ガールスイベント「ヒップ☆アタック
☆パニック!!」TSUTAYA O-WEST公演を
レポート!!
くろのかすみ
舞台へ姿を現すと同時に、いきなり熱く煽りだした。ライブは、『Devil’s Whisper』からスタート。くろのかすみが標榜しているのは,感情を剥き出しに激しく攻める音楽性。小悪魔風な魅力を携えているせいか、煽る中へ可愛さが滲み出るのも今のくろのかすみらしさ。演奏陣が繰り出す重厚な音に乗せ、彼女は終始煽る姿勢で観客たちへ挑みかかる。激しい音の鎧を身にまといながらも、くろのかすみの歌声はとても感情的に耳へ響いてゆく。そのメロディアスな音楽性は、触れた人たちのハートをつかむ嬉しい魅力になるはずだ。
哀愁と激しさを内包した『FAKE&LOVE』でも、くろのかすみは煽る姿勢を胸に観客たちを攻めてゆく。重厚な音の上で、哀切さを抱いた歌声を揺れる感情のままに歌唱。歌声と演奏が溶け合ったとき、そこには胸揺さぶる”うた”が産まれる予感を覚えていた。そんな、未来を期待させる可能性を示したことも嬉しいじゃない。くろのかすみの歌声も、演奏が進むごと感情表現が豊かになっていく。
エモーショネルかつハードな演奏を背負い、沸き上がる魂へ導かれるように歌った『キミとずっと生きていく』。彼女自身の強い決意が楽曲に刻まれているからこそ、その歌声からは生々しい感情があふれ出てゆく。これまでアイドル活動していたとは思えない、みずからの生きざまを歌声に投影する姿勢へ素直に共感を覚えていた。若干歌声が細い面も、経験が埋めてゆくもの。むしろ、激しく揺れ動く感情をしっかり歌声に反映しているからこそ、そこの成長に期待したい。
最後を飾ったテクニカルなナンバー『脳内裁判』でも、くろのかすみは激しくドライブする演奏を糧に、凛々しく、逞しく、強い攻めの姿勢を持ったステージングを見せていった。まだまだ始まったばかり。とはいえ、くろのかすみ自身が描きたい音楽性を明瞭に持っているからこそ、その意思と想いはステージングからしっかり伝わってきた。彼女がこれからどんな風に成長してゆくのか、その先が楽しみだ。
ポップ&カラフルに弾けた『MATSURIBAYASHI』では、気持ちを騒がせる祭り要素を加えたビートロックへ乗せ、彼女たちは一緒に踊ろうと熱く呼びかけてきた。サビでは気持ちを一つに、フロアー中の人たちを宴の中へグイグイ引き込んでゆく。後半には、「祭りだ、祭りだ」と観客たちを熱くけしかける場面も登場。可愛さや可憐な姿とは裏腹に、ロックな意識を持って煽る姿勢も、とても魅力的だ。
ロマンチックな演奏からの幕開け。楽曲が一気に情熱を増すと同時に、Sparkle Pink Rubyのステージングにも野生の香りが滲みだした。情熱を全面に押し出しながら、その中へ切ない匂いも『ガウジングザハート』は嗅ぐわせていた。熱さを増してゆく楽曲へ4人のパッションが重なることで、どんどん臨場感が増してゆく。
最後は、すべての弱さを吹き飛ばすように、明るく弾けた『恋心はつむじ風』をプレゼント。触れた人たちへ勇気と元気をチャージしてゆく楽曲のように、舞台上てはしゃぐ彼女たち自身が、歌いながらどんどん輝きを増していた。バンドを中心に据えたイベントとはいえ、自分たちらしさを失くすことなく、しっかりSparkle Pink Rubyらしいステージングを4人は描き出してくれた。
愛らしい姿をそのまま投影。触れた人の胸をズキュンと疼かせるラブリーでチャーミングなポップチューン『正三角形』に触れ、心へ一気にカラフルなフラワーガーデンが広がった気分だ。愛らしい表情を魅力にしながらも躍動的なステージングを描きだすように、身体は心地好く弾みながらも、視線はステージ上へ釘付けになっていた。
続いて飛びだしたのが、歪んだギターの音が熱を持って疾走するロックナンバーの『KIND BABY』。サウンドは完全にロックしている。その上で姫事絶対値は、ユニットの魅力であるチャーミングさを消すことなく。むしろ、激しさの上へカラフルな色を塗り重ねながら観客たちへせまってきた。突き刺すような音に乗せ可愛くせまられたせい?!、何時しか気持ちはバクバクと熱を持って膨らみ出していた。
勢いを加速させるように飛びだしたのが、激しく情熱的、何より気持ちを熱く昂らせるパッションロックナンバーの『21g』だ。歌詞も毒舌なうえに、楽曲も疾走するロックスタイル。でも、その上で彼女たちは可愛さを匂わせながら凛々しく煽っていた。この純情ビッチな感覚が、たまらなく刺激的。正当派と思っていたところへ突き付けた汚れモードを持った裏の顔へ、一気に魅了された。これも、姫事絶対値の戦略?!。モニターに足かけ煽る姿も、見てる側のロック魂を嬉しくくすぐってゆく。何時しか声を張り上げる人たちがいたのも納得だ。
きらきらとした輝きを振りまくよう、最期に姫事絶対値は『Repeat negative morning』を届けてくれた。可愛らしさの裏側に隠し持った小悪魔風の感情を覗き見るたび、彼女たちへ惹かれてゆく。ロックだアイドルだなんてカテゴリーはどーでもいいこと。舞台上のメンバーたちが、気になる本性や本音を見せるたび、また逢いたいと思ってしまうのが本心。良い意味でヤラれたね。
激しく躍動する演奏と愛沢絢夏の歌に触発され、会場中の人たちが「Crazy for Crazy」と声を張り上げだした。もっともっとクレイジーになればいいと煽るように、愛沢絢夏はワイルドでタフなロックナンバー『Be Crazy』を突き付けた。挑発するように歌う彼女に触発され、「For Crazy」と声を上げるファンたち。熱い魂と魂をぶつけあう愛沢絢夏らしいライブが、そこには生まれていた。
『INSPIRE』は、愛沢絢夏が初めて作った楽曲。何事にも挑みかかる彼女の生きざまを示すように、突き刺すような歌声と演奏が、触れた人たちの感情を熱く煽り立てる。モニターに足をのせ、みずからの意思を吐き出すように愛沢絢夏は煽り続ける。その感情的な姿勢に触発され、声を張り上げ騒ぐ観客たち。剥き出しの気持ちと気持ちを拳に変えぶつけあったとき、そこには大きな熱が膨らんでいた。
その熱を爆発させるよう、愛沢絢夏は最後に『僕のいる場所』を届けてくれた。胸をスカッとさせる、とても晴れた表情を持った楽曲だ。何より彼女自身が、この熱を仲間たちと一緒に喰らうことを思いきり楽しんでいた。愛沢絢夏に誘われ「ラララ」と歌うファンたち。いや、そうしたくなる心開放する楽しさを、その場にいた人たちは味わっていた。「僕はここにいる」と歌う愛沢絢夏、彼女がそこにいるからこそ、僕らもそこへ行く。止むことない合唱が、それを示していた。
『青紫』では、ダウナーでダークな演奏を投影。マイナー調で内性的な楽曲だ。かをる★自身の歌声も、闇の中で咽び泣く想いを示していた。でも彼女は、けっして絶望にひれ伏しているのではない。その歌声は、奈落の淵から立ち上がる強い意思を示してゆく。曲調が光/闇どちらであろうと、かをる★はつねに心へ寄り添い、力を与えてくれる。だからその歌が、存在が気になる。何より、一緒に声を上げたくなる。
エレクトロでワイルドな演奏が炸裂。込み上がる想いを、切なく吐き出すようにかをる★は歌いだした。その歌声は、演奏が進むごとにモノクロな感情へ少しずつ色を加えてゆく。ダウナーでマイナー調の跳ねたナンバー『ウソツキカメレオン』。闇に身を抱きながらも救いを覚える歌声に、僕らは寄り添いたくなる。たとえ、それが彼女が抱く壊れそうな感情だとしても…。
この日はギタリストをfeat.したライブという理由もあるのか、何時も以上に楽曲へ躍動性を与えていたのが印象的だった。続く『ディアハバタキビト』では、これまでのような歪んだギターの音ではなくクリーントーンを用い、音空間を活かした美しく澄み渡る壮麗な歌世界を描き出していった。透明な大きな器の中へ、隙間を活かした演奏とかをる★の歌声が、空間のあちこちへ色を点けながら淡い景色を描いてゆく。その水彩画のような歌に、何時しか心が吸い寄せられていた。
最後は熱狂の空間へ連れだすように、かをる★は『ココロロケット』をブースト。煌めきを与え疾走するスペイシーな演奏の上で、観客たちを煽るように歌うかをる★。1曲ごとに多彩な表情を描いては、その歌の絵に相応しい場面を彼女は描き続けてゆく。かをる★という音楽のミュージアム、なんていろんな心揺さぶる多彩な歌の絵を見せてくれる空間だ。他に、どんな歌の絵があるのか、とても気になるじゃない。
一転、『サーチライト』では、キラキラとしたアイドル然とした楽曲/歌声/ステージングを描き出した。曲の持つ表情に合わせ、自分たちもカメレオンのよう巧みに魅力を変化させてゆく。先ほどとは異なる、笑顔でキラキラ弾ける姿へ何時しか夢中になっていたのも、それだけ会心ノ一撃が楽曲/歌へ魅力的な色を塗り重ねてゆく術を持っているからだ。
音の隙間を活かすよう、透明な空間の中を泳ぐように流れたのが『jelly fish』。淡い表情を持った楽曲は、サビで一気にいろんな色をその空間に塗り重ね、淡い中にも存在感を際立たせていった。ウィスパーから凛々しい歌声まで巧みに使い分けながら、彼女たちはこの空間を、自分たちが心地好く泳ぎ廻る空間へ塗り変えていった。なんて不思議な、でも、そのつかみきれないのに強い色を放つ存在感へ、どんどん心惹かれてゆく。
疾走するロックな演奏が飛びだした。『グッバイ』で会心ノ一撃は、ふたたひ攻める姿勢を見せた。ただし、挑みかかるのではない、自分たちの気持ちを開放するように彼女たちは歌ってゆく。みずから明るい光をつかもうとする姿や歌声へ、僕ら自身が一緒に寄り添いたくて、熱狂や絶叫を用いながら彼女たちへ心の手を伸ばしていた。
最後の『朱』まで、会心ノ一撃はノンストップで歌い続けていた。何より『朱』が、ポリリズムを用いた変則ポップチューン。どんな楽曲でも、巧みに色付けてゆく手腕を会心ノ一撃は最後の最後まで発揮。まさに会心の一撃を喰らった気分だ。
クールな表情を見せる女性たちが秘めた熱をぶつけてゆく姿の、なんて魅力的なことか。切れ味鋭いビートを突き付け、MARKET SHOP STOREは『GOD WaS TV』を通し観客たちを挑発してゆく。鋭利な演奏と歌声が、身体中へグサグサと突き刺さる。とても挑戦的な姿勢で煽るからこそ、負けじと観客たちも飛び跳ね騒ぐ姿で想いをぶつけ返してゆく。このクールでスリリングな衝動、ヤバくないか。
演奏は、さらに速度を上げて走り出した。熱を迸らせながらMARKET SHOP STOREは『青殺感情線』を演奏。メンバーらの表情はキリッとしているのに、演奏はどんどん熱を身にまとってゆく。沸き上がる心の熱を、彼女たちはダイレクトに演奏へ反映させていた。そのツンな姿勢が、とても刺激的だ。ワイルドな姿で凛々しく自分たちの意思をぶつける。なんて、クールビューティなのにハートバーニングな女性たちだ。観客たちが、その刺激に興奮覚え騒ぐのも十分納得だ。
「仲間を増やしてこれから冒険に行こう、仲間が増えるだびにレベルアップして行けるからこそ」。止まりたくない攻める姿勢を音へ投影するように、MARKET SHOP STOREは情熱抱いたエキゾチックな『メタモルフォーゼ』を演奏。触れた人たちを熱情あふれる世界へ連れだすように、MARKET SHOP STOREは挑発的な演奏を通し、観客たちを沸かせていった。なんて情熱メランコリックな楽曲や演奏だ。同時に、MARKET SHOP STOREの持つ懐深さも『メタモルフォーゼ』を通し彼女たちは提示してくれた。
最後は、これまで場内に溜まっていた熱をすべて抱きしめ、一緒に空間の中へ解き放つように『ビスカ』を演奏。疾走する演奏ながら、その歌はいろんな心のしがらみやわだかまりを解き放つように響いてきた。感情が先走るあまり多少荒いピッチになっていた歌も、むしろ今宵は感情迸った表情として受け止めよう。
零のスクリームからの幕開け。『STARRY-GO-ROUND』が激しく身体を直撃、熱を抱えた一つ一つの音が塊となり一つの楽曲へ姿を変えたとき、その音楽は触れた人たちの気持ちを野生に揺り戻していく。激しさの中から響き渡る雅な音色や旋律と、耳心地好く美しいメロディやスクリームとの融合は、とてもカオスだ。でも、その構築されたカオスな楽曲が感情を嬉しくぶち壊していた。
雄大かつスペイシーな音の上で、零の歌う深く妖美な声が触れた人たちの心を震わせた。演奏が一気に咆哮すると同時に、楽曲はラウドでアグレッシブな、まさにハード&スクリーモな表情へ様変わってゆく。『RED』の演奏に触発され、舞台上へ挑みかかるファンたち。LAPiS LiGHTのライブは、戦(いくさ)だ。互いに感情を全力で剥き出しに、徹底して攻めまくる。その熱に飛び込めない奴らは傍観してればいい。その懐へ飛び込んだ連中には、最高の興奮と快楽というご褒美が待っている。どちらを選ぶのか、それは言わずともわかるだろう。
大きな扇子を手に歌う零。豪快な演奏を轟かせ『百華夜煌』が唸りを上げて騒ぎだした。フロアーを目一杯使い巨大なサークルを作り、騒ぎ祭る観客たち。熱狂と絶叫を呼び起こすLAPiS LiGHTのライブに触れている間中、昂ったテンションが際限なく上がり続けていた。嬉しく感情を破壊してゆく。その衝撃が、たまらなく気持ちいい。
『輝夜-kaguya-』でも、零の煽りに触発され、観客たちがフロアー中で暴れ狂う。理性を取り払い、ノイジックでカオスな音の中へ身を浸せばいい。それだけで、何時しか誰もが心の野生を開放出来る。解き放った感情のまま、ただただ騒ぎ狂え。これは戦だ。何より戦を繰り広げることでみずからを熱狂の中で燃え尽くしてゆく最高の儀式だ。荒れ狂う演奏の中、気持ちは終始勇ましく猛り狂っていた。LAPiS LiGHT、なんて雅な破壊神のようなバンドだ。
PHOTO:MIWA
TEXT:長澤智典
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