【たんこぶちん】チャンスを掴みます
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MADOKA（吉田円佳／Vo&Gu）が初の演技に臨んだ映画『二度めの夏、二度と会えない君』の劇中歌でもあるニューシングル「遠距離恋愛爆撃ミサイル」。ライヴバンドとして注目を集め、今年結成10周年を迎える彼女たちに話しを訊いた。
取材：山村哲也
「遠距離恋愛爆撃ミサイル」は、MADOKAさんが出演の映画『二度めの夏、二度と会えない君』の劇中歌ですよね。初めての映画撮影はどうでした？
MADOKA
最初はあたふたしていたんですけど、音楽が絡んでいる映画だったからバンドで歌ったり、ライヴをするシーンがあって、それがすごく楽しかったです。たんこぶちん以外の誰かと音楽をやるっていうのが初めてだったから新鮮だったし、役を演じつつも自分らしさを出すことができたんじゃないかなと思います。
2ndアルバム以降、MADOKAさんが書いた歌詞を歌ってきたたんこぶちんですが、今作は久々に大塚利恵さんが作詞したナンバーですね。
MADOKA
毎度思うんですけど、自分にはないエッセンスなので歌詞を見た時にまずびっくりして。
YURI
大塚さんの歌詞は遊び心満載だから、今回も聴いてもらった人がすぐに覚えられるんじゃないかなって思いました。
バンドの持つライヴ感や疾走感を聴いた時にすごく感じたのですが、各楽器はどんなアプローチをしたのか教えてください。
YURI
1サビ終わりのピロピロ鳴っているギターは指輪で弦を擦って演奏しているんですけど、そういう面白い音を入れたりとか挑戦があった曲ですね。ライヴで実際に使っている機材やギターでレコーディングしたので、自分としてはライヴをしている気持ちでやりました。
NODOKA
キーボードの入っていない劇中バージョンはダウンピッキング（上から下へ向かって弦を弾く奏法）でベースを弾いたんですけど、5人揃ってのバージョンではプロデューサーさんから“オルタネイトで弾くのもいいんじゃない？”って言われたので、久々にオルタネイトピッキング（ダウンピッキングと下から上へ向かって弦を弾くアップピッキングを交互に繰り返して弦を弾く奏法）でカッコ良さとか力強さを意識して演奏しています。
HONOKA
映画バージョンのドラムはシンプルで疾走感のある感じになっているんですけど、テンポがすごく速い曲だから最初は“わぁ、これ叩けるかな”って思ったんです。でも、一発でいいテイクが録れて。特にスネアの音が自分では気に入っているし、タイトルにあるミサイルみたいなパンッ！パンッ！パンッ！て音にしてもらったのでカッコ良くなりました。
CHIHARU
歌詞もサウンドも自分の中ではエネルギーにあふれた曲だなって感じがあったから、キーボードはアタック感を出したいと思ったんです。なので、コンボオルガンを使ってロータリー（コーラス効果を発生させて音に広がりを与える効果）も少し加えたりしてハイを高めに出しました。コーラスも意識して力強くしているので、映画バージョンとは違うサウンドにできたんじゃないかなって思っています。
MADOKA
歌はずっと走り続けていてブレスもギリギリなので、その苦しい感じのライヴ感みたいなものが、音源でもライヴでも楽しんでもらえるんじゃないかなって。意識はしていなかったんですけど、聴いてみると映画バージョンは声が透き通っているように聴こえて、たんこぶちんバージョンのほうは映画バージョンよりカッコ良く録れたかなって思ったので、そういう聴き比べも楽しいと思います。
2曲目のMADOKAさんが作った「君に会えてよかった」は、映画のエンディングに合いそうな切ない曲ですね。
MADOKA
映画の劇中では使われていないんですけど、原作を読んだあとで主人公の燐ちゃんの気持ちになって書いたんです。
YURI
曲が良かったのでそれに引っ張られていいギターを弾きたいって思っていたし、歌詞をすごく聴いて気持ち的に入り込んでレコーディングができたからすごい自信作です。
CHIHARU
私も原作を読んでいたので、初めて聴いた時に自分の中でグッときて泣いてしまったんですよ。だから、いい曲に仕上げたいなって思いました。
MADOKA
この曲はレコーディングの時みんなの一体感がすごかったんです。それが音にも出ていると思うので、そこを感じてもらえたらなって思います。
2017年はこの２曲からスタートするわけですがそれぞれどんな年にしたいですか？
YURI
去年の3月にやった渋谷CLUB QUATTROのライヴ以降、みんなで曲を作るようになったので、それをもっと増やして5人で発信したいなって思うし、その曲がアルバムに入ればいいなって。個人的には9月にCHIHARUとカノエラナちゃんのライヴサポートをやらせてもらった時に自分の可能性を感じたので、今年もそういう機会があればどんどんチャレンジしたいなって思っています。
NODOKA
今年はもっと何事にも食らいついていきたいです。曲作りも意識するようになってきたし、最近ライヴでMADOKAとツインヴォーカルをすることが多くなって、それが思っていた以上に評判がいいから自分ももっと歌えたらいいなって考えるようになったので、見た目と同じぐらいに今年はドカーンと自分の中のものを弾けさせられたらなと（笑）。
HONOKA
私は自分たちの意思をちゃんと持って行動できたらいいなって思っています。自分たちがいいって思っていたら第三者にも良さが伝わると思うから、自信を持ってもっと音楽に取り組んでいきたいです。
CHIHARU
今年は自分たちを軸にもっともっと発信していけたらいいなって思います。映画の公開もあってたくさんの人に知ってもらえるチャンスの年だから、それは絶対に逃したくないし今を頑張りたいです。
MADOKA
この曲や映画をきっかけにいろいろな人に知ってもらえる年だと思うので、去年それぞれが経験したり5人でやってきたことに自信を持って、それをかたちにしていけたらいいなって思うし、このチャンスは掴みたいなと思います。あと、結成10周年の年なので、そこも楽しみにしていてもらいたいですね。
アーティスト
