Rootscoaster Vol.137 / King Gnu 突
如現れた異色の4人組、King Gnuから
常田大希、井口理の2人に自身のルー
ツを挙げてもらった
東京のインディ・シーンに突如として出現したKing Gnuが待望のデビュー・アルバム『Tokyo Rendez-Vous』を先週10月25日(水)にリリースした。口コミが口コミを呼び、本作はiTunesオルタナ部門アルバム・チャートで見事1位、総合7位を獲得。各メディアでもプッシュの嵐で、今後の広まりを期待させる華々しいスタートを切ったと言えるだろう。
そんな本作は、ジャンルレスなエネルギーに満ち溢れており、とても尖っている。それと同時に、聴き進んでいくとどこからともなく漂ってくる哀愁が切なく胸を締め付けもする。まるでアートワークに象徴されているような、東京という都市の美しさと歪さを映し出した作品と言えるだろう。ストリートにたまにいる、センスがあって頭も切れるクルーという印象だ。
今回はそんなKing Gnuのフロントマン・常田大希と井口理の2名がRootscoasterに登場。自身のルーツとともに、それぞれ影響を受けた楽曲について語ってもらった。
今回ふたりが挙げてくれたジャンルや年代を越えた選曲を、なかには意外に感じる読者もいるかもしれない。しかし、あえてKing Gnuを和洋折衷のミクスチャー・バンドと呼ぶならば、2人はそれぞれ和と洋を担うメンバーということがわかることだろう。
すでにアルバムを聴いている方も、そうでない方も、彼らのルーツを押さえた後に改めてもう一度アルバムを聴いてみてほしい。きっと、作品を構成する様々なサウンドが紐解かれていき、また異なる魅力を見出だせるはずだ。
Text By Takato Ishikawa
■常田大希
1. Arctic Monkeys / Brianstorm
そんな本作は、ジャンルレスなエネルギーに満ち溢れており、とても尖っている。それと同時に、聴き進んでいくとどこからともなく漂ってくる哀愁が切なく胸を締め付けもする。まるでアートワークに象徴されているような、東京という都市の美しさと歪さを映し出した作品と言えるだろう。ストリートにたまにいる、センスがあって頭も切れるクルーという印象だ。
今回はそんなKing Gnuのフロントマン・常田大希と井口理の2名がRootscoasterに登場。自身のルーツとともに、それぞれ影響を受けた楽曲について語ってもらった。
今回ふたりが挙げてくれたジャンルや年代を越えた選曲を、なかには意外に感じる読者もいるかもしれない。しかし、あえてKing Gnuを和洋折衷のミクスチャー・バンドと呼ぶならば、2人はそれぞれ和と洋を担うメンバーということがわかることだろう。
すでにアルバムを聴いている方も、そうでない方も、彼らのルーツを押さえた後に改めてもう一度アルバムを聴いてみてほしい。きっと、作品を構成する様々なサウンドが紐解かれていき、また異なる魅力を見出だせるはずだ。
Text By Takato Ishikawa
■常田大希
1. Arctic Monkeys / Brianstorm
声のワレモノ感が好き。でも、この人の若い頃の癖の強さ、聴くとわかるんですけど最初は抵抗感と胸焼けに似た不快感があって。それで不思議と二郎のラーメン食べてたらニンニクアブラマシマシにしないと満足できなくなってくるみたいな中毒性が出てくるんですよ。二郎嫌いだけど。
2. 安全地帯 / ワインレッドの心
2. 安全地帯 / ワインレッドの心
玉置浩二が普通に上手い。すごい。これを初めて聴いたのは小4の時。何もわからないはずなんだけどなんとなくアダルトな内容が伝わってくる。ナイスだ、玉置。まあよくよく考えると、それは玉置浩二がすごいというよりおれがエロいんだよね……。
3. 布施明 / 君は薔薇より美しい
King of ご機嫌。Live映像見るとわかるんですが、布施明ほんとにかっこいいです。こんな伊達男だったっけ。玉置浩二もそうだけど、昭和のアーティストってどこか骨太なんですよね。所作にも凄みがあるというか。そういうのが好きです。
Message
自分の趣味趣向として、歌ものだったり歌謡曲をどうしても聴いてしまう。他のバンド・メンバーは、おれが聴かない音楽を本当にたくさん知っています。で、そのコンプレックスを抱えたまま9月末の「Vinyl」MV公開日を迎えたんですが、その時に意外な反応を貰えて。歌い方がいいとか、歌謡曲っぽくていいとか。自分の歌い方や声がバンドに合わないんじゃないかと不安になることもあって、でも今回それでいいと言ってくれる人が少なからずいる。考えてみたらKing Gnuはミクスチャー・バンドで、自分もそのミクスチャーの意味合いの中に組み込まれてるんだよな。歌謡曲枠として。今後そういう部分がバンドにとっておもしろい化学反応になったりしたらいいなあと思います。昭和歌謡LOVEです。ありがとうございました。
Profile
3. 布施明 / 君は薔薇より美しい
King of ご機嫌。Live映像見るとわかるんですが、布施明ほんとにかっこいいです。こんな伊達男だったっけ。玉置浩二もそうだけど、昭和のアーティストってどこか骨太なんですよね。所作にも凄みがあるというか。そういうのが好きです。
Message
自分の趣味趣向として、歌ものだったり歌謡曲をどうしても聴いてしまう。他のバンド・メンバーは、おれが聴かない音楽を本当にたくさん知っています。で、そのコンプレックスを抱えたまま9月末の「Vinyl」MV公開日を迎えたんですが、その時に意外な反応を貰えて。歌い方がいいとか、歌謡曲っぽくていいとか。自分の歌い方や声がバンドに合わないんじゃないかと不安になることもあって、でも今回それでいいと言ってくれる人が少なからずいる。考えてみたらKing Gnuはミクスチャー・バンドで、自分もそのミクスチャーの意味合いの中に組み込まれてるんだよな。歌謡曲枠として。今後そういう部分がバンドにとっておもしろい化学反応になったりしたらいいなあと思います。昭和歌謡LOVEです。ありがとうございました。
Profile
King Gnu
東京藝術大学出身で独自の活動を展開するクリエイター常田大希が2015年にSrv.Vinciという名前で活動を開始。
その後、メンバーチェンジを経て、常田大希(Gt.Vo.)、勢喜遊(Drs.Sampler)、新井和輝(Ba.)、井口理(Vo.Key.)の4名体制へ。
SXSW2017、Japan Nite US Tour 2017出演。
2017年4月26日、バンド名をKing Gnuに改名し新たなスタートをきった。
■オフィシャル・サイト:http://kinggnu.jp/
その後、メンバーチェンジを経て、常田大希(Gt.Vo.)、勢喜遊(Drs.Sampler)、新井和輝(Ba.)、井口理(Vo.Key.)の4名体制へ。
SXSW2017、Japan Nite US Tour 2017出演。
2017年4月26日、バンド名をKing Gnuに改名し新たなスタートをきった。
■オフィシャル・サイト:http://kinggnu.jp/
常田大希
井口理
King Gnu 『Tokyo Rendez-Vous』
アーティスト
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