「超電磁マシーン ボルテスV」実写リ
メイク 大人気のフィリピンで、23年
に地上波テレビ放送

5分30秒のメガ・トレーラーも公開

5分30秒のメガ・トレーラーも公開 テレビアニメ「超電磁マシーン ボルテスV(ファイブ)」を実写リメイクするテレビシリーズ「VOLTES V LEGACY(原題)」が、2023年にフィリピンで地上波テレビ放送されることがわかった。
 1977年~78年に放送されたロボットアニメ「超電磁マシーン ボルテスV」。遠い宇宙からプリンス・ハイネル率いるボアザン星の侵略軍が地球に飛来する。絶体絶命の危機を迎えた主人公・健一をはじめとする剛三兄弟、峰一平、岡めぐみの5人は、密かに建造され、5台のメカが合体して1体のロボットになる「超電磁マシーン ボルテスV」に搭乗し、ボアザン星人と闘う。
 描かれるのは、親子の離別、主人公をめぐる衝撃的な展開、異母兄弟との対決、圧政への抵抗と革命、そして解放。「角のある者が貴族階級として君臨し、角のない者たちを支配する」という敵・ボアザン星の設定を通じて、差別問題にも踏み込んでおり、そのドラマ性は海外でも高く評価され、現在でもアニメブーム黎明期の傑作と評価されている。当時、フィリピンでも絶大な人気を誇っており、いまなお堀江美都子によるアニメのオープニング主題歌「ボルテスVの歌」を日本語のまま歌える人も多く、人気の高さが垣間見える。
 そして45年以上の時を経て、同作はフィリピン最大規模の地上波テレビ局・GMAネットワークが製作する「VOLTES V LEGACY(原題)」となってよみがえる。実写リメイク版では、ドラマ「Encantadia(原題)」のマーク・A・レイエスが監督を務め、フィリピンの若手キャストが集結。1月1日、GMAネットワークのYouTubeチャンネルで公開されたメガ・トレーラー(※日本語字幕なし)は、わずか3日間で130万回再生を突破した。映像では、ボアザン星人を名乗るヒューマノイドエイリアンたちが惑星侵略を開始し、地球を護る特別部隊が立ち向かうさまが切り取られている。
 「VOLTES V LEGACY(原題)」は、23年にフィリピンのGMAネットワークで、地上波放送を開始予定。「暴太郎戦隊ドンブラザーズ」などで知られる東映のテレビプロデューサー、白倉伸一郎のコメント(全文)は、以下の通り。
■白倉伸一郎
「ボルテスV」を長きにわたって愛しつづけ、数々の試練を越えて、この巨大プロジェクトを実現にこぎつけたフィリピンの方々、ありがとうございます。一方、日本では、「ボルテスV」はすっかり忘れ去られてしまった……かというと、そんなことはありません。「ボルテスV」の流れは、後番組「闘将ダイモス」(1978)を経て、「バトルフィーバーJ」(79)から実写シリーズにクラスチェンジしました。今でいうスーパー戦隊シリーズです。
時代は変わっても、その基本構図──圧倒的な侵略者を前に、選ばれし5人の若者たちが、5体合体ロボを駆使して立ち向かう──は変わりません。「ボルテスV」のDNAは、日本を代表する特撮ヒーローシリーズとして脈々と受け継がれ、世界中の子どもたちを魅了しつづけています。とはいえ。世代を経るごとに洗練された反面、何か大切なものが抜けおちていったのかも知れません。そのことを教えてくれたのが「VOLTES V LEGACY」。
デカくて重くてとにかく強く、立ち姿だけでションベンちびる巨大ロボ。「男の子」の魂を持つ者なら、今もだれもが憧れてやまない、灼熱のスーパーロボット魂がここにある!