【〝美根〟 インタビュー】
私たちが凛として構えていることが
届けたい未来の確証になる

〝美根〟

今年4月に“みねこ美根”から改名をしたシンガーソングライターの〝美根〟が、配信曲としては初のセルフプロデュース作品となる新曲「零れる光」をリリースした。これまでの活動を胸に刻みながら、この先に光り刺す未来があることを素直に力強く歌っている。

チームでの相乗効果を感じながら
リリース日を迎えました

なぜ〝美根〟に改名しようと思い立ったのでしょうか?

次のステップに向けて蛹から羽化するイメージで、よりストレートに想いを伝えたいと思ったことと、セルフプロデュースのタイミングも重なり、改名に至りました。さらにステップアップするための改名ですが、今後もみねこ美根の楽曲は大切に歌っていきますので、みねこ美根あっての今の〝美根〟になります。あと、画数が大凶から良くなりました(笑)。

改名後の第一弾として配信リリースされた「零れる光」は決意の歌に聴こえました。今まで楽曲の原型はあったけれど、完成するまでに徹底して〝美根〟のプロデュースをしたそうですね。

私はワンマンライヴをやる時に、ひとつの自分の決め事としてリアルタイムの気持ちを伝えるために本番当日に向けて新曲を制作して披露しています。「零れる光」の原型も今年1月に東京・LOFT HEAVENで行なったワンマンライヴ『A Special Day of Mine “零れる光”』で披露しました。ともに時間を過ごしてくれた方々に“この先のそれぞれの未来を思ってほしい。私と一緒に来てくれたら素敵な世界を魅せられるよ”というのを伝え、自分にも決意を染み込ませるような想いを込めています。そこから、その日の想いを残すためにアレンジや構成を作り、レコーディングスタジオでメンバーからもアイディアをいただきながら世界を完成させました。なので、この曲で伝えたい世界やサウンドは思い描いていた以上のものになったと思います。セルフプロデュースではありますが、チームでの相乗効果を強く感じながらリリースの日を迎えました。

ロックバラードであり、歌謡曲やフォークっぽいノスタルジックな要素もあると思いますが、音楽ジャンルとしてのものではなく、この楽曲に込めた想いを届けるために帯びたような強さを感じます。

まずはライヴに向けて弾き語りの原型を作りましたが、この時点ではただとにかく想いを込めた曲でした。ライヴの当日にはワンコーラスしかなかった「零れる光」を、ワンマンに来てくれたお客さまに聴いてもらったのですが、みんなの反応を見て、もっと多くの人にも届けたいと思い、楽曲としての完成度を追い求めました。基本のかたちやイメージが分かるオケを自分で作ってから、バンドメンバーの原田征知さんと打ち込みでオケを何度も作り直して、そこからメロディーを増やしたり、構成を変えたりと、すごくいろんなことをチャレンジしましたね。レコーディングが終わったあとも、あの音をこうしようとか、これを追加しようとかずっと考えて、チームで意見を出し合いながら世界を作り上げていきました。

バンドサウンドの中にもバイオリンが彩りを加え、どっしりとした音に繊細な美しさがありますが、アレンジにはどんなイメージがありましたか?

強い想いや決意があふれてくるような、聴いてくれた方が少しでも上を見上げられるような世界を作るために、サウンドやテンポ感も重厚かつ、突き進んでみんなを導くイメージでアレンジしていきました。バンドサウンドであることもこの曲には必要でしたね。素晴らしいメンバーひとりひとりがシンプルかつ絶対に必要な音を奏で、それがひとつの世界を確かに築いている。私たちが凛として、それぞれにどしっと構えていることが、みんなに届けたい確かな未来の確証になると思っています。

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