〝美根〟

〝美根〟

【〝美根〟 インタビュー】
私たちが凛として構えていることが
届けたい未来の確証になる

この曲が“進んでみようかな”と
思える未来の支えになれたら

美根さんの歌声にラジオっぽいフィルターがかかった音から始まりますが、ここの部分がMVではスマートフォンの中に美根さんがいるのも印象的です。この演出にはどんなイメージがありましたか?

MVは諸沢利彦監督が撮影してくださいました。全部の演出が大好きで、構想をうかがった時にとても嬉しかったのですが、最初のシーンで私が勝手に思っていたのは、過去から今への変遷です。このMVはその時しかない“今”という生きた瞬間を映し出した唯一無二の世界であることを監督が大切にしてくださったので、そういった意味で“これまでがあって、今を進む”というイメージでいます。

「零れる光」は今の美根さんの等身大を歌っている一方で、今までの美根さんの楽曲の中でも特に聴く人を鼓舞する曲に感じます。特にサビの《強く願えば 強く光り刺す 未来が近づいてくる/僕らには見える 零れる光 見上げれば輝きだす》で“僕ら”と歌っているのが印象的でした。

たくさんのことが起こるこの世界で“きっといい日がくる”と信じ続けるのは、時としてしんどいこともあります。疑わなくていいことも疑って、卑屈になってしまうこともあります。でも、光り刺す未来が必ずくることを素直に断言できたらどれだけ心強くなれるだろうかと思って、この歌詞を書きました。自分にも言い聞かせながら、強い想いで歌い届けています。聴いてくれたみんながいつもより少し目線を上げて歩き出せたら最高です。

また、最後のサビの前で畳みかけるような《君の気持ちも愛も優しさも 全部疑って怯えても/弱さを隠して逃げて 遠回りして話せなくても/眩しくて目がくらんでも君は 逸らさないで 掴み取って》という歌詞もとても心に残っています。美根さんの中にある弱い部分を露わにして気迫を込めたような一節で、この曲の芯であるようにも受け取れました。

そう感じてもらえて嬉しいです。この部分はこの曲をもっと強く、いろんな人の心の側にいられるように加えました。そして、その想いを言葉にするのにすごく時間を要した部分でもあります。私の弱さでもありますが、どこかこの気持ちに近い部分がある人に届けられたらと思っていて、“あなただけじゃないし、きっとその先に見つけられるものがある”と伝えたいです。今は信じられなくてもこの曲を聴いて、少し手を伸ばしてみようかな、進んでみようかなと思える未来の支えになれたら嬉しいです。

MVではこの部分がアカペラになっているのも息を呑む演出でした。

MVは全部が好きなシーンで、全部が生きた瞬間なので、注目ポイントなのですが、MVでしか聴けないアカペラの部分は注目ポイントのひとつです。まさに監督が大切にしてくださった、この瞬間だけの今を強く感じてもらえる場面です。配信中の音源はバンドサウンドですが、MVではここだけがアカペラになっているので、ぜひ注目して楽しんでもらいたいです。

また、MVの舞台はバス停から始まりますが、バスに乗るのではなく自分で階段を上っていく演出や、夜から始まって屋上での朝のシーン、最後はライヴハウスでの演奏と、歌詞がよりリアルに受け取れる映像に仕上がっていますね。

最後のライヴシーンは、構想の段階で監督からうかがった時にカッコ良すぎて興奮しました。ライヴは私が辿り着く場所、そしてメンバーがいて挑み、繋いでいく場所。映像を通して、淀みなく突き進んでいく動力を目からも感じてもらえると思います。監督は“生きて呼吸して、あの時にしかないとても大切な時間の記録”とおっしゃってくれました。「零れる光」のMVに込めた唯一無二の時間をぜひ堪能してほしいです。

7月8日にはduo MUSIC EXCHANGEにて〝美根〟として初のワンマンライヴ『A Special Day of Mine 〖光の色〗』が開催されます。この日への意気込みを最後にお願いいたします。

とにかく楽しみで、胸が高鳴る一方です。今、自分のことながら、さらにさらにとカッコ良く進化しているので、最近出会ってくれて私を知ったばかりな方にとっても、最高な時間をお届けできます。ぜひ道の先に未来が広がる“今”を観に来てほしいです。〝美根〟としてたくさんの色をお見せできるように、そしてみんながそれぞれの光の色を見つけられるような特別な時間にします。

取材:千々和香苗

配信シングル「零れる光」2022年5月25日配信

ライヴ情報

『A Special Day of Mine 〖光の色〗』
7/8(金) 東京・duo MUSIC EXCHANGE

〝美根〟 プロフィール

ミネ:オルタナティブ・シンガーソングライター。6歳の時にピアノで初めて作曲、11歳からはギターでの作曲も開始し、現在はピアノとギターを用いてライヴ活動中。2017年より“みねこ美根”名義で本格的に活動を開始し、22年4月に改名。その後も「零れる光」をはじめ、「本当は人魚」「この世界に」など配信シングルを精力的にリリースし、23年11月に待望の1stフルアルバム『焔心の砦』を発表。同年12月には東京・duo MUSIC EXCHANGEにてワンマンライヴ『A Special Day of Mine 【焔心の砦】』を開催する。〝美根〟オフィシャルSNS

「零れる光」MV

OKMusic編集部

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