「ねこみみ。2020Project トークライ
ブ」を通し、コロナ禍の中でのライブ
のあり方を提言!!
文化庁『文化芸術活動の継続支援事業』の支援の下で行なわれた、「ねこみみ。2020Projectトークライブ」、舞台には、ライブを彩った谷琢磨、大伴涙、綺羅、雄大の4人に加え、「沼袋Section9」のオーナーでコスプレイヤーの琴羽しらすの5人が登壇。
今回、ねこみみ。が復活をした大きな理由に、文化庁『文化芸術活動の継続支援事業』の支援を得たことがあった。今回のセミナーのテーマを論じるうえで、「ねこみみ。というバンドの視点で語ることが適切」と首謀者の綺羅が判断したことが発端となっている。そのテーマを論じるうえで、さっそく大伴涙が「寒いと乳首が固くなるくらい固いテーマ」と、場を和ませてゆく。
シンポジウムに入る前に、大伴涙が「今はビニールシートをステージ前に張ったり、フロアに印をつけてソーシャルディスタンスを取れば、椅子に座って観なきゃいけないし、声を出しては駄目がルール。それで本当にライブを楽しめるのか」と提言。さらに、今やニューノーマル化になろうとしている配信ライブについても、「カメラを前に、観客が一人もいない状況の中、テンションを上げるのに神経を使う環境でライブを行なうのはどうなのか?」「それで、本当にライブを楽しめるのか?」と語りだした。その提案を掲げたうえで、今回の登壇者たちによるトークセッションがスタートした。
まずは、登壇した人たちが男装者やコスプレイヤーであることから、「コロナ禍の中でどんな変化があったのか」を語りだした。大伴涙は、「コロナ禍前は、女装して楽しめるイベントや集う場所があったからこそ、女装して楽しもうというモチベーションを維持する意識へ繋がっていた」と語りだした。大伴涙や綺羅は、普段から女装しているわけではなく、目的を見いだしては女装することを…男の娘に変身することを人生の生き甲斐にしている人たち。だが、コロナ禍によってイベントはすべて中止。モチベーションを維持する環境を失くしたことを憂いていた。
続いては、「音楽活動面」での話題へ。谷琢磨は、今の世の中になる前から露出を抑えていたことから「とくに大きな変化はなかった」が、モデル業務は「コロナ禍の時期は完全になくなった」ことを報告。その理由として、「アパレル業界の中で予算の削減を考えた場合、まずはモデルをということになるのではないか」と分析していた。音楽面に関しては、「自粛機会中に配信へ着手し、自宅配信を始めたことで歌う機会が増えた」とも報告してくれた。
「ライブに行くためにメイクや身だしなみに気を使うことや、距離によっての交通費の負担を考えたら、自宅ですっぴんで楽しめる配信はお得」?!
「配信ライブって、ミュージシャン目線で実際どう思われてますか?」の問いかけに対し、大伴涙は「お客さん目線としてはあり」と強く発言していた。大伴涙自身がリスナーの視点で捉えた場合、「ライブに行くためにメイクや身だしなみに気を使うことや、距離によっての交通費の負担を考えたら、自宅ですっぴんで楽しめる配信はお得」と思っていると語りだす。ただし、「配信の場合、冷静に観られてしまうことから、どうテンションをアゲてゆくか。今までは、その場の臨場感や音の圧によって気にならなかった細かい粗が見えてしまう懸念も多いことから、それをどうカバーしてゆくのかが課題になる」と、演者側として別の観点からも言葉を寄せていた。
今日の配信会場である「沼袋Section9」は、コロナ禍の中、早くから配信に力を入れているライブハウス。自粛要請により先の予定がすべて白紙になったことから、積極的に配信活動を始めたことをオーナーの琴羽しらすが語りだす。「沼袋Section9」ではいち早く機材を導入したとはいえ、「コロナ禍でみんなが配信を始めたことから機材の入手が大変になれば、機材も高騰化していったこと」での苦労。さらに、「プロに頼まず、すべて自分たちで行なっていることから、失敗も重ねながら一つ一つ学び、自分たちの力に変えている」ことを伝えてくれた。
まだまだ配信の話は続く。谷琢磨は、「配信の場所の面白さも、これからは要求されるのでは?」と提言。谷琢磨は自宅のお風呂から裸で、鼻唄で配信していることも伝えていた。「ちゃぷちゃぷとした湯船の音が癒される」そうだ。他にも、「GO TOキャンペーンで行った先で配信することで、「えーっという嬉しい驚きが配信に加わるのも面白さじゃないか」という話も飛びだしていた。
今はネットやリモートを介したコミュニケーションも重要になっている時代。綺羅は、今後に向け「ねこみみ。としても新たな展開があるかも知れない」と匂わせていた。谷琢磨は、「これからもみんなで、観てくれる人たちが明るくなれることをやっていきたい。今だからこそ出来ることを楽しんでいきたい」と語れば、登壇者全員で、「今の時代なりのやり方を行なうことでも新しい出会いを作れるように、まずは、みんな明るく今を乗り越えていこう」と想いを確認しあったうえで、トークイベントの幕を閉じていった。
TEXT:長澤智典
afterglow/ねこみみ。 featuring 谷琢磨 【MV】
★インフォメーション★
ねこみみ。Web
綺羅 twitter
谷琢磨 Web
Section-9 Web
琴羽しらす twitter
雄大 twitter
ねこみみ。2020 Project新曲「afterglow」「キミのナカのオンナノコ」iTunes、spotifyをはじめ各ストアより配信中。
◆ねこみみ。feat谷琢磨 について
◆メンバーについて
・大伴涙(Gt)2010年よりねこみみ。の活動の中心となって数多くの音源制作、ライブツアー、イベント出演について企画立案・実施を手掛ける。数々のCMディレクションにも携わるアートディレクターとしての顔を持つ。
・綺羅(Ba)ねこみみ。の創設者。元歯科医師。現在、作曲家綺羅空心斎として多数のアイドルやアーティストの楽曲制作を手掛ける。プロデュース業でも活躍。https://twitter.com/killa_nekomimi
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