【さくらしめじ】僕たちの魅力がたく
さん詰まった、中学時代を締め括る作

L→R 田中雅功、髙田彪我

田中雅功と髙田彪我による中学生フォークデュオ、さくらしめじの1stミニアルバム『さくら〆じ』が完成。初々しさだけでなく、大人っぽさも感じられる、4月に高校進学を控え成長したさくらしめじが詰まった作品となった。
取材:土屋恵介

1stミニアルバム『さくら〆じ』が完成しましたが、本作に対してどんな印象がありますか?

雅功

この『さくら〆じ』にはライヴでやっていた曲を中心に、新曲やシングルの「ひだりむね」も入っていて、僕たちの魅力がたくさん詰まったミニアルバムだと思います。

彪我

僕たちは今年の4月に高校生になるんです。中学時代のさくらしめじの活動をしっかり締め括ろうって意味で“さくら〆じ”ってタイトルにしました。ジャケットには裏設定があって、初回限定盤は“今までさくらしめじを応援してくれてありがとうございます”、通常盤は“これからのさくらしめじもよろしくお願いします”っていう気持ちを込めたものになってます。

リード曲の「かぜいろのめろでぃー」はちょっと大人っぽい雰囲気の楽曲になってますね。

彪我

これまでの曲では、この先大人になる自分たちについて“どうなるのかな?”って自分のことを歌うことが多かったんですけど、この曲は人を思いやる、人の背中を押す曲になっています。

雅功

今まで僕たちが歌ってきたものより、大人へと一歩成長した感じです。歌詞は人を支えるっていうよりも、そっと寄り添ってあげられるようなやさしい歌になっていて、ほっこりして好きですね。

新曲の「ゆめがさめたら」は、切なさと明るさが入り混じるナンバーですね。

雅功

これは卒業式の前日の夜がテーマなんです。パッと聴いた時は寂しい感じがしたんですけど、歌うにつれて悲しいだけの歌じゃないというのが伝わってきました。歌詞には希望もたくさん詰まっていて、いろんな表情がある曲だなと思います。

彪我

卒業前の今の僕たちに一番近い曲です。初めて聴いた時、歌詞を読んでいたらグッときました。《この夜が明けたら さよならになるのかな 傷つけた君にも今は「ごめんね」って言えるかな》ってところが特に。

では、本作の中からお気に入りの曲を挙げてください。

彪我

やっぱり「いーでぃーえむ」ですね。EDMってジャンルが流行っているので、それを僕らなりにやってみたんです。これは枝豆のことを歌った食べ物シリーズ第三弾で、今までのさくらしめじとは違った曲調だし、早口だし、EDMを意識したダンスチューンになっています。パソコンの打ち込みの音をなるべく使っていない、生楽器のいろんな音が入っていて楽しい曲です。

生音EDMになってると。

雅功

そうなんです。いろんなパーカッションの音が入っているんです。あと、レコーディングで印象に残ったのが、サビ前に僕が“Ti amo Je t'aime Hey!”とか台詞的なことを言うところで。それをどうやっていつもの僕を消して異様な感じにするかっていうのが、やってて面白かったです。

雅功くんのお気に入り曲は?

雅功

僕は「みちくさこうしんきょく」が好きです。毎回ワンマンライヴの最後にやってる曲なんですよ。後半部分で《出来る限りさ 笑って欲しいんだよ》ってみなさんに届いてほしいなって気持ちを込めて歌っています。曲調も好きだし歌ってて楽しい曲なんです。

なるほど。さて、間もなく高校生になるおふたりですが、高校生になったら何をしたいですか?

雅功

去年初めて作詞作曲をしたんですが、高校生になったらもっともっと曲を作っていきたいです。自分の曲だからこそ、こう歌いたい、こう伝えたいってより深く思えたので、どんどんやりたいなと思います。

彪我

僕は新しい楽器に挑戦したいです。これまで、ギター、タンバリン、アコーディオン、シェイカーはやってて。ピアノはちょっと弾けるレベルで。ベースとかドラムとかやってみたいですね。あと、バイオリンもやってみたいです。

雅功

いっぱいあるね(笑)。でも、バイオリンは確かにやってみたいかも。彪我は音感が良くて、聴いた曲をケータイのアプリで同じように作れるんですよ。ピアノとかベースを入れたりして。しかも、練習の休憩時間のたった10分で作るんです。

彪我くん、天才じゃないですか!

彪我

いやいやいや(笑)。趣味の一環として、そのまま聴いてコピーして、一応ドラムの音も入れたりします。

完コピマシーンだ。その才能は活かすべきですね。

雅功

ですよね。あと、最近ふたりでよくやるのは、彪我が適当にコードを弾いて、僕がそれに合わせて適当に歌うっていうのをやってます。でも、即興なのでグダッてなるんですけど…たまに、これいいじゃん!っていうのも出てきてます。

おぉ、成長していますね。じゃあ、高校生のさくらしめじとしてはどうなっていきたいですか?

雅功

やっぱり新しい一歩を踏み出したいです。でも、今までのさくらしめじのいいところは残しつつも、ちょっと大人になった一面も見せられたらいいなって。いろんな表情を持ってやっていけたらスキルもアップするかなと思うので。

彪我

そうですね。高校生になって大人への一歩を踏み出すんですけど、でも、踏み出しすぎちゃって今までの曲が歌えなくなっちゃうのは嫌なんです。今までの僕たちも出しつつ、これからも頑張っていきたいです。

そして、4月23日にはTOKYO DOME CITY HALLでワンマンライヴを行ないますが、どんなライヴにしたいですか?

雅功

実はこの会場は僕たちが通っていく道として、いつかやりたいと思っていた場所なんです。それができるのが嬉しいですし、このワンマンが高校生になって初めてのワンマンなので、絶対いいものにしたいと思ってます。できれば、また自分たちで作った曲もやりたいなと思いますね。

彪我

今までのワンマンライヴと同じスタンスでお客さんと楽しみつつ、MCとか細かい流れもしっかりさせて、成長した僕たちを表現できるように頑張りたいです。

『さくら〆じ』 2017年03月22日発売
SDR

  • 【初回限定盤(DVD付)】
    ZXRC-2019 2500円

  • 【通常盤】
    ZXRC-2020 1800円

さくらしめじ

さくらしめじ:田中雅功と髙田彪我による、フォークデュオユニット。2015年3月に両A面シングル「いくじなし / きのうのゆめ」にてデビュー。フリーライヴで全国47都道府県を回る“菌活”の遂行など、精力的な活動を展開! 17年夏より1年をかけて月に1回、日本各地のライヴハウスでライヴを行なっていく『菌育 in the 家(はうす)』を実施し、18年4月には待望の1stアルバム『ハルシメジ』をリリースした。

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