【たんこぶちん】10代で感じたこと、
20歳に向けて思っていることを今のう
ちに残しておきたかった
L→R YURI(Gu)、HONOKA(Dr)、MADOKA(Vo&Gu)、CHIHARU(Key)、NODOKA(Ba)
前作からわずか半年、たんこぶちんがアルバム『TANCOBUCHIN vol.4』を完成させた。10代最後の切なさと20代への希望が交差するラストティーンエイジの輝きが詰まった作品について、メンバー5人に話を訊いた。
取材:山村哲也
メンバーで唯一10代だったMADOKAさんが3月で20歳になるということで、今作はそこを意識して作られた作品なのかなと思ったのですが。
MADOKA
そうですね。私がメンバーの中で最後の10代だったので、その中で感じたことや20歳に向けて思っていることを今のうちに残しておきたかったというのはありました。
前3作と違って「Bye Bye ~君といた春~」という切ない曲始まりだったのにはちょっとびっくりしました。
MADOKA
曲順はすごく悩みました。今まで私たちのアルバムって明るい曲から始まっていたので、今回のアルバムの曲だったら2曲目の「Love Me」から始まっていたと思うんですけど、ファンの人たちをちょっとびっくりさせたかったっていうのもあるし、単純にこの流れが一番しっくりきたっていうのもあります。
レコーディングは去年のバルセロナでの海外ライヴから帰国後3週間くらいの短い期間で行なったと聞いたのですが。
MADOKA
バルセロナに行く前から曲作りやデモ作りはやっていて、行ってからも歌詞を書いたりしていたんですよ。「Bye Bye ~君といた春~」は、帰りの飛行機の中でずっと書いていたんです。異国の空の上でひとり切なくなりながら(笑)。自分で詞曲をやっている曲だと「monster」はデモの段階から全部できていたんですけど、他の曲は帰ってきて歌入れの前とかに、ほんとにギリギリで書いた感じなんです。
演奏する側からすると、そんなギリギリに上がってきて困ったりしないのですか?
CHIHARU
レコーディングのリハーサル前日の夕方くらいに曲が送られてきて、そこからみんなでバーッて。“まずは3曲仕上げるか!”みたいな感じで集中して頑張りました。
そう言えば、前作の時もツアーの合間のレコーディングで大変だったって言ってましたよね。
YURI
前はリハ、レコーディング、ライヴって感じだったんですけど、今回はレコーディングに向けて集中して練習ができたから、夏の時よりは余裕があったのかなって。
MADOKA
間にライヴとかが挟まってなかったので、歌詞を書いたりするのも、それだけに集中できたから良かったです。
収録曲の中で自分が演奏しているココを聴いてほしいっていうポイントをそれぞれ教えてもらえますか?
YURI
M6の「さよならbaby」なんですけど、“過去の自分に決別して前に進もう”という自分の背中を押すような歌詞とメロディーを受けて、イントロやアウトロのギターソロを自分でも歌うみたいに弾くように心掛けたので、ぜひ聴いてほしいですね。特にソロのところは息継ぎがあるような、聴いていて苦しくはないんだけど、でも切ないっていう表現を頑張ってみました。
CHIHARU
私は今回自由に弾いてみようっていう目標があったので、リハーサルで固めるんじゃなくて、レコーディングの時に自分が気持ちいいっていうところを重視しました。「You」のオルガンはプロデューサーにジョン・レノンの映像を観せてもらって“CHIHARU、お前、ジョン・レノンになれ!”って言われたので、音色もチープな感じにして、音を外してもいいからがむしゃらに弾いてジョン・レノンになりました。
全員
(爆笑)。
NODOKA
ベースは今までもそうですけど、全て自信を持ってカッコ良いと思える演奏をしているのでおすすめです。
HONOKA
私は今回「Bye Bye ~君といた春~」が一番苦戦したんです。いい曲なのにドラムが全然可愛くないんですよ(笑)。この曲を録る前の日がCHIHARUの誕生日で、みんなでお祝いするはずだったのに“ごめん、私、練習するから”って言ってひとりで練習して…。そこまでして頑張った曲だし、この曲で自分としても技術的にちょっと成長したなって感じたので、ぜひこの曲のドラムを聴いてほしいです。
たんこぶちんのライヴはお客さんと一緒にダンスをしたり、コール&レスポンスがあったりしてすごく楽しいんですけど、今回の収録曲だと「You」とかは盛り上がりそうですね。
MADOKA
「You」はコール&レスポンスもあるし、それを挟んで前にドラムソロがあって、あとにはベース、ギター、キーボードのソロがあったりと、メンバーの見せ場がたくさん作れた曲なので、CHIHARUが言ってたように、ライヴでやる時はがむしゃらにやってお客さんと汗まみれで楽しみたいですね。
去年上京して以降、ライヴの本数がすごく増えましたよね。対バンしたガールズバンドとも仲良くなって刺激をもらっているみたいですけど。
YURI
上京してから数え切れないくらいのバンドと対バンして、自分たちにはないガールズバンドのいいところを見せてもらったし、逆に自分たちも与えられる機会がたくさんあったので、去年1年間は他のガールズバンドと切磋琢磨してやってきた感じがすごくありますね。
アルバムリリースツアーも決定していますが、最後に今年のバンドの抱負を聞かせてください。
MADOKA
今年もたくさんライヴをやっていきたいです。アルバムは今までのたんこぶちんらしい曲もあるけど、ちょっと違う顔も見せられたと思っているので、リリースのワンマンツアーでは、これまでとはちょっと違う新しい表現の仕方もやってみたいなと思っているんです。例えばですけど、バーンって明るい曲から始まるんじゃなくてちょっと違った始まり方をしてみたりだとか、今までとは演出を変えてみたりとか、そういうことにもチャレンジしてみたいなと思っています。
やはり今年もライヴ三昧になりそうな感じですか?
YURI
そうですね。私たちって“ライヴバンドです!”って胸を張って言えるくらいにライヴバンドだと思うので、やっぱりそこには一番力を入れていきたいですね。
アーティスト
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