【MAGiC BOYZ】
マジボはマジボのラップで勝負したい
L→R リュウト、トーマ、ジョー、マヒロ
高校生3MC+小学生1DJという独自のスタンスで活動するMAGiC BOYZが、待望の1stアルバム『第一次成長期〜Baby to Boy〜』をドロップ。度重なるメンバーチェンジの波に揉まれながら大物アーティストとの多彩なコラボを経て、赤子から少年へと進化した彼らの軌跡を確かめてほしい。
結成から2年半、まさに待望の1stアルバムですが、この間にメンバーの卒業と加入も相次いだということで、録り直した曲も多かったのでは?
トーマ
はい。録り直しはもちろん、メンバーが変わったことでリリックを新たに書き換えていただいたり、当時お世話になった制作陣の方にもう一度お力を借りたりもしたんですよ。なので、“懐かしいな”っていう想いもありましたね。これまでの代表曲を網羅した、MAGiC BOYZの歴史を振り返るようなアルバムにできたと思います。
リュウト
久しぶりに会う方には“大きくなったね”って言われました。特にデビューシングル収録の4曲はすごく思い入れが強くて! 卒業したメンバーの分も歌ったり、成長した今の僕たちの声を入れられて、“このメンバーでやっていくんだ”という意気込みも新たに生まれました。
デビュー曲の「MAGiC SPELL〜かけちゃうぞ!ぴっぴっぴっ〜」はかなり印象が変わりましたよね。声変わりもして大人になったし。
マヒロ
変わりましたね。そもそも曲自体が最近の曲に比べるとかなりテンポが遅いんですよ! きっと最近僕らを知った人は“デビューシングル、こんなだったんだ!?”ってびっくりすると思う。
リュウト
あの頃のスキルじゃ、今みたいにアッパーな曲は絶対無理だったよね。逆に僕は去年SKY-HIさんとコラボさせていただいたのをきっかけに高速ラップにはまってしまって、今回のアルバムでも出せる限りの力で挑戦しました。おまけに今回は新曲が4曲あるんですけど、全部方向性が違うんですよ。なので、レコーディング中も成長を実感できたし、全部録り終えた時の充実感はすごかったです。
ジョー
新曲の中だと僕は「DK GO!!!」が好き。イントロからテンションが上がって、ライヴではみんな自然に踊ってくれるし、僕も合いの手を入れてるから楽しめるんです。《ドラマと違って屋上入れないじゃーん》っていうリリックにも共感できるし。
リュウト
小学校からずっと入れないよね。そういう“高校生あるある”みたいなものが入ってる曲なので、これを機に“JK”(女子高校生)並みに“DK”(男子高校生)が普及したらいいなと。個人的に好きなのはオカモトレイジ(OKAMOTO’S)さんにリリックを、mel houseさんにトラックを作っていただいた「俺の髪は黒」で、“俺は黒髪しかカッコ良いと思わない”っていう主張だけを叩き付けるスタイルがものすごくヒップホップなんです! 流行のトラップを取り入れた曲調といい、今までのMAGiC BOYZにないくらい狂ってる。ヒップホップの一番の魅力って誰もが自分の主張を表現できるところだと思うんですよ。音程を作るも作らないも自由、飾るも飾らないも自由だから誰でも始められる。上手い下手じゃなく、何を言っているかが重要なんです。
そこがヒップホップの真髄ですよね。
マヒロ
そういう意味で僕が好きなのが「でも、ダメ、ゼッタイ」で、これは本当にメッセージ性の強い曲なんですよ。高校生の僕らが大人を見てやめてほしいこと、直してほしいことを歌っていて、アッパーでアガる曲が多い今のMAGiC BOYZにはなかった曲だから、こういう曲が入ることでライヴも変わってくるんじゃないかな。
トーマ
“ドラッグ”とか書かれていて最初はびっくりしたんですけど、高校1年生の僕たちが歌うことによって説得力が出るだろうし、歌詞はすごくリアルなのに声にはオートチューンがかかってかわいい感じになってるのもすごく面白いなぁって。MAGiC BOYZを始めた時はヒップホップなんて聴いたことがなくて訳が分からなかったけど、だんだんとラップだからこそ言えることもあるんだってことが分かってきたし、今はこのMAGiC BOYZでやっていきたいという気持ちが強くあります。
ましてや小学生でDJを務めることになったジョーさんは、かなりの苦労があったのでは?
ジョー
でも、僕、小さい時からDJに興味があったんです。5歳か6歳の頃に『トロン』っていう映画でカッコ良い曲が流れていて、“これ誰?”って訊いたらダフト・パンクだったんですよ。そこからお父さんのDJのアプリで遊んだり、サンプラーを鳴らしたりして。実際にDJの機械を操作するってなると難しくて不安になったけど、それを乗り越えてやってきたんで、これからも成長していきたいです。
トーマ
これまで本当にすごい方たちとコラボしてきましたね。今はアメリカのヒップホッププスターであるカニエ・ウェストさんに会うためにスキルを磨くツーマンライヴ『カニへ西へ』を毎月開催してるんですよ。6月にやった初回の相手は飢鬼レンジャーさんで、ZEN-LA-ROCKさんとやる2回目は初めての船上ライヴで。僕たちが何をすればホーミーさん(ファンの愛称)たちが盛り上がってくれるのか、楽しんでもらえるのか、これからも試行錯誤しながらいろんなことをやっていきたいですね。
マヒロ
ラップグループという軸は絶対に変えずにいろんなことに挑戦したいですし、パフォーマンス面においても成長したい。少なくともこの2年半の成長は今回のアルバムで見せられると思うので、ぜひチェックしてほしいです!
高校生3MCに小学生1DJなんて、本当にオンリー1の存在ですからね。
リュウト
そうですね。このアルバムでも他のラップグループが言えないようなヤバいことも言ってるので(笑)。最近はラップをするグループも増えてきていて、例えばEDMとかにラップを乗せるとメチャクチャ盛り上がるけど…マジボはマジボのラップで勝負したい。海外にも日本語ラップで打って出て、日本でのヒップホップを根強い文化にしていきたいです。
取材:清水素子
アーティスト
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