【Editor's Talk Session】
今月のテーマ:
日本コロムビアが
新人発掘プロジェクト
『Filter Project』を始動

Editor's Talk Session

2022年6月に始動した日本コロムビアの新人発掘プロジェクト『Filter Project』。第一弾施策としてジャンル・年齢不問で楽曲募集を行ない、現在は10曲以上が配信リリースされている。今回の編集部座談会には、そんなヒットソングとなる原石を見つけていく実験的なプロジェクトにかかわる3人に参加してもらった。

【座談会参加者】

  • ■juny
    ITエンジニアとして20年の経歴を持つが、好きを追いかけていたらカメラマン・音楽データ分析・新人発掘・宣伝担当と、会う人により職業が異なる人間に。

  • ■まっすー
    音楽業界3年目。制作アシスタント。フィジカル営業を経て『Filter Project』で新人発掘業務に携わる。激動の時代に翻弄されながらも、今の時代にあった新たなヒット曲を創るため、奔走している。

  • ■Kona
    宣伝アシスタント・入社1年目。大学で音楽ビジネスを専攻しており海外の大学を卒業後、日本コロムビアに入社。影響を受けたアーティストは、月島きらり、Hannah Montana、EXOチャニョル。

  • ■石田博嗣
    大阪での音楽雑誌等の編集者を経て、music UP’s&OKMusicにかかわるように。編集長だったり、ライターだったり、営業だったり、猫好きだったり…いろいろ。

  • ■千々和香苗
    学生の頃からライヴハウスで自主企画を行ない、実費でフリーマガジンを制作するなど手探りに活動し、現在はmusic UP’s&OKMusicにて奮闘中。

若手や未経験の人の声も
取り入れていく

千々和

新人発掘プロジェクト『Filter Project』から、junyさん、まっすーさん、Konaさんにご参加いただきますが、まずみなさんはそれぞれどんな役割で動いていらっしゃるのでしょうか?

juny

僕はもともとITエンジニアをメインキャリアとしてきた人間で、音楽業界にがっつり携わってきたわけではないんですけど、『Filter Project』では宣伝業務の他、主にデータの動きを見ています。データをもとに施策を考えて、またその施策に対しての反応をデータから分析して、次の展開を考える役割です。

Kona

私は2022年2月に入社したばかりで、宣伝周りを担当しています。

まっすー

僕は入社してから2年間は営業担当だったのですが、2022年から『Filter Project』で新人発掘をしています。表で見えているのは応募施策なのでオーディションというイメージがあるかもしれないんですけど、我々もアーティストを探してお声がけをしているので、今リリースしている音源も応募とスカウトの二本柱で集めたものなんです。まだ僕は経験が浅いので直属のリーダーに仕事のやり方を一から教わりながらやっていますが。

千々和

未経験の方も一緒に運営されているんですね。

juny

音楽業界の型にはまらないことと、若い人の力を使っていくというのも『Filter Project』のテーマになっているので、音楽業界での経験が浅いからこそ思いつくやり方を実践できる場でもあると思っています。チームは全部で6人いますが、未経験のメンバーだけでなく、しっかり経験のあるメンバーが統括しているからこそできることでもありますね。

石田

この『Filter Project』に対して自分が思う魅力って何ですか?

まっすー

僕は音源制作がやりたいと思って就活して日本コロムビアに入りました。ずっと“ヒットソングを作りたい”という想いがあるんですけど、入社して間もないのにそれを目指せるプロジェクトにかかわらせていただけるのがとてもありがたいです。『Filter Project』はあるジャンルのアーティストというより、弾き語り、ラッパー、ボカロなど、いろんなジャンルのアーティストに短いスパンでコミュニケーションをとっているので、経験値を積めるというか、毎日修行みたいですね。

Kona

今までにないやり方で自由に宣伝したり、私やまっすーさんみたいな若手の声も汲み取って、取り入れてくれたりもするプロジェクトだと思います。魅力のあるアーティストを発見して、音源を作って、宣伝をするというレコード会社の一連のサイクルが目に見えて体感できるので毎日吸収することが多いです。

千々和

第一弾の募集施策では、ジャンル・年齢不問でアーティストの制作費をサポートする企画として募集をかけたところ、500曲を超える応募があったそうですが、集まった楽曲を聴いて、率直にどう思いましたか?

まっすー

自分が想像していたよりも幅広い年齢層の方から応募があったのでびっくりしました。小学生がいれば、60代の方で“定年退職してから作曲を始めました”と曲を送ってきてくれた方もいて、作り手っていっぱいいるんだなと実感しましたね。

Kona

私は宣伝担当なのでリリース楽曲が決まってからの仕事がメインではあるんですけど、応募楽曲も聴かせてもらっています。高校生が書いている曲や、まっすーさんが言ったような“セカンドライフを頑張りたい”と書いている人もいて、いろんな音楽のかたちがあるなと。

千々和

履歴書じゃないですけど、ひとりひとりの人生を見ているような感覚になるんですね。これまで『Filter Project』からリリースされた楽曲はプレイリストでも聴くことができますが、シンガーソングライターやトラックメイカーなど、ひとりで活動されている人が多いですね。日本コロムビアといったら、バンドが所属しているイメージもありますが。

まっすー

もちろんバンドの応募もありますけど、感触としてはソロが多かったと思います。

石田

今はWebから出てきた人たちがスポットを浴びているから、自分もそうなりたいと思った人たちが音楽を作って応募してきているんでしょうね。

juny

日本コロムビアの他の楽曲とはちょっと毛色が違う楽曲が生まれている感じはします。

アーティスト