【AZU】1年の四季を感じる楽曲の並ぶ
新作が完成
AZUの約2年振りのオリジナルアルバム『4seasons』は、1年の月毎をテーマに曲作りをした作品だ。四季折々の出来事、空気感、そのときどきの人の思いを描いた楽曲が全12曲に込められている。
取材:土屋恵介
2年振りのオリジナルアルバム『4seasons』はタイトルにあるように、1年の月毎をテーマにした楽曲が並ぶ作品になりましたね。
新年の1月リリースということで、春夏秋冬、1年を通して聴いてもらえるアルバムにしようと思ったんです。曲作りの時点で、月毎をテーマに書いていきました。そういう作り方は初めてだったので面白かったですね。
では、1月のやさしいメロディーのハウスチューン「Hello」から始まるアルバムを、月毎に追っていきましょう。
Hello」は“THE冬”って感じの曲を作りたくて、ゲレンデ感が欲しかったんです(笑)。寒いから家にいたくなるけど、外に出て遊ぼうよってノリも出したくて。あと、前からやりたかった、フルで英詞で歌うのを初めてやったんです。そして、2月の「XOXO」(キスハグ)は、90'sのR&Bサウンドで、バレンタインに向けて甘いラブソングにしました。
3月の「I LOVE YOU」は、強い愛情が歌われたメロディアスなナンバーですね。
『ウエディングパーク』ってサイトで、これから結婚式される方に曲を書きますってコーナーをやらせてもらったんです。あるカップルの話をもとに曲にして、その方たちが3月に結婚するんです。“I LOVE YOU”と言ったので、4月は相手に“I LOVE YOU TOO”って言ってもらわないとなって(笑)。
なるほど。アルバムを聴いていくと、曲調もヴォーカルも以前より柔らかく包むイメージが増したように感じます。
大人ってこともあり(笑)、若いノリだけではなく、大人の女性にも聴いてもらえればというのはちょっと意識しました。あと、みんながAZUに求めてくれてる、歌やメロディーの心地良さは心掛けて作るようになりましたね。
切ない曲でも、どっぷりオチない感じがAZUさんの持ち味のように感じます。
自分でも重くならないものを求めているので。癒しというか、すっと入って消えるような歌い方はしたいなって。
そして、5月の「LIFE」はアコースティックなサウンドで、人の背中を押すような明るいナンバーですね。
やっぱり、4月は新しいことを始めて気を張って頑張ってるけど、5月になって緩むじゃないですか。五月病に向けて、辛い時があっても大丈夫だよって応援ソングを歌ったんです。そして、6月の「Promise」は、ジューンブライドのウェディングソングですね。私、結婚してないのにウェディングソングが多いんですよ(笑)。こんな結婚したら幸せだろうなって想像して書いてます(笑)。
7月はアップテンポの「Summer Time!!!」。
私、夏が大好きでテンション上がるので、かなりご機嫌な曲になりました(笑)。でも、夏って短いんですよね。だから、8月の「ただ君を…」は夏の終わりっぽい曲になったんです。
9月はSwing Out Sistersの「Now You're Not Here」のカバーで、AZUさんが日本語詞を付けたという。
今までも自分のルーツを取り入れた曲はやってきたんですが、スタッフさんから自分で日本語の歌詞を書くのは面白いんじゃないって提案があって、藤林聖子さんに協力していただきながらやってみたんです。そういうカバーは初めてで面白かったですね。自分で日本語で書くだけでこんなに変わるんだなって勉強になりました。
この曲の邦題は“あなたにいてほしい”なのですが、AZUさんの歌詞にも近いなと。人との距離感、側にいてほしいって内容が多いですが、寂しがり屋ですか?(笑)
はい、寂しがり屋ですね(笑)。ひとりじゃ生きていけないです、誰かいないと(笑)。もちろん、ひとりの時間は大事だけど、ふとした瞬間に、誰かいないとダメだって思います。人と人の関係は大事だなと常に思ってますね。
という意味では、曲にAZUさんの人間性が滲み出てるってことですね。さて、10月の「Circles of Life」は、歌詞もメロディーも和なテイストが前面に出た楽曲ですが。
こういうきれいな日本語を歌うのも初めてでした。Ryosuke "Dr.R" Sakaiさんに書いていただいた曲で、人生は繰り返されてるものって歌詞はアルバムのテーマと通じてます。
11月の「モノクロ」はアルバムで一番切ない曲ですね。
11月って一番何もない月ですよね。それで“モノクロ”ってテーマが浮かんで失恋ソングになったんです。歌詞では最初“あなた”だけど、サビは“君”って歌ってるんです。私の中で“君”って他人感があるんです。ほんとに終わったって、寂しさをより感じてもらえればと思いました。
そして、故郷への思いをやさしいメロディーで歌う、12月の「Sweet Home」で1年が終わるという。
年末で友達とカウントダウンもいいけど実家に帰ろうって歌です(笑)。私、地元ラブが大きいんですよ。何もないところですけど、でもないなりに趣があって。実家ってそういうものですよね。音はシンプルに、歌も1本で歌ってます。
四季を月毎に感じるアルバムって珍しいですよね。本作を作って、新たな発見や充実感もあったと思うのですが。
ありますね。1年ってほんとあっと言う間だと思うけど、でも四季があって1カ月毎にいろんなことが起きてる。毎日が同じ繰り返しじゃなく、世界は動いてるってことを感じて聴いてくれたら嬉しいなと思います。
では最後に、2014年の目標、やってみたいことを聞かせてください。
アルバムを出して、3月には2年振りに東名阪ツアーがあります。久しぶりのツアーなので、メチャ楽しんでもらえたらと思ってますね。あとは、今まで自分でプロデュースをやってたので、第三者の目で見て、人にプロデュースしてもらいたいですね。でも、自分の意見も言いたくなるので(笑)、共同プロデュースで曲を作ってみたいなと思います。
アーティスト
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