【内田雄馬 インタビュー】
デビューから温めてきた
好きなものの集合体
内田雄馬
昨年5月にデビューした声優の内田雄馬が完成させた、待望の1stアルバム『HORIZON』。「NEW WORLD」「Before Dawn」「Speechless」などのシングル曲をはじめ、新曲を多数収録し、内田自身“アルバムはそのアーティストの顔”と語る通り、今の彼を如実に映し出した鏡のような一枚に仕上がっている。
地平線や水平線の先へ歌を届けられる
アーティストでありたい
1stアルバムを出すのはどういう心境ですか?
アルバムを出すのは、自分にとっての大きな一歩という想いがデビューの頃からあったので、すごく嬉しいです。アルバムはその時期のそのアーティストの顔で、その人がどういう音楽をやっているかが分かるものだと思っています。僕はまだデビュー1年なのですが、1年という短いスパンで内田雄馬がやってきたことや僕が好きなものを、みなさんに知ってもらえる一枚になりました。
“HORIZON”というタイトルにはどんな気持ちを込めて?
“地平線”や“水平線”という意味なのですが、空と大地や海が交わる境界線の、さらにその向こう側へ広がっていくようなイメージで付けました。地平線や水平線の先へ、歌を届けられるアーティストでありたいという僕の気持ちも表れています。あと、横に真っ直ぐ“一”の字を描くので、1枚目とも掛かるなと。
水平線を漢字の“一”に見立てられると。
そうですね。それに僕自身、音楽に対してはボーダーレスな感覚で、国境や人種を越えて世界のいろいろな人と共有できる素晴らしい言語だと思っているので、“HORIZON”はそういう気持ちともマッチすると思いました。
楽曲はアルバムのタイトルが決まってから集めたのですか?
そういう曲もありますが、これまで3枚のシングルをリリースする中で巡り合って、その時から“この曲はアルバムで歌いたい”と温めていたものなど、すでに出会っていた楽曲もたくさんあります。だから、僕の好きなものの集合体のようなイメージです。
曲も歌もクオリティーが高くてすごくいいアルバムだと思いました。1曲目の「Harmony of waves」も声だけで構築されていて、短いインタールードながら聴き応えがありましたよ。
こういう楽曲をいつかやってみたいと思っていたんです。学生時代は音楽部で合唱もやっていたので、そういう経験もアルバムには入れたいと思っていて。それに声優なので、声だけでひとつの曲を表現するのも僕らしいなと。
でも、結構大変だったのではないですか?
レコーディングは楽しかったのですが、すごく大変でしたね。「NEW WORLD」などを手掛けているSHOWさんが作ってくださったのですが、“どうやって作ったんだろう?”と思うほど各パートが複雑に重なり合っていて、本当に覚えるのが大変でした。でも、全てのパートを自分で歌っているからか、それぞれのブレスのタイミングが自然と合っていくんですよね。自分の呼吸感が生まれていくような、その感覚は面白かったです。吐息も入れたので、それも含めてじっくり聴いてほしいです。
表題曲の「Horizon」はスケールが大きくて、まさに始まりの曲という感じでした。この曲は作詞が元Galileo Galileiの尾崎雄貴さん、作編曲が多保孝一さんなんですね。
この曲と出会ったのはアルバム制作に取り掛かるよりも前のことで、その時はまだ歌詞がなかったのですが、多保さんから尾崎さんに書いてもらうのはどうかとご提案をいただき、ぜひお願いしたいと思ったんです。尾崎さんの言葉選びがとても魅力的で、世界観の広がりがすごいと思いました。
何かテーマにしたことはあったのですか?
目に見えない光を追い掛けることをテーマにしています。暗がりの中から光を見付け出すというか、光に向けて一歩を踏み出すような。自分自身、アーティスト活動という挑戦を続けている中で、先が見えないこともたくさんあって…普段の生活においても、どうなるか分からないことがほとんどですし。でも、そういう中にあってもチャレンジすることや前に進む気持ちを忘れたくないので、“とにかく自分は前に踏み込んでいくスタンスでいよう”という気持ちを、この曲に込めることができました。
そういう想いが歌声に乗ってますね。
光を求めて進んで行く…そんな前向きな力を表現できたらいいなと思って歌いました。でも、多面的な要素を持った歌詞になっているので、いろいろな感じ方ができると思います。MVでも鏡にたくさんの僕が映っているシーンやムービングライトの光の中で歌うシーンなど、さまざまなシチュエーションが出てきます。聴いてくれる人もそれぞれの中で、その人にとっての「Horizon」の居場所を作ってくれたら嬉しいです。
甘い歌声で綴るR&Bナンバー「Can you keep a secret ?」も印象的でした。
ポップな世界観を持った、かわいらしさやセクシーな要素もある曲ですね。サウンドのまとう空気感を、俯瞰するように歌うことを心掛けました。アルバムの曲順で「NEW WORLD」の次にこの世界観が来るのは、みなさんきっと驚くんじゃないかなと思います。
次のページ
“みんなと一緒”ということが僕の音楽活動には重要アーティスト
編集部おすすめ ライブレポート
-
【内田雄馬 ライヴレポート】 『YUMA UCHIDA LIVE TOUR 2023 「Keep in Step with」』 2023年8月13日 at 幕張メッセ イベントホール
2023.08.23
-
【内田雄馬 ライヴレポート】 『YUMA UCHIDA LIVE 2022「Gratz! / your world, our world」』 2022年11月13日 at 日本武道館
2022.11.22
-
【内田雄馬 ライヴレポート】 『YUMA UCHIDA LIVE 2022「Gratz! / your world, our world」』 2022年11月12日 at 日本武道館
2022.11.22
-
【内田雄馬 ライヴレポート】 『YUMA UCHIDA LIVE 2021 「Equal Sign」』 2021年10月17日 at 幕張メッセ イベントホール
2021.11.21
-
【内田雄馬 ライヴレポート】 『YUMA UCHIDA 1st LIVE TOUR 「OVER THE HORIZON 〜&Over〜」』 2020年2月24日 at パシフィコ横浜 国立大ホール
2020.03.08
おすすめ記事
-
『OKMusic』サービス終了のお知らせ
2024.02.20 11:30
-
音楽ファンの声、エールを募集! music UP's/OKMusic特別企画 『Power To The Music』 【vol.89】公開
2024.02.20 10:00
-
今年でデビュー50周年の THE ALFEEが開催する、 春の全国ツアー神奈川公演の チケット販売がいよいよ開始!
2024.02.13 18:00
-
音楽ファンの声、エールを募集! music UP's/OKMusic特別企画 『Power To The Music』 【vol.88】公開
2024.01.20 10:00
-
宇多田ヒカル、 初のベストアルバム 『SCIENCE FICTION』発売決定& 全国ツアーの詳細を発表
2024.01.15 11:00
人気
-
【連載】 Mrs. GREEN APPLE 大森元貴 『ナニヲなにを。』 - 第1回 『自己紹介を。』 -
2014.12.20 00:00
-
【連載】 Mrs. GREEN APPLE 大森元貴 『ナニヲなにを。』 - 第5回 『新年度を。』 -
2015.04.20 00:00
-
【連載】 Mrs. GREEN APPLE 大森元貴 『ナニヲなにを。』 - 第16回 『巡り合いを。』 -
2016.03.20 00:00
-
Sexy Zone、Kis-My-Ft2 、A.B.C-Zらが興奮&暴走!?『BAD BOYS J』男祭りロングレポ
2013.10.25 17:30
-
【連載】 Mrs. GREEN APPLE 大森元貴 『ナニヲなにを。』 - 第2回 『忘れられていることを。』 -
2015.01.20 00:00