【BiSH インタビュー】
媚びずに自信を持って
やれるようになった
L→R アイナ・ジ・エンド、リンリン、ハシヤスメ・アツコ、アユニ・D、セントチヒロ・チッチ、モモコグミカンパニー
人気ゲームソフト『GOD EATER 3』のオープニングテーマ曲に起用され、スケール感のある曲調が見事にマッチしたメジャー5thシングル「stereo future」。カップリング曲にも新たな挑戦を盛り込んだりと聴き応え十分だ。
今年は夏フェスにもたくさん出演しましたけど、印象に残ったライヴなどがあれば教えてもらえますか?
アユニ
『RISING SUN ROCK FESTIVAL』は地元だったので感慨深かったです。でも、一番印象に残ったのは『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』ですね。生バンドでやったので、それがすごく楽しくて。今後も生バンドでやりたい(笑)。
チッチ
それぞれに思い出があるんですけど…『風とロック 芋煮会』は福島を盛り上げようとしていて愛にあふれているし。あと、アーティスト主催でやってるフェスはこだわりを感じるし、自分たちの音楽に自信を持ってる気がして。BiSHもこういう人たちみたいになれたらいいなと。
今は初の全国ホールツアー中で初日の中野サンプラザホールを観に行きましたが、メンバーひとりひとりのスキルはもちろん、BiSHとしての一丸感も増しているし、ショーとしても格段にレベルアップしてましたね。
チッチ
演出のこだわりもすごいので、リハも一番多くやったんですよ。だから、そんなに不安なくやれましたね。
アユニ
私も不安なくできました。個人的なことを言うと、自分の中で音楽への考え方が変わったんですよ。今まではあまり上手くノレなかったけど、自然と身体がリズムにノレたり、空気感を掴めるようになったから。音楽への興味が深くなった上でBiSHとしてライヴをやれているので楽しいですね。
えっ、今まではノレなかった?
アユニ
“やらなきゃ!”という気持ちのほうが強くて。
チッチ
えっ、そうだったの?(笑)
アユニ
今までは受け入れるだけだったけど、考えて動くようになったので。それはソロプロジェクトのPEDROをやったことが大きいですね。曲作りからミックスまで関わることができたから。
チッチ、アユニさんともにソロをやった経験が活きてると?
チッチ
そうですね。媚びずに自信を持ってやれるようになりました。PAさんに“歌い方が変わった?”と言われたし、歌も開放的になったのかなと。あと、アユニと楽器のことを話すようになって…“このベースの音いいよね”とか。
アユニ
最近楽器のことが少し分かるようになったから、チッチに言ったら全部伝わるんですよ。チッチはすごいなって。
チッチ
今までにはなかった会話が増えましたね(笑)。
それはいいことですね。で、今作の表題曲はゲームソフト『GOD EATER 3』のオープニングテーマ曲になりましたが、ストリングスが入った壮大系の曲調に仕上がりましたね。
チッチ
『GOD EATER』はもともと知っていたし、歌詞も孤独で闘ってる人みたいな話にも受け取れるし。BiSHは6人いるけどひとりひとりがいろいろ抱えて闘っているので、それとも重なるなと。
アユニ
曲を聴いた時に残酷なファンタジーが思い浮かんで。『GOD EATER』のタイアップなので、世界観がすごく出ているなと。この間MV撮影をしたんですけど、その世界観を表現しているし、カッコ良い映像になりました。
チッチさん、アユニさんの歌声もかなり前に出てますよね。
チッチ
歌の譜割も斬新だったし、キーも高かったので必死に歌いました。アユニと私は1日多くて、2日間レコーディングしましたからね。ドスン!と響いてくれたらいいなと。
アユニ
BiSHのサビと言えば、チッチとアイナちゃんなので、そこに挟まれて私が入っているからヤバイなって。振り付けもBiSHで一番なぐらい難しいダンスなんですよ。歌にもダンスにも感情が入るので、鼻血が出そうですね(笑)。
チッチ
ライヴで歌いながら踊るのは大変だなって…。
カップリング曲「S・H・i・T」はアユニさんが作詞を担当されていて。
アユニ
使われるとは思ってなかったんですけどね。PEDROでは自分が思ってることを書いていたので。この曲は原点に戻るというか、BiSHのことを書こうと思いました。
やはり歌詞はBiSHのことを書いてるんですね。
アユニ
自分なりにBiSHっぽくしようと思って、同じ言葉を繰り返して書いたりしました。あと、《囚われ身 見せ物 醜くて美しくて》の歌詞は今のツアーで檻を使っているので、それともリンクできたらいいなと。
《俺ら目立ちたがりの六人十色》の歌詞も面白いなと。
アユニ
語呂が合わなかったので“十色”にしました(笑)。それと最初は“僕”と表現していた歌詞も“俺”に変えました。そのほうが面白いかなって。
曲調自体はビートも速くてパンキッシュな曲調なので、ライヴでも盛り上がりそうなナンバーですね。
チッチ
歌い方は挑戦的というか、もっと遊んでいる感じですね。でも、サビはエモーショナルなんですよ。“こういうふうに歌ってみて”と言われることが多くて。レコーディングも面白かったですね。“アユニみたいに歌ってみてよ”と言われたので、私はアユニの真似をしました。
アユニ
嫌だ!(笑)
チッチ
だけど、“チッチがアユニの真似したら、全然アユニじゃなくて面白いなぁ”と言われちゃいましたけど。
ははは。そして、12月には史上最大2万人規模の幕張メッセ国際展示場9~11ホール単独ワンマン公演を控えてますよね。
チッチ
今まではライヴハウスで熱さや生き様をさらして、お客さんと一体感を持つライヴが大事だったけど。今のホールツアーではショーとして魅せて楽しんでもらえるものを追求しているので、このツアーでみんな何かしら得るものがあるだろうから、幕張はまた別の公演になると思います。集大成というより、新しいBiSHを観せられたらいいなと。
アユニ
BiSH史上最大キャパなので、初めて観る人も多いだろうし。今まで観てきた人を飽きさせず、初めて観た人をもっと興味深くさせるライヴができたらいいな。
取材:荒金良介
「stereo future」MV
アーティスト
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