディングしました。

シューヤ

ずっとカッコ良いだけだとまとまりが悪いと思ったので、“ここは色っぽく”や“ここはカッコ良く”というのを事前に決めて。僕は良くも悪くも自分の持っている感性で歌っています。

テンポも抑えめで、非常に妖艶な曲ですよね。こんな曲を超特急がリードに持ってくること自体が画期的です。

ユーキ

なので、ダンスのテーマも“求愛”なんです!

カイ

かかってますよ、9(キュウ)個の愛と。

なるほど!

マサヒロ

すごく今時なダンスでジャンルで言えばSWAGなんですけど、結構グルーブが大事になってくる曲なので、振り付けでもスキルフルなことをやっているんですよ。それを9人で揃えるということで…まさに明日がMV撮影なんですけど、すごくカッコ良いMVができそうな気がしています!

アロハ

いつもの超特急ではないものを見せなきゃいけないですし、しっかり意識を合わせて最高の作品にしていきたいですね。

つまり、みなさんのダンスをガッツリ堪能できるMVになりそう?

ユーキ

そうです!

リョウガ

いやぁ、楽しみだなぁ。MORAってきましたね(笑)。

ユーキ

そういう使い方もできるんだ(笑)。

ハル

振りがめちゃくちゃ難しいんですよ! 文字どおりカッコ良くて、その中にセクシーもあり、愛を求めるような動きもあるので、ぜひ8号車と一緒に踊りたいんですけど…まぁ、苦戦してもらえればと思います!(笑)

リョウガ

ええ!?

シューヤ

TikTok用の振りも作るので! ぜひ8号車の方も真似してくれたら嬉しいです。

アーティスト