【港町ぎんぢろうと
バスエのキャバレーズ
インタビュー】
“港町ぎんぢろう”は
空想のキャラです!
港町ぎんぢろう
年齢国籍不詳のハードボイルドシンガー・港町ぎんぢろう率いる、港町ぎんぢろうとバスエのキャバレーズが2ndアルバム『ウォンチュー!』をリリースする。歌謡曲や黒人音楽をベースとしたビッグバンドの豪華サウンドに乗せた甘くハードボイルドな歌声と、昭和テイスト漂う怪しくオシャレな世界観に酔いしれろ!
お爺ちゃんが任侠団体の組長で。
…って話も空想なので大丈夫です
まずは“港町ぎんぢろうとは何者なのか?”というところからお聞きしたいのですが。
“港町ぎんぢろう”とは僕の空想の中のキャラクターなんです。昔からそういう空想をするのが趣味で、僕の中に設定や物語があり、そこから生まれたキャラクターなんです。あとは、僕が幼少期から経験したことや育った環境、周りの人から受けた影響がリンクして、港町ぎんぢろうというキャラを作り上げています。
現実をもとにした架空の人物なんですね(笑)。港町ぎんぢろうはやっぱり横浜生まれ、横浜育ちなんですか?
港町ぎんぢろうは横浜生まれですけど、僕は北海道出身です(笑)。ぎんぢろうは横浜で生まれて、お爺ちゃんが港龍会という任侠団体の伝説の組長なんです。
すみません! 反社的な話は今のご時世はNGなんですが(笑)。
あっ、これは空想の話ですから大丈夫です(笑)。で、お父さんというのが任侠の道から外れた、義理人情よりお金のために生きるようなどうしようもない人間で。ぎんぢろうはお爺ちゃんに大きな影響を受けていて、お父さんのことが嫌いだったので、任侠の道から離れて世界へ放浪の旅に出るんです。で、世界中のブラックマーケットで名を馳せるんですけど、イタリアで女性とベッドにいる時に電話がかかってきて。横浜の子分から“アニキ、横浜が大変です!”って知らせを受けまして、白鳥の足漕ぎボートに乗り、日本に向かって漕ぎ出すんです。
あははは。面白くなってきました(笑)。
それで何日もかけて横浜に到着するんですけど、ずっと漕いでいたから漕ぎながら寝てしまい、子分が“アニキ、お帰りなさい!”ってサングラスを取ると寝ている…ってところから物語が始まるんです。ぎんぢろうがいない間に横浜をめちゃくちゃにした、お父さんを倒すという壮大な物語が幕を開けるんですよ。
面白いです! 今回のアルバムも「ぎんぢろう物語」から始まり、夜のいかがわしい世界を歌った「キャバレー」のような曲から、ぎんじろうの人間味の部分が垣間見える「地図読めない」のような曲と、まるで映画を観ているようにさまざまなシーンがめくるめく展開していきますね。
僕は曲を作るのはすごく得意なんですけど、歌詞を書くのが苦手で。歌詞を書く時も“これを伝えたい”とか“これを表現したい”って書くんじゃなくて、“何を書こうかな?”って、普段考えてるようなくだらないことからテーマを見つけるんですね。テーマさえ浮かべば5分で書けちゃうんで、やっつけ仕事で書いてるから伝えたいことは何もないです。
曲はどうですか? 歌謡曲、ソウル、ジャズ、ロックといろんな要素を取り入れた、すごくオリジナリティーのあるサウンドになっていますが、ぎんぢろうさんの音楽ルーツというのは?
最近はブラックミュージックばかり聴いているんですが、子供の頃はディスコミュージックが流れていたり、ピンクレディーが大好きだったり、多感な時期にはロンドンパンクとかロカビリーを聴いて、ハードロックに行き、ブルースやロックンロールに回帰して、20代中頃からブラックミュージックばかり聴くようになったんです。Jamiroquaiとか、The Style CouncilとかHIGH REDとか、ロックをやってた人…特にヨーロッパの人がやるブラックミュージックが好きでよく聴いたり…でも、音楽は何でも好きですね。
バスエのキャバレーズのバンドサウンドもすごくゴージャスでグルーブ感もあって聴き応え抜群ですが。曲ができるまでの経緯ってどんな感じなんですか?
曲によって違うんですが、だいたい僕が歌も伴奏も入った叩き台を作って、バンマスでキーボードのジミー岩崎がアレンジして、譜面に起こして…というやり取りを何度かして、かたちにしていくというのが多いですね。あと、ジミーと鳴海克泰くんが作った曲もあって、そこは全部お任せしてますね。僕は変なところにこだわりがあって、作曲者として絶対に譲れない部分もあるので、メンバーには大変な想いをさせてると思います(笑)。「GET LUCK」という霊感商法の歌なんて、最初は打ち込みのR&Bみたいな曲だったのが、B'zみたいになり、最後は不思議な感じの曲になって、全然違った曲になったんです。出来上がりが良かったので、思ったものとは違うけどこれはこれでいいかなって(笑)。
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こんな欲のないバンドは日本中探してもいない編集部おすすめ インタビュー
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