【宇宙まお】ぐちゃぐちゃいろいろあ
る人生をポップにキャッチーに形容し
たい
取材:石田博嗣
今年4月に発表したデビューミニアルバム『風とどこかへ』が話題となり、多くの音楽メディアから注目を受けている宇宙まお。そんな状況下、彼女の中で何が一番変わったのかを尋ねてみた。
ミュージシャンであることの自覚や覚悟とかだと思います。“今、歌を歌うということをしている、私”という視点で、世の中を観察したり、表現活動を考えたりするようになったのはデビューしてからのことで、ミュージシャンとしての私に興味を持ってくれる人が増えたからです。
では、彼女が理想としているアーティスト像とはどんなものなのだろうか?
おばあちゃんになっても歌い続けられるくらい表現に貪欲な人。常に時代や人に敏感に生きていれば、表現したいことはきっと尽きないと思うので。あと、理想の高い人。アーティストがやるべきことは、やっぱり夢や不可能を追いかけることだと思います。
内省的な曲であってもポップなのが彼女の楽曲のひとつの特徴。そこにはこだわりがあるという。
ずっと残っていくいいものにするためには、曲が私の元を離れて、私を越えていかなければならないと思っています。そのことを前提として作っています。私以外の人が演奏しても存在感を持つようにするために、ネガティブな感情も“モノ”として描き、輪郭をはっきりさせたいという意図があります。ぐちゃぐちゃいろいろある人生をポップにキャッチーに形容したい。バカみたいと思われるくらい分かりやすくて、馴染みやすい音楽が作りたいんです。できるだけ多くの人に届くように、ひとりひとりに寄り添うような音楽を目指すことが、“ポップソング”を作るということだと思うので。
その言葉通り、11月にリリースされる2ndミニアルバム『ワンダーポップ』は前作以上にポップに弾けた作品となっている。その出来映えについても語ってくれた。
もっともっとポップに!ということを考えていましたね。前作では裸のままだった音楽たちに、よそ行きの服を着せてもっと多くの人の前に出てもらいたいという思いがありました。もっとパワーを持たせるために、サウンド面でも打ち込みやストリングスを入れたりして、“どうやって素敵なよそ行きを着せられるか?”ということにチャレンジしたので、前作で表に出てこなかった宇宙まおのポップの部分が爆発した作品になったと思います。これを聴けば、空から風船は降ってくるし、地上から3センチ浮いちゃうし、好きな人にフラれても大丈夫!…そんな気分になれます。あなたの日常に、ポップ&ワンダーを提供します!
アーティスト
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